小さな頃だいすきだった朝ごはん。
わたしは小さな頃
だいすきだった朝ごはんがある。
温かくて、甘くて口の中をひたすら幸せにしてくれる食べ物。
見た目も可愛いのです。
毎日食べれたら幸せなのだが、
人生はそう簡単にできていない。
その朝ごはんを食べれるのは
毎週土曜日だけであったのだ。
おそらく母は月曜から金曜まで頑張って学校へ行き続けたご褒美として
土曜日に
このスペシャル朝ごはんを
与えてくれていた。
学校がある平日は
自ら早起きをする事なんて
しないのに、土曜の朝だけは、
自ら布団から飛び出して、リビングの机へ猛ダッシュする。
これは二つ上の兄も同じだった。
私たちは
母がそのスペシャル朝食を
作り終わるまで
日頃の5倍は良い子ちゃんになって
行儀良く待つ。
いつも突如始まるくだらない喧嘩はしないし、
フォークとスプーンで音を立てて遊ぶような
お行儀が大変悪いことは絶対しない。
<背筋ピーン
<両手はきちんと膝の上
肘を机の上に置くことだってしない。
その朝ごはんを待つ時だけはね。
間違いなく毎週土曜日朝の
私たちは
世の中の子どもたちの模範であっただろう。
優秀すぎた。
待つ事、数分後。
優しい笑顔を見せながら、
母が私たちに
「できたよ〜♪お待たせ🥰」
と知らせてくれる。
そして、机の上に1人1つずつ
スペシャル朝ごはんを丁寧に
置いてくれる。
スペシャル朝ごはんが用意された後は
トッピングである
生クリーム、チョコクリーム、
メープルシロップやブルーベリーが
机の上に並べられる。
はやくつつきたくて仕方ないが
焦らず、心を込めて
いただきますをする。
大好きなホイップクリームをたくさんかけ、ブルーベリーをその上に
ボロボロと乗せていく。
仕上げにはメープルシロップを
これでもかというほど、かける。
そして左手フォーク、右手ナイフで
自分が食べられるサイズに細かくカットしていく。
一口サイズにカットをしてから口に放り込む
時間はおそらく5秒。
パクっ。
「んんんん〜😊
おいしぃぃぃぃ🥰」
一口目が一番美味しい。
二口目も一口目時の幸福度と変わらない。
三口目から口いっぱいに食べ物を詰める。
ああ、し⭐️あ⭐️わ⭐️せ
ごちそうさまでした。
このようにして毎週土曜の
スペシャル朝食
ミッキー型のパンケーキを
だいすきなホイップクリーム、ブルーベリーとメープルシロップで食べ終え、
至高の朝を迎えていた。
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