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#193 目的は具体にしなければ道は見えない
1 目的達成の具体策をどう考えるか
あまりにも大きな目的や、
抽象度の高い目的を設定しても、
目的達成の道筋は見えてきません。
具体策を考えるのが難しいからです。
目的は、細分化、具体化して、
スモールステップで達成していく必要があります。
2 図書館とのやり取りの具体例
昨日、ある地方自治体の図書館が、
図書委員会の顧問である私のところに相談に来ました。
「中高生の読書意識を高めるという目的を達成するにあたって、
貴校の図書委員会での取組を取材したいのです。
文化祭で何かしらの取組を企画してもらえないでしょうか?」
あまりにも他人本位で漠然とした相談だったので、
「その目的達成に当たって、
ふさわしいと考えられる取組の案を御提案いただけますか?
私たちはその提案の中から、
御協力できる案を選ばせていただければと思います」
と答えたところ、
頭を抱えてしまったのです笑
問題点はシンプルで、
目的が大きく、かつ、抽象的すぎるのです。
「中高生の読書意識を高める」という目的は、
はじめの一歩として、あまりにも壮大すぎます笑
まぁ、相手を責めても話が進まないので、
こんな話をしました。
「せっかく共同で行うのであれば、
学校も図書館もwin-winの結果が得られる取組にしましょう。
文化祭での取組は、10分間で完結する、
読み聞かせイベントはいかがでしょうか?
図書委員会では、
10分間の朝読書に対するモチベーションアップを
目的の1つにしています。
以前生徒向けに行ったアンケートにおいて、
朝読書の短い時間を活用する本の読み方や、
選書の仕方を求める声が上がっていました。
10分間で完結する魅力的なショートストーリーを、
情感たっぷりに読み聞かせることで、
短い時間でも楽しめる、
本の読み方があることをアピールできます。
この取り組みを取材していただければ、
校内の学生はもとより、
文化祭に集まった中高生の、
読書への意識を高めることにつなげられるかと思います。
可能であれば、
読み聞かせる本に関連する書籍を、
文化祭のイベント会場に搬入いただき、
読み聞かせが終わった後、
参加者が自由に閲覧できるスペースを
つくっていただけませんか?」
結果、図書館の方は快諾、
かつ、大満足で帰宅されました笑
3 スモールステップが大切
目的はスモールステップで考えるべきです。
本校の事例で言えば、
読書への意識を高めるという大きな目的は、
常に意識すべきですが、
まずは手前にある、
朝読書へのモチベーションを高めるという
小さな目的から考えていかないと、
具体的な解決策は見えません。
目的を細分化し、
データを集めて解決策を具体化することが、
大きな目的を達成するための第一歩なのです。
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