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#71 曲よりもツェルニーの練習ばかりしてしまう

わたしは家でのピアノ練習で、ついつい曲の練習よりもテクニック系の練習曲に時間をかけてしまうタイプ。

よく大人の生徒が「ツェルニーはつまらないからやりたくない」とか、大人を教える先生も「時間がもったいないから大人はハノンやツェルニーじゃなく、曲の練習時間を長くしましょう」という意見がよくあり、それが普通の感覚だよなと思っています。

でも、自分が変わり者のせいか、最近のライフスタイルのせいか、どうも逆に多くの人に敬遠されがちなツェルニーの練習時間が増えてしまうこの頃です。

細切れのスキマ時間で練習しやすいツェルニー

正直、曲の練習は、曲が長いせいか、練習に時間がかかるし、弾くのにも集中力がいるし、まとまった時間取って練習しないと練習にならないしで、なかなか上達しません(それにレッスンではダメ出しばっかりされるし)。

また、膨大な時間をかけるわりに、あまりうまくならなかったり、前弾けていても時間が経つとすぐ弾けなくなったりします。正直練習が「面倒くさい」「かったるい」「時間ばかりかかって進まない」「達成感を得られにくい」、それらをひっくるめて「時間対効果が劣悪」と思えてしまい、中途半端な練習はピアノへのモチベ悪化にも影響します。

その点、ツェルニー30番は、譜読みが楽だし、前にやった曲も忘れてしまって弾けなくなるということもないし、テレワーク中のほんのちょっと空いた数分間の時間で取っつきやすく練習できるし、練習すると効果を実感できて達成感も得られるしで、練習していて楽しい。何よりも自分のピアノが少し進歩した!という実感を得やすい。

なので、細切れのスキマ時間ができるたびに、同音連打のツェルニー30番 No.12ばかり弾いていました。1回1回の練習時間は数分と少ないですが、トータルすれば、1週間の練習時間のうち大半をNo.12を弾いていた計算になるんじゃないだろうか。。。

仕事のストレスをぶつけるように、アタタタタタと北斗百裂拳のように鍵盤をたたきながら頻繁に練習していたら、コツをつかみ、だいぶ同音連打が上手くなりました。前回、弾き方がまるでなってなかったNo.12ですが、2回目でなんなく合格しました!

ツェルニー30番 No.13で大苦戦

しかし、次のNo.13。不吉な番号。こいつがかなりの難敵。。。
というか、No.13って今までより急に難易度が上がっていませんか?

1の指と5の指が脱力できない悪い癖がある私は、最初全然まともに弾けませんでした。というわけで、スパルタ先生は、いつもの最初から最後までオールスタッカート練習を要請。これがかなりツラい。

「こんなバカみたいな練習しているの私だけなんだろうなあ。。。」

と思わずつぶやくと、

バカですってぇ?!
みんなやっている練習ですよ!!

と先生が過敏に反応。いや、先生のことをバカと言ったわけではないと誤解を解くのにちょっと苦労しました💦
(でも、先生の大人の生徒はツェルニーやっている人いないって言ってたよね?)

なんというか、イメージするのは、みんなは道場で先生と和気あいあいと組手練習なんかをやっているのに、自分だけ、端っこで空気椅子の練習をしている感じ?

普通の人がなんなく通過できるレッスンに毎回つまづいてる気がしてしまい、つい言葉に出てしまったのです。

でも、先生指示の練習がイヤなわけではありませんよ。
それ以降、スキマ時間は、この全部スタッカートで弾く練習も含めて、ツェルニー30番 No.13の練習に費やしました。

全部スタッカート練習は最初は力が抜けず、無理やり弾くと手や指を痛めそうです。でも、スキマ時間の練習は続けても数分なので、ケガするまでには至らず、ある意味ちょうどよいのかもしれません。

スタッカートはかなりツラいので、体が勝手に楽に弾ける方向に修正が働くのか、だんだん力まずに弾けるようになってきました。力まなくなったせいか右手の動きも調子がよいし、右手に余裕が出てきたのか、左手の音を聴けるようにもなってきたりもして。

それでも、以下の最後の重音のトリル? トレモロ?っぽい部分はなかなか速く弾くことができず、かなり苦労しました。

結局、5回レッスンを受けてやっとこの前、何とか合格に。

で、合格した後、ベトソナの10番 1楽章を久しぶりに弾いてみたのですが、最近ほとんど弾いていないのに、何だか、前よりも上手く指が回るし、クロスリズムのところも左手のメロディが聴こえるようになって、歌えるようになってきました!

やはり、私の場合、曲をムキになって練習するより、スキマ時間のツェルニーの練習に時間をかけて、間接的に曲のレベルアップをねらう方がよいのかもしれません(曲のダメ出しによるモチベ低下が最小限になりますし)。

というわけで、次はツェルニー 30番 No.14です。

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