”日傘の少年”
お腹が空いたので、大好物である
カニ風味かまぼこを
買いに外へ出る。
今日はお休みの日だから、
一日中リラックマみたいに
ゴロゴロとネットフリックスでも見ながら生きていくつもりだったが、
カニカマの誘惑に負けた。
髪の毛ボサボサを誤魔化すために
帽子を被り、外へ出る。
今日は腹が立つくらい晴天だ。
靴は赤色のコンバースオールスター。
コンバースの靴は
"デザインかわいいけれど、
足が痛くなるから嫌い!"
とわりかし嫌う人が多いように感じるが、私はダイスキだ。
ソールがフラットであるため、
足の指先から踵までと足全体を使うことができ、足の健康に良いからである。
これらの理由で日本や海外の
ジムトレーニー達からもコンバースの靴は広く愛されている。
スクワットをする時、つま先や踵を浮かせることなく、バランスが取れ
効果的なトレーニングをすることができるからだ。
ファンタスティック。
そんなゴリゴリマッチョマン達からも愛されるコンバースを履いて
テケテケとスーパーまでの
道のりを歩く。
スーパーまでは徒歩10分。
ダイスキな野鳥達の声を聞きながら、
ノロノロとマイペースに歩く。
私が近づいてきたことに対して
腹が立ったのか、”ヂヂヂヂ”
とシジュウカラが怒ってくる。
ごめんねと言っても彼には伝わらないと思ったので
”I am sorry"と英語で言っておいた。
たぶん、理解したと思う。
スーパーへ到着。
自動ドアが当たり前の世の中であるが、時たま自分の手でドアを引っ張って、開けたいものだなと思う。
自分の手で開けなければいけないドアは少し重いものが多く、そのドアを開けるということは
ちょっだけ力を使わないければならない。
力を使い、少し頑張ってドアを開けた自分にご褒美として
アイスクリームを買ってもいいのではないかと甘やかしてもいいのではないかと思うからだ。
スーパーにin、カゴを一つだけ取り、
お目当てのカニカマコーナーへ向かう。
ちくわとお魚ソーセージに挟まれているカニカマを見つけ、
カゴに入れる。
カニカマは12本入りのものが多いが実は10本入りのものも存在する。
私は質より量派の食いしん坊さん///なので12本入りのものを選ぶ。
カニカマが一つだけ入ったカゴをレジの店員さんに渡す。
カゴがなければ、店員さんの無駄な作業を省いてあげれたなと
カニカマ一つだけのためにカゴを使った自分を責める。
お釣りの下一桁が0か5になるように頭を使って計算するのは
面倒だったので、現金で払うのではなく、クレジットカードのタッチ決済で支払う。
レシートを笑顔の眩しい店員さんからいただき、スーパーを出る。
いち早く、カニカマを家で食べたいので早歩きでドスドスと歩く。
すると前から歩いてくる二人組とぶつかりそうになる。
互いに『ごめんなさい』と言い合う。
この忙しい現代社会ではぶつかりそうになっても一時停止するほど、時間はないので
ごめんなさい→すれ違う
この時間はほんの一瞬の出来事である。
すれ違った後、私は自分が見たものは間違っていないことを確認するために
後ろを振り返る。
やはり、見たものは
間違っていなかった。
私が見た二人組は母親とその息子であった。
息子は小学校低学年くらいで、ランドセルを背負っていた。
そして二人とも、日傘をさしていた。
田舎出身の私は今まで、日傘をさす少年、いや少女も見たことがなく、
衝撃を受けた。
年々増していく日差しの強さ。
私が小学生であった時代とは暑さも日の強さもパワーアップされ続けているため、比べ物にならないくらい暑いし、痛い。
だから、日傘をさす少年や少女を見る機会はこれから都会でも
田舎でさえも多くなっていくのかもしれない。
それにしても驚いた。
20代後半のLadyである私は未だ人生で一回も日傘を購入したことも
使ったこともないのに。
日に焼けて、シミができてしまうことよりも、
カニカマを食べることの方が私にとっては大切らしい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ちゃんちゃん。
林風さんが面白いと褒めてくれた”ちゃんちゃん”乱用。
アディオス!!
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