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私は美術鑑賞家

様々な展示に行き、写真を撮ってもいいのなら撮らせてもらい、感想を文章にしてnoteに晒す。
私が勝手に名乗っている「美術鑑賞家」のお仕事。
お仕事といっても何も金になるものではなく、今のところは単なる自己満足というか情報の発露である。強いて言うなら私の感想を読んで「見に行きたい」と思ってもらえれば幸いくらいの気持ちはある。
「見に行きたい」と思ってもらいたいと言う割には私は事細かに内容を書きすぎだとも思う。写真も堂々と作品を真正面から撮っている。それでは見に行かずとも十分になるのではないかという意見もあるかもしれない。
しかし私が文章に認める相手は美術という言葉をいくら紡いでもその全貌、思想、着想を伝えられない膨大な存在である。
写真も同様で美術作品の写真をいくら綺麗に撮ったところで直に見た時の感動を超えることはないと思っている。その場にあるという迫力、直接手を入れたことで生まれる生々しさ、筆致。
写真家の方ならそれらを写真として残すことは可能なのだろうと思うが、そうなると写真家の方の作品ではないのかと思うので、やはり主観で見るには直に見るのに限る。私は読む方の前情報や後日談の一つとして写真を撮っているに過ぎない。
それにそもそも私の感想であるので、他の方が見られれば他の感想が出てくるであろう。
元を辿れば「美術の感想を文字で表す」という行為そのものが野暮だとも思っている。感想もまた言葉を必要としない場合はことの他多い。
それでも書くのはぼんやりと「今までにない肩書きに自己陶酔」している事とやはり「美術が好きだから」である。
美術館に足を運ぶ方は多いとは思う。しかし有名な昔の作家さんなどの巡回展などだけという方も多いと思う。
しかし美術は過去のものだけではない。今現在、邁進している方は星の数ほどあり、そんな方を応援しているギャラリーも星の数ほどある。
そんな作家さんたちの作品を少しでも知ってもらいたく、そんなギャラリーに少しでも入ってもらいたく、こういった文章を書いて少しでもお役に立てればと思う。
小説が好きで美術が好きな私が得ることができた「美術鑑賞家」という肩書きはそういった気持ちで背負っている。

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