ズームレンズって難しい
単焦点レンズが欲しい。いや、正しく言うならズームのできないレンズが欲しい。
何故このような言い方をするかと言うと、別に単焦点の端正な写りが欲しいからとか、小さいF値で明るくボカして撮りたいとかでは無いからだ。
ただ、ズームという難しい要素から逃げたい、そう思ってしまう時がある。
写真というのは焦点距離こどに遠近感が異なる。28mmには28mmの遠近感があるし、35,50,70,85...どのような焦点距離でもそれは固有である。
よく写真は「足で稼ぐ」というように、その焦点距離ごとの特性をよく理解した上で、自らが移動して写真を作るものである。
ズームレンズとは、この足で稼ぐことに制限がある時に使う道具であり、正しく使いこなせばとても便利な道具である。
しかし、私はふと疑問に思う
足で稼げる瞬間にズームしていることはないだろうか。
本来は自らが動くべき瞬間で、ズームの汎用性に頼るということをしてはいないだろうか。
単焦点レンズでスナップをする時は、問答無用でその焦点距離をレンズに強制される。否が応でもその焦点距離を理解して取り扱わないといけない訳だ。
しかし、ズームレンズを使う時はどうだろうか。皆さんにもお聞きしたい、ズームレンズを使っている時、その瞬間瞬間の焦点距離を、なんとなくでも理解出来ているだろうか。
私ははっきりいって出来ていない。なぜならフレーミングに囚われているから。フレーミングのためなら、画角に収めるためなら、焦点距離を変えることを厭わないのがズームレンズである。
非常に難しい。
「なんでその画角で撮ったの?」
と聞かれた時に
「被写体が収まったから」
以外の答えが出せない。
画角をコントロールして、フレーミングの自由度をあげるのがズームレンズではあるので、大きく間違いではないのかもしれない。
しかし、理想形はズームしながら足で稼ぐことで、被写体を収めつつ遠近感に意図を持たせることであろう。
今の自分はズームを武器にしているのではなく、ズームに頼っているに過ぎない。道具を扱いこなせていないのである。
焦点距離ごとの感覚を身につけるためにも、単焦点レンズが欲しくなるのである。
というわけで35mm f2.8 ZAとか買えたらいいなぁ……
スナップシューターとして7iiを持ち出すためにも。
でも資金足りないし、タムロンの35mm f2.8 OSDとかでも可な気がする。AF遅いけど。
とにかく苦手な35mm画角を練習せねば……