ガソリン車からEVへの変革とその影響_ビジネスのピンチとチャンス

【動機】
EVchargeは、電気自動車への変化点に当たり自動車産業に関わる方々のビジネスチャンスを見つけてもらうことを目的として2023年春にスタートします。本妻とでは、技術的な内容と、どのメーカに何を売り込んだら良いのかや競合情報など発信していきたいと思います。特に営業のマネージャ、マネージャを目指す人、工場の生産管理や新商品を考える人には是非読んでいただきたいと思います。
【背景】
色々な、業界紙や情報提供サイトはありますが、コンサル系のサイトでは情報提供金額が100万以上する場合が多く、個人や中小企業にてその情報を手にすることは難しいです。EV-chargeでは、私ボルタが、展示会や学会などなどで得た情報を提供していきます。
【概要】
自動車産業は日本の基幹産業だ。国内完成車の取引先企業数は、TER1,2で約2万7000社もある。その従業員の合計は約950万人。そんなサプライヤーが現在、電気自動車(EV)化の影響を受けようとしている。日本の自動車メーカは、PHV,HVなどを目指しており「他の市場でEV化が進んでも、大丈夫」と。考えられていた。 しかし、テスラ(米)をはじめとする新興メーカーの参入で、自動車市場には「100年に1度」の大変革期が訪れている。半数以上の部品メーカで減益を予想している。
大きな理由は部品点数の減少です。一般的な自動車は約3万点の部品で構成されていますが、約2万点になると想定されています。単純に考えて1/3の部品が消失するので、320万人への影響があると考えられる。中でも大きな変化は「動力源」です。従来の自動車の動力はエンジンだが、EVではモーターとなる。したがって、エンジン関連のサプライヤーは大きな影響を受け、モーター関連野のサプライヤーにはチャンスとなる。エンジンはピストン、ピストンリング、シリンダーの隙間のバランスなどで混合ガス(ガソリンと空気)の圧縮率を調整し効率を向上しており、これが燃費という形で我々の目に見える形となる。日本のメーカの強みはこの部分の作りこみからきています。当然欧州のメーカも類似のノウハウを持っており、競い合っているわけです。別のレポートにてエンジン部品のサプライヤーを紹介しますが、それほど多くのサプライヤーがいる訳ではありません。これは、長年の競争の中で徐々に淘汰された結果だと考えています。
「競争力」
エンジンは、非常に精密に作られておりピストン、ピストンリング、シリンダー、バルブなど様々部品のミクロン単位で調整する必要があります。各サプライヤーの橋渡しを自動車メーカが行うことによって達成されているものです。のため、新たに参入する為には、自動車メーカの協力を得る必要があります。自動車メーカの協力を得る為には、大きなメリットを出す必要がありますが、コストや規模がある程度進んでいると、参入するのはかなり難しいことになると思います。この場合の競争力とは、単純な技術力+今まで築き上げたものが大きく影響すると言えるでしょう。しかしながら、モーターはそのような調整は不要になります。そうすると誰でも参入できてしまうことになります。単純な構造ゆえに、技術力よりコストが大きな競争力となります。このような理由で中国メーカや新興国のメーカが数多く参入してくることによりガソリン車では起こらなかった大きな変革が起ころうとしています。これからのレポートでは、営業職の方が売り込み先を考える上で必要なデータや、技術者の方が開発を考える上で必要な競合の情報や、経営者の方が方針を考える上で必要なマーケットの動向などのデータを記述していきたいと思います。

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