veganはなぜ牛乳・卵を避けるのか?
今回は、veganが乳製品・卵を避ける理由をお伝えします。前回の記事では食事面におけるvegan生活について、とーっても簡単にお話をしました。興味のある方、ぜひご覧ください👇
veganが牛乳を避ける理由
veganは『可能な限り動物から搾取をしない生き方を実践する人』であると前回書きました。veganが牛乳を避ける最大の理由は、動物たちの命を人間の都合で扱う酪農業の実態にあります。
牛乳は幼い頃から慣れ親しんできたもです。幼稚園・保育園の頃から給食で提供され、みんな一緒に飲んできましたよね。「牛乳」と聞くと、下の写真のように壮大な自然の中で悠々と牧草を食べている牛たちをイメージする人が多いのではないでしょうか。実際、牛乳のパッケージにもそういった写真が多く使われていますよね。
ただ、現実は違います。すべての酪農家がそうだとは言いませんが、狭い牛舎の中で生涯を過ごす牛がほとんど。そして当然ですが、妊娠しなければ牛乳は出ません。雌牛は牛乳を生産するため毎年人工授精をさせられ、強制的に妊娠する状況に置かれます。妊娠マシーンとして生涯を過ごし、十分な量の牛乳が生産できなくなったらすぐに殺されるのです。
生まれた子牛はどうなるのか?生後2日以内に母親から引き離され、一緒に暮らすことはできません。子牛は初乳だけを与えられ、その後は狭い檻の中で粉ミルクによって育てられます。それはなぜか。母牛から出る母乳は人間のためのもので、子牛のためのものではないからです。私たちが1杯の牛乳を飲むと、どこかの子牛がその分飲めなくなっているというわけです。
…これって拉致・監禁以外の何物でもないと思うのは私だけでしょうか?当然、牛にも感情はあります。特に牛は母子の絆が強く、家族を大切にする動物です。命がけで産んだ子どもを連れ去られて耐えられる親なんていませんよね。引き離された子牛を探し、鳴きながら徘徊する母牛の様子は一度見ると頭から離れません。
酪農業において活躍するのは当然、牛乳を生産できる雌牛です。
では、雄牛の運命はどうなるのでしょうか?
雄牛は生後間も無く仔牛肉として出荷されます。酪農牛の雄は肉量も少なく、育てても利益を生み出さないため、お金をかけて育てるメリットがないのです。
牛の平均寿命は約20年ですが、生産性の高い雌牛は4年以内に屠殺場へ送られます。子どもを奪われ、一生乳を奪われ、生産性が下がると殺される。私たち人間の一瞬の食事のためだけに牛たちの命をコントロールすることへの圧倒的な違和感。それが、veganが牛乳を避ける理由です。
veganが卵を避ける理由
牛乳と同様、卵もveganが避けるもののひとつです。理由は牛乳と同じで、人間が命をコントロールしているから。
当然ですが、卵は雌鶏しか産むことができません。では雄鶏はどうなるのか?驚くべきことですが、産まれた瞬間に屠殺されます。方法は様々で、窒息死させる場合もあれば、大型のシュレッダーのようなもので粉砕される場合もあります。詳細は以下の記事へ👇
野生の雌鶏が年間いくつ卵を産むか知っていますか?野生の場合、年間に10~15個ほどしか卵を産みません。一方、品種改変された雌鶏は毎日卵を産みます。毎日過酷な出産を経験しているのです。出産は身体への負担が非常に大きく、2年ほどでボロボロになり卵が産めず、殺される運命にあります。
昔は鶏を家族として飼い、卵を産んだらそれをありがたくいただく、そんな状況があったかもしれません。しかしながら、現代の需要を考えるとそんな悠長に待っていられるわけもなく、押し寄せる膨大な需要を満たすため、大量生産しなければいけない状況にあります。
飼育環境も酪農業と同様、私たちがイメージしているような「雄大な自然の中で飼育されている鶏」などほとんどいません。多くが狭い小屋で生涯を過ごします。そして、狭い小屋の中でお互いを突かないよう、ヒヨコのときにクチバシは切断されます。もちろん麻酔なしで。
体の一部を麻酔なしで切除って…考えただけでも耐えられません。このような鶏に対する扱いに疑問を感じ、veganは卵を避けています。
日本の畜産動物福祉の評価は?
世界各国における畜産動物に対する扱いを調査したものがあります。世界14か国に拠点をもち、国際的な動物保護活動を行うWAP(世界動物保護協会)が発表したもので、日本を含む世界50国を対象にしています。
日本の評価はと言うと…残念ながら世界で最低ランクです。
私たち消費者は、畜産動物がいかにひどい扱いを受けていても、その様子を目にすることはありません。流れている血や涙から一番遠くに置かれているため、決して見ることはないんです。
今回の記事を読み、普段当たり前に食べているものを少しでも違う角度から見ていただければ嬉しいです。
最後に、今回記事を書くにあたって参考にしたドキュメンタリー映画をご紹介します。Netflixで見ることができるので、興味のある方はぜひご覧ください。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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