#14 ありがとう、喫茶店
歯医者の帰り道。まっすぐ帰ろうと思っていたけど、もうひとりのわたしが「あの喫茶店でマスターが淹れたコーヒーを飲みたい!」と言ってくる。
だよね、だよね、と意見が一致。喫茶店へ向かう。いつもの席は空いているかな、チラッと横目で確認。空いている。席に向かう途中に「ブレンドをブラックでお願いします」と伝える。これは、常連さんのまね。
マスターは、決して愛想がいいわけではない。すでに、ある程度の距離感が保たれている。これがさらに心地よさをアップさせてくれている。サイフォンで淹れてくれるあつあつのコーヒーが最高なんだよな。
いつもの席。ここはいつかこの席で執筆できたらいいな、そんな夢を持って座る席。執筆経験もなんにもない、書くことがただただ好き、というふつーの人に、夢を膨らませてくれる喫茶店。
すこし波打っていた自分のきもちを平らにできる時間。そんな自分だけの場所があるしあわせ。だれかになにかをしてもらう、ではなくて、自分で自分を調整する時間。これからも大切にしていきたい。
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