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【事例紹介】VRを活用して野球能力を向上させるには⁉(北海道栗山高等学校)パート①課題発見編

株式会社ZENSHIN CONNECT(以下:ZENSHIN CONNECT)と新しいトレーニング、指導手法について検証していく協働プロジェクトを12月から北海道栗山高等学校女子硬式野球部と一緒に行っています。

本検証では、時期に応じて下記3点の検証目標を設定するとともに、実践的なトレーニング機会の確保を目指しています。

■検証目標
・選手自身が課題を発見する機会を創出できること
・選手自身で課題を改善する機会を創出できること
課題克服の練習ツールとして支援ができること

■検証計画
・第一回測定:12/5 (課題特定)
・第二回測定:1/26 (成長過程)
・第三回測定:3月上旬 
・最終結果報告:4月上旬 


課題発見について

今回の被験者(栗山高校)の特徴と共に、事前にチームへヒアリングを行い、選手たちが個々で課題を自覚するのが難しいというチーム状況にありました。
選手たちが日々練習していく中で、「選手たち自身では自分の課題感がわからない。」そういった背景もあり、今回この検証の1つの取り組みとして課題発見に取り組むこととなりました。
「Ⅴ-BALLER」を使い、選手たちの能力を定量的に数値化することにより、課題の特定を行います。
定期的にその数値を確認することにより、選手たちの練習に成果が出ているのかを確認します。

試験項目について

今回選手たちに行ってもらう、試験は以下の3つの試験となります。
①タイミング
 ー投球内容によってタイミングよく振れているかを確認します。

ータイミング測定に関しての詳細ー
下記図①のように各コースによって、どのタイミングで振るのがベストかを定義します。例えば、右打者のアウトコース①であれば、ホームベース上の①のタイミングで打つとベストとなります。
今回の検証では、スイングのピークがどのタイミングで来ているかを測定します。
※例のケースであれば、②~0のタイミングでスイングピークがきていればOKとしています。

図①

「V-BALLER」では、自分のスイングデータをダッシュボード上で確認することができます。そのデータから投球がホームベース上を通過したタイミング(下記図の赤い点)と自分のスイングのピーク(下記図の黄緑の点)を見比べることができます。
今回の検証ではこのタイミングの差を比較することにより、タイミングのデータを可視化していきます。

図②

②選球眼
 ー投球内容によってストライクボールを見極められているかを確認します。
③ミートポイント
 ー各投球に関して自分のミートポイントと実際の投球にずれが生じていないかを確認します。

課題発見についての検証結果

「V-BALLER」を使うことにより、検証の結果から各選手のデータを分析し、各選手の課題そしてチームの課題を発見することができました!
5名の選手に検証試験を行ってもらいました。それぞれの観点での検証観点は以下です。

①タイミングの検証結果

4つのレベルに分けて試験を行いました。
全体的にタイミングをとれている選手が少なく、120キロ台のストレートに関してはタイミングが合う選手はいませんでした。
栗山高校の金監督さんによると選手たちのタイミングの合わせ方には課題感を感じていたとのことでした。
実際のデータからも全選手の課題となる数値が得られました。

この課題を改善するべく、指導者たちはタイミングの取り方などの指導を選手たちに行いました。選手たちの意識の改革を行い、1か月後、第二回検証時にどう選手が成長するかを見ていきます。

※球数の分母は9球

②選球眼・ミートポイントに関しての検証結果

選球眼に関しても上記と同様の4つのレベルで試験を行いました。
選手ごとにストライクボールを見極められる選手と、そうではない選球眼が課題となる選手に分かれました。
ミートポイント(コース見極め)に関しては全体的にそこまで高い数値ではなく、こちらもチーム全体としての課題ともいえます。
今後、それぞれの選手が各課題項目に取り組み、次回以降の検証に向けて課題改善に取り組みます。

②選球眼とミートポイントについての検証結果
※選球眼に関しては正答率(MAX100%)
※ミートポイントに関しては実際に投球が通った箇所と自分のミートポイントのずれ

テスト後、選手へのフィードバック

テスト後、各選手へ監督さん、ZENSHIN CONNECTさんからフィードバックを行い、今後の練習の取り組み方について指導を行いました。
課題に対してどのような練習を取り組むべきなのか、何を意識して今後活動していくべきなのかを各選手、指導に基づき、意識して練習を行っていきます。

検証一回目まとめ

チームの課題として、タイミングそしてミートポイント(コース見極め)に課題があることを発見することができました。
各選手、どの球種・スピード・項目において得意・不得意なのかという傾向値が出たので、その課題を改善できるように練習を行っていきます。

VRを使い、試験を行う選手

第1回検証を終えて監督・コーチ・選手からの声

金監督データに基づいて現状を知れることは大変指導しやすくなる。
タイミングがどれくらいずれているかを把握することができるため、なぜティーや遅いボールを打つ時に、緩い球に合わせて練習していては、いけないのかを選手本人が気づくきっかけになるのでありがたい。
この検証を通じて強く振らなければいけない理由を部員が自覚でき、結果に基づいて、練習方法まで提案してくれること、 技術的な課題にもアプローチしてアドバイスしてくれることに感謝している。
これまで、投手も含めてデータを収集できる環境はあったが、 ここまでフィードバックがあり、練習方法や技術改善の選択肢も提示してくれるのは大変ありがたい。
この検証を通じて明らかに選手の表情や行動が変わったことがすぐにわかる。

本吉コーチ「V-BALLER」のデータから数値化した内容がとてもわかりやすく、 頭の中が整理されるため、次のアクションとして何をすれば良いかがわかりやすいなと思いました。

体験選手の声:
・良い面も悪い面も自分の特徴が把握できた
。自分の長所を把握でき、その長所を伸ばしていきたい。
・打席に入ると自分のスイングができないので、その課題をこのVR練習で克服できるようにしたい
・実践感が強くて、思っていた以上にリアルだった。
・実際の試合のようにタイミングを合わせるのが難しいので、すごくいい練習になると思う。
・どこに打ったかのフィードバックもあり、どの方向に打てたのかなどもわかりやすかった。
ボールとバットの距離感や、投球に対してのタイミングがずれていることなど、この「V-BALLER」を通して、様々な気付きを得ることがきた。

以上、第一回検証に関してのご報告でした!
「V-BALLER」を通じて、選手の皆さんの成長を支えられていること、本当に光栄です。
ここまで、読んでいただいた皆さん、本当にありがとうございます!
それではパート2(第二回検証報告)でお会いしましょう!!今回の記事は以上です。


さらに詳しく知りたい方は、V-BALLER公式サイトもご確認ください。
👉👉公式サイト(v-baller.com)

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