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ドイツ語学習の壁

見出し画像:Universität Potsdam
ポツダムはベルリンから割とすぐ行ける上に、Tageskarte(ドイツでよくある、1日特定の範囲内で電車等が乗り放題のチケット。10ユーロ前後なのでかなりお得)の範囲内。まあ筆者はサンスーシ宮殿もポツダム会談もよく知らずに行きましたが(勉強しろ

ドイツ語を学んできて、壁にぶつかることが何度もあったのですが、その点いろいろまとめてみようかなと。また、その壁を突破するのに有効だったツールも紹介。
言語によってぶつかる壁は結構違うので、面白いんですよね。

A1. 格変化
これはもう言うまでもないですね。話したり書いたりする時の格変化が大変。これを面倒ではなく便利だと思えるようになった時、ドイツ語ができるようになった!と感じました。

A2. 枠構造
助動詞やら完了形やら受動態やら、なにかとつきまとう「枠構造」。間にいろいろ要素を入れると、一番最後の大事な部分が飛んじゃうんですよね。もしくは逆に、普通に現在時制なのに後ろに無駄に不定詞つけちゃったりとか。日本語って現在•過去の区別が言い回し上あんまりないというか、結構混ざる感じなので、そこが影響してるんですかね。
【よくあった間違いの例】
*Vorhin habe ich in der Nähe eine gute Buchhandlung. ←過去分詞忘れ
*Ich bereite mich mal kurz. ←前綴忘れ
*..., dass du solches Risiko eingegangen. ←副文の完了形で助動詞忘れ
この枠構造は、リスニングでも猛威を振るいますね。英語だったら重要情報が最初にまとまって来ることが多いんですけど、ドイツ語は一番最後に来がちなのでね。 

上記2つの壁を破るには、本当に数をこなすしかありません。『しっかり身につくドイツ語トレーニングブック』がおすすめ。ひたすら文法の練習ができるのはもちろん、重要な単語も合わせて覚えられます。(愚痴ですが、一般的じゃない語を使った練習問題が多かったり、初級用なのに単語の意味がパッと確認できなかったりする問題集はキライです)

B1. 前置詞の組み合わせ
そもそも前置詞という概念が色々な言語で最高にウザいのですけど、ドイツ語も例外ではありません。形容詞や動詞との組み合わせが面倒ですね。独検でもよく出ます。von Dat erzählen「〜の話をする」、über Akk informieren「〜について知らせる」、sich bei jdm über Akk beschweren「〜に〜のことで文句を言う」みたいな。特にanとかいうどっちつかず野郎が腹立つ。

前置詞の組み合わせは、地道にやっていってもいいのですが、独検対策が手っ取り早いとは思います。3級は本当に基本的なものが出ますし、2級以上でもちょこちょこ出題されます。


B2. 心態詞
Du bist aber groß geworden!「本当に大きくなったねえ」のaberやWarte doch!「待てってば!」のdochのように、本来他の品詞で用いられる語が、話者の感情やニュアンスを表すために用いられることがあり、これを心態詞(Abtönungspartikel)といいます。いわゆる副詞(Adverb)と異なり、発言内容そのものには影響を与えず、あくまで発言内容に対する話者のスタンスを表すものです。なので、訳せなくても問題ないといえば問題ないのですが、結構厄介です。

心態詞については、『ドイツ語不変化詞辞典』および『ドイツ語文法シリーズ 副詞』が詳しいです。どちらでもいいので例文を確認しながら解説を読むと、根底にあるニュアンスが理解できます。

C1. 同じような動詞
antreiben, betreiben, vertreiben, austreiben, forttreiben, vortreiben...こういうの。前綴でうまいこと意味が分かれてるパターン(-finden,-gehenとか)と、似たようなのが混ざってる奴(-legen, -stellenとか)がある。後者がうざすぎる。

このへんは、YouTubeのDeutsch mit Riekeというチャンネルで勉強するのがおすすめです。

C2. 基本単語が一番難しい
結局、超基本単語を組み合わせた慣用表現みたいなのが一番難しい。nun malとか。これは「まあそういうものだから」みたいな意味合いです。あとはWorauf willst du hinaus?「何が言いたいの?」とか。ドイツ語に限った話じゃないですが、基本中の基本みたいな単語を組み合わせた多彩な表現は、本当に慣れないです。haben、kommen、gehen、lassen、laufenとかこのへんは厄介ですねえ。

このレベルはもう、ドイツ語に沢山触れるしかないと思います(放棄)。


今回は、私がドイツ語学習の各段階で感じた壁と、その対処法を紹介しました。少しでも学習の参考になれば。




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