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一流の人々の話

知人は美術が大好きで、自分でも作品を創るし、観にも行く。
市内にある美術館の年間パスポートを持っていて、どんな展示でも出掛けていくらしい。
国内外の画家の作品、建築家の作品、アニメーターの作品などなど、何でもござれ。

美術館では講演会も開催される。
知人は、どんな分野の講演会も、可能な限り聴講しに行く。
好奇心旺盛で積極的に楽しんでいる。
知人が言う「一流の人たちは話がうまい。専門外の私にも分かるように、面白く話をする。難しい言葉なんか使わない。」
ハッとさせられる。

何でも面白がる、知人のキャラクターもあるのだとは思う。
一方で、一流と呼ばれる人達は、高いところに立ったまま話したりしないのだろう。
専門外の人達のところまで降りてきて、同じ目線に立ち、私達に分かる言葉で専門分野のことを語るのだろう。
分かりづらい言葉を使って、自らを遠ざけたりしない。

自分が話をする時、どうだろうか?と顧みる。
話すからには、相手に分かるように、やさしい言葉で。
井上ひさしさんの言葉を思い出した。

むずかしいことをやさしく、
やさしいことをふかく、
ふかいことをおもしろく、
おもしろいことをまじめに、
まじめなことをゆかいに、
そしてゆかいなことはあくまでゆかいに
(井上ひさし)