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「SDGsってなに?」「持続可能な開発目標って?」と聞かれて正しく説明できますか?

先日なんとなく運転中にラジオをかけていたら、一般社団法人SWiTCH代表の佐座マナさんという方がお話されていました。

SWiTCHという団体は(かなりざっくり言うと)若い世代を中心に構成されていて、気候変動問題などに関する提言を若者から社会に発信するために様々な活動をしている団体です。

海外の大学を卒業している代表の佐座さんは、環境問題に向き合う若者の世界的な集まりでもコーディネーターを務めるなど、海外の環境問題に対する意識を知った上で日本のリテラシーの低さを憂慮して、団体を立ち上げたそうです。

そんな佐座さんがラジオで気になることを言っていました。

「企業人の方、スーツにSDGsのバッジを付けてる方多いですよね?でも日本人にSDGsって何か聞いたら答えられる人ってどのくらいいるんでしょうか?」(少ないですよね、という文脈で)

たしかに。

そう言われてみると私も正確に説明できるか不安が・・・

ということで、私も復習がてら記事にまとめてみることにしました。

それでは基礎の基礎から。

  • SDGsは以下の略語で「持続可能な開発目標」のこと
    S:Sustanable(持続可能な)
    D:Development(開発)
    Gs:Goals(17の目標)

  • 2015年9月の国連サミットで定められた「持続可能な開発のための2030年アジェンダ」の中で各分野の目標を具体的に定めているのがSDGs

  • SDGsには17のゴール(大目標)と169のターゲット(小目標)がある

このあたりまでは流石に皆さん大丈夫ですよね!

SDGsは2015年にポッと出てきたものではなく、実は歴史は1960年代まで遡るんですね。

第二次世界大戦で連合国が勝利し、アメリカなど豊かな産業国が目立ったこともあり、世界的に「産業を発展させて豊かな国を作っていくことが大事だよね」という風土がありました。

1970年になると、経済成長至上主義だけでは国は豊かにならず格差も生まれ、もう少し富の分配とか雇用のサポートも大事じゃない?という話になってきたんですね。

加えて表に出てきたのが環境問題。経済成長に振り切るあまり、環境に対する負荷が大きすぎるという話が出てきました。

1972年にスウェーデンのストックホルムで『国際連合人間環境会議』という会議が開かれ、そこで「環境問題と開発はどうやったら両立できるんだろう?」ということが話し合われるようになったと。

そこから議論が重ねられ、1990年代には『国際開発目標』、2000年に『国連ミレニアム宣言』が採択され、そしてそれら2つを統合するような形でSDGsの前身である『MDGs』が採択されました。

『MDGs』は皆さん聞いたことあるでしょうか?

あまり耳馴染みがないかもしれませんが、2001年からSDGsが作られる2015年までは世界的な目標として『MDGs=ミレミアム開発目標』が掲げられていました。

内容としては、SDGsのもう少し粒度の粗いもの・・・と言ったら怒られてしまうかもしれませんが、主に貧困問題の解決など、開発分野における8つの目標と21のターゲット(8つの大目標に紐づく具体的な目標)が定められていました。

MDGsの結果は2015年の報告書で分かりやすくまとめられていますが、貧困率の低下などの複数の項目で成果があったと報告されています。

一方で二酸化炭素の排出量や男女の地位格差などで大きな課題が残り、残った課題の解決を目指してSDGsが採択されたんですね。

また、MDGsは政府や国連が主体となって主に発展途上国の課題解決を目的としていたのに対して、SDGsは政府や国連だけでなく、自治体や企業、個人まで、そして発展途上国だけでなく先進国の課題も含めて解決しようという内容になっています。

そんな背景があって採択されたSDGsですが、直面している問題の大きさもあり、17のゴールと169のターゲットとかなり細かく各項目の目標が定められています。

各項目の内容の詳細な説明はここではしませんが、17の目標を分かりやすくカテゴライズすると、5つのP(People=人間、Prosperity=豊かさ、Planet=地球、Peace=平和、Partnership=パートナーシップ)に分けられます。

私自身は特に地球環境の領域に関心があるので、一度ここも深掘ってお話できたらと思います。

※引用:西日本シティ銀行「colaboraレポート 」より

タイムリミットは2030年。

まだまだ達成できていない目標が多い。

勿論、CO2の排出量を削減するとか、大きな目標もすごく重要だと思います。

でもそれ以前に、SDGsは個人レベルで設定された目標もあるにも関わらず、日本人の個人のSDGsに対する意識は非常に低い。悲しいことに私のまわりには環境問題に関心のある人は一人もいません。。

SDGsの12『つくる責任つかう責任』の 8は『2030年までに、あらゆる場所の人々が持続可能な開発および自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。』

すごくざっくりした定性的な目標だけど、今の日本では達成には程遠い気がします。(私もすごく感覚的な感想だけど。。)

日本人は環境問題や社会問題に対して関心を持ったり意見を言ったりするような教育を受けてきていないし、メディアもあまり報道しない。そういう環境の中で関心を持てというのは難しい話ですが、だから仕方ないということにはならないところまで来てしまっているのだと思います。

だからこそ、自分が発信する側になれたら良いなと思っているし、少しでも大きな環境問題に対してのソリューションを提供できるようになりたいと思っています。

長くなりましたが、今回はこのあたりで。

SDGsとは?から始まり、そこから付随して色々な気づきを与えてくださった佐座さん、ありがとうございます!

日本人の環境リテラシーの低さについてはもう少し調べてみたいな。という次回執筆メモでした。

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