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【ベトソナ】ピアノソナタ 9番 1楽章を自分なりに仕上げて終わりにする #119

毎日練習しているのに、いつの間にかレッスンで見てもらわなくなり放置状態になっている曲が、前回のフランス組曲 第5番 クーラント以外にもありました。

ベートーヴェン/ピアノソナタ 9番 1楽章です。

この曲は以前にnoteに書いたように、弦楽四重奏みたいな曲なので、弦楽器好きの私としては弾いていてとっても楽しいです。だから、ほかの曲をメインで習っていても、毎日なるべく1回は弾いて楽しんでいました。

ただ、私の先生からは私が発表会で弾くのには向かない曲だと言われていましたけどね😿

現時点では、ピアノソナタ は9番ではなく17番(テンペスト) 3楽章の練習に力を入れているし、レッスンで見てもらっています。でも、放置状態にしてしまっている9番がかわいそう。。。

なので思い立って、9番1楽章を先に仕上げて終わらせることを決心しました。

9番は最後まで弾けるようにはしていたけれど、ペダルは踏んでいません。相変わらず私の先生は、ペダルについては「耳で踏め」という、ピアノ教育において何の工夫もないステレオタイプな言葉をいうだけで具体的にあまり教えてくれないので。

そう。
楽譜にペダルの記載がない曲の場合、ペダルをどこで踏むのかを一つひとつ教えてもらわないと、私は基本的にペダルを踏むことができないのです。

耳で踏め!とか、自由に踏め!、とにかく踏め!とか言われても、足が動きません。

なんというか、例えるなら、かなり以前に見た、市村正親主演の舞台「海の上のピアニスト」の主人公“1900”が一度だけ船から降りようとしてできなかったときの心境でしょうか(次のリンクのHPによくまとめられていました。)

私にとって、ペダルを踏むことは、鍵盤を弾くことよりもはるかに無限の選択肢があるように思えて、いざ踏もうとするとめまいがするような気がする。。。

実際、古典派の曲は、あえてペダルをまったく踏まないのもそれはそれでアリだと思っているし、踏まずに済むのならその方が楽だとも思っているし、さらにはペダルを踏まないほうがかえって音が美しいと思っているし、好みでもあります。

でも、ベトソナは多くの人がペダルを踏んでいるので、ペダルを踏まない限り、本当の意味で曲を仕上げたことにならない、という思いもあります。

先生はペダルを教えてくれないので、苦肉の策として、誰でもいいので、Youtubeでベトソナ9番を弾いている人の、しかも足部分の動きを別撮りでしっかり撮影しているとても親切で奇特な方のペダリングをまるごとコピーして踏むことにしました。これなら、最初のとっかかりとして、私でもペダルを踏める!

何度も細かく再生・停止を繰り返して動画をチェックし、ペダルの動きを目で見て覚えて楽譜に書き込み、そして実際に自分で踏んで音を確かめて、ペダリングを確定させたり、修正したりを繰り返す。。。

そんな地道な作業をかなり時間をかけて繰り返し、楽譜にペダル記号を書き込んでいきました。

そして、先生の前でいきなり、今まで踏んでいなかったペダルを全体通して踏んで演奏を披露。先生の反応は、

ペダルをよく工夫して踏んで弾いています

と、何だかちょっとズレたことを言ってきました💦。

なので、「別に工夫などしていませんよ。私はペダルの踏み方がまるでわからないので、親切な人がyoutubeで9番の演奏をペダリング部分を別撮りして公開していたのをまるごとコピーして弾いただけです」と正直に告げました。

先生はちょっと面喰らっていましたが、今度はペダルを減らすように指示。例えば、楽譜の一番最初の出だしの音や、以下のスタッカート部分ですね。

スタッカートが付いているし、それを表現したいので、ここはペダルはいらないのでは?

と先生は言いましたが、それはすかさず拒否

「先生もよく知っているように僕はデュナーミクを表現するウデがありません。なので、この曲に関しては、代わりに徹底してペダルだけでデュナーミクを表現すると決めてるんです」と反抗しました。

そう、この部分はffなので、それを表現するためにはペダルは外せません。実際、コピー元の人もペダルを踏んでいたし。

9番1楽章のペダリングに関しては、私は大雑把にコピー元の人のやり方を参考に、

  1.  f、ff、sf はペダルを踏む。

  2.  ppはソフトペダルを踏む。

  3.  フレーズの盛り上がっているところはとにかく踏む

と単純なルールではありますがそう決めて、ルールを徹底してペダルを踏みました。

例えば、以下のようなフレーズの盛り上がりでクレッシェンド・デクレッシェンドするところ。

私はこういう部分、指だけで表現するのが苦手で何度も何度も先生からダメ出しをされるので、相当嫌気がさしていました(やっているつもりなんですが、毎回“足りない!”と怒られる。。。😿)

なので、思いっきりこの部分でペダルを踏むようにしたり。

ああ、でも本当、この曲は弾くのが楽しい!
特にソフトペダルを踏みながらの最後のppの連打部分とか。弦楽器特有のキザミ部分を弾いているような気分に浸れます。

というわけで、あまり先生の言うことを聞かず(というかあまり記憶にない。。。)、自分の好きなようにペダルを踏みまくって、楽しんで教室のグランドピアノを弾いていたら、いつの間にか合格になりました。

何だか、最近、いつの間にか合格が多いですが、私は思うがままに9番を弾いて終わらせることができたので、大満足でした。

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