#175 学んでも、〇〇しなければ意味がない!
僕たち大人も陥りがちなのですが、
学んだ内容は、
アウトプットしなければ意味がありません。
年度はじめの3年生の授業では、
「3分間スピーチ」で、
新年度の抱負を語ってもらいます。
能力の高い生徒は、
なんとなく語るだけで形になってしまうのですが、
小手先のテクニックやテンションの高さに頼り、
単に「盛り上がる」スピーチで終わってしまうことが多いのです。
そうではなく、
「聴衆の心を動かすスピーチ」
を目標として、
自身の実体験を伴い、
聴き手がメリットを感じられるスピーチを指導しています。
なぜなら、スピーチ(話す)行為の本質は、
自身の意見を相手に理解してもらい、
行動に反映させるところにあるからです。
営業活動や、
企画のプレゼンなど、
社会人になってからの活用場面も想定しています。
いくつかの書籍を参考にしながら、
教材研究を進めたのですが、
「話す」ためには「書く」下準備が必要なんですよね。
例えば、佐藤政樹さんの、
『人を「惹きつける」話し方』では、
①コンテンツ
②気づき
③自分のSTORY
④根拠
⑤展開
の5つの要素に分けて、
「話すために書く」ことを推奨しています。
こんな授業を行っていたら、
早速、入学式での在校生代表の言葉で、
見事に活用している生徒が現れたので、
模範例として、授業で紹介しました!
以下、彼のスピーチを5つの要素に分けてみました。
【コンテンツ】
学校生活全般
(特に今回、入学式の在校生代表挨拶を引き受けたこと)
【気づき】
学校生活で、チャレンジせずに後悔した経験がある。
【自分のSTORY】
後悔を振り返り、
在校生代表挨拶を引き受けるというチャレンジをして、
とても良い経験を得ている。
【根拠】
勉強の時給の話。
東大卒業生の、学生時代の勉強の時給は9000円。
アルバイト時給の10倍で、
勉強の時間の価値が高い。
【展開】
学校生活でチャレンジする時間の価値も同じく高い。
例えば、ゼミのテーマ決めの際、
多少難しそうなテーマでも、
興味があれば取り組んで欲しい。
つまずくことがあっても、周囲が支援してくれる。
結果、ミスがあっても、
達成感や身に付くスキルが大きい。
授業の内容を素直に受け入れ、
まずは身近な生活の中で活用してみる。
見事にアウトプットしている生徒の姿を見て、
身が引き締まる思いを持った、今日この頃です。
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