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#5 シンフォニアの予習(楽譜作り)

 シンフォニアで新しい曲に入るときは、譜読み前(一度も試奏していない状態)に練習用の楽譜作りをするのがルーチンです。これが結構、楽しい作業なので、シンフォニアで新しい曲に入ったときの、あの何とも言えない取っつきにくさといったものを緩和するのに役立っています(笑)。

参考にしている書籍など

 現在、参考に使っているのは、記事トップの画像にあるように3つ。

 以上2つの書籍とネットで探して出てきた大学の先生がまとめた論文です。微妙にどこまでをテーマにしているかどこまで含めるか)がそれぞれ異なっているので、適当に取捨選択して、必要と思われる部分だけ楽譜に色塗りしています。

 曲の一部分だけ解説してくれる方というのはネットでもいるのですが、このように曲全体を体系的に細かく分析・解説してくれる書籍や論文を書いていただける方は貴重です。しかも、参考にしている論文の先生の場合、曲の分析だけでなく、演奏解釈(ピアノ、フォルテ、クレッシェンド、デクレッシェンドの指示)まで載せています。ここまで親切仕様なのは、本にしろ何にしろ見たことがありません。こういうのを無料で公開していただいているので、本当にありがたいです!

とりあえず最初に正解がほしい

 大人の趣味のピアノで、バッハのインヴェンションやシンフォニアをやる場合、受験のチャート式の勉強法のように、

「1分考えてもわからない問題はすぐ解答を見る!」

方式がいいと思います。いや、言い過ぎか。素人の自分にとっては、そのほうが絶対いい。私の場合、「どこがテーマか」というのがゼロの状態ではよくわからないので(候補が複数あるように見える)。「これがテーマです」とか「この部分が解決です」とか、とりあえずでいいので明示的に一番最初に正解を教えていただければ、それを基にして、次々と見つけていって全体像を理解したり、自分なりに試行錯誤して譜読みしたりはできるのですが。

 自分でゼロからテーマを探してみる等、ボトムアップ式というか、そういう指示をされることもあるかと思いますが、

「わからない問題を自分がひらめいて解けるまで頑張る」

といった感じの譜読みは時間が本当にもったいない。でも、チャート式みたいなやり方、ピアノの先生によっては怒られちゃいそうですね。私の先生も不問ですが、この色付きの楽譜の作成についてあまりいい顔はしません。

 あと、こんなやり方が通用するのはインヴェンションやシンフォニアだけなのがツラいところ。音大というところは、過去のクラシックのあらゆる楽曲について、詳細なレベルで分析した資料がデータベースとして膨大にストックしてあって自由に閲覧できる、と、そういう夢のような場所を想像していたのですが、現実は私の浅はかな考えとは違うようです。

 参考にしている書籍のように、バッハのインヴェンションやシンフォニアは分析・解説をやっているのを見たことはあるのですが、モーツァルトやベートーヴェンのソナタとかを体系的に解説してある論文は、ありそうなのに、努力したのですが私のネットサーフィン能力では全く見つかりませんでした。「演奏の手引き」なる書籍も購入してみたのですが、曲に対する分析・解説内容がほんの少しだけなので正直がっかり。。。

 インターネットが普及してこれだけ時間が経っているのに、公開されている紙の情報、文字情報がお粗末なのは、おそらく専門教育受けている先生方は、音楽を視覚的というか言語的コミュニケーションで教えるのをナンセンスだと思っているんだろうな、と勝手な想像をしています。要するに、

「耳で聴いてわかることをいちいち図示して教える必要はない」

のではないかと。私みたいな「ダメ耳」の生徒にとっては、紙の参考書もとっても必要としているんですけど。。。とりあえずモーツァルトのソナタだけでもいいんですが、ほしいです!

今回作った練習用楽譜(シンフォニア2番)

 で、話を戻して、3つのソースを参考にしながら作った練習用の楽譜(シンフォニア2番)がこれ。緑がテーマ。ストレッタなど、テーマ(もしくはその一部分)が入り組んで出てくるところがオレンジ。その他、強調したいところがピンク、といったように自分なりルールを作ってます。

シンフォニア1

シンフォニア3

シンフォニア2

シンフォニア2番の場合、テーマの登場回数が少ないので色塗りは簡単でしたが、カラフルでなく、ちょっと寂しい感じです。で、最初にやるのが色がついている部分の取り出し練習。色の部分を最初に単独で弾き、それにほかの声部を追加して確認していきます。

 月末で練習時間が足りなかったですけど、3声→2声→1声と音が少なくなる部分があるためか、3声であることのプレッシャーをあまり感じず、意外と弾きやすいです。まぁ、左手の16分音符のところや、左手でアルト+バスを担当するところは、ちょっと難しいですが、初回のレッスンまでには何とかなりそうです。

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