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中学校教師 #15 心に残ったこと




4月から中学校で勤務しています。
いずれは小学校に戻ることを考え、この経験を記録に残そうと思います。
異動の経緯や考えは下記参照

https://note.com/vast_swan335/n/n94f3001c0e89

1学期が終わり、夏休みの勤務が始まりました。
3者面談、部活動の県大会運営補助、自治体の教職員研修会。
まだ忙しさは残りますが、ゆったりとした時間もあり、きちんと定時退勤ができる夏休みに感謝です。

さて、1学期を振り返ったときに、印象に残ったことをまとめておこう思い、今回の記事にまとめます。


子どもの理解

本校では、研修の中心が子ども理解となっています。
小学校から異動してきたということもあり、子ども理解はもちろんのこと、そもそも中学生ってどんなことを考えているのだろうかということをよく考えていた1学期でした。
私が担任している中学校2年生を想像しながら、中学生が考えていることを挙げてみます。

日常:リラックスしたい⇔ちゃんとした姿でいたい
中学2年生らしいだらだらした雰囲気はあります。
担当している学年は、幼い様子の生徒が多いため、がやがやした雰囲気になることも…。
それでも、集団の中にはきちんと生活しようとする生徒も数多くいます。
「時間を守って生活しよう。」
「○○ノートを回収しています。提出物をきちんと出そう。」
「先生に敬語を使って話そう。」
など、しっかりした考えを持っている生徒の言葉を聞くと、小学生とは違うなと感じます。

中学2年生として、まだまだ心は成長中ですが、どんどん大人の考え方・ふるまい方ができるようになっていく姿に出会えることは、中学校教師として勤務する幸せなのかなと感じています。

人間関係:先輩・後輩との関係
この人間関係で悩んでいる生徒もいます。
やっかいな先輩の相手をしなければいけない。
後輩が言うことを聞いてくれない。
私が中学2年生のころも、先輩・後輩の関係でトラブルがあり、イライラしていた時期がありました。

悩む原因として、自分の立場や権利をしっかり守りたいという意識が強くなることが考えられます。
同学年の人間関係だけでなく、先輩・後輩も意識する。
つまり、全学年の生徒のことを理解しながら日々生活することが大切です。
ちょっとした場面で、生徒の背景にある事柄を意識して声掛けや行動ができれば、生徒との関係も良好なものになるはずです。
そういった意味でも、生徒理解は重要です。

授業や部活動、委員会活動などで関わる生徒以外のことも理解できるように2学期の自分の行動も改めたいと閑雅ています。


進路:まだぼんやりと…でも意識している
3者面談では進路の話もしています。
・具体的な進路が決まっている生徒
・ぼんやりと意識している生徒
・全く考えていない生徒
いろいろな生徒がいます。

3年部の話を聞くと、どんな高校に行きたいかよりもその高校で何を頑張りたいかを明確にすることが重要であると伝わってきます。
高校進学後、何を頑張るか…
このことを考えている2年生はどのくらいいるのでしょうか?
(実際、私は全然考えていませんでした…)
進路は意識しつつ、日常の積み重ねを大切にできる生徒を育てるようにしていきたい。


中学2年生、日々いろいろなことを考えています。
友人関係、親との関係
言いたいことが言えずに悶々としたり、
ちょっとした変化に影響を受けて不安になったり、
そんな中学2年生のことを少しでも理解しようとした1学期でした。

どんな学校で勤務していても、子ども理解はすごく重要です。
日々、子どもたちとの関わりを通して、その子を理解しようとするという教師であり続けたい。


評価

1学期の通信表を作成するにあたり、これまでの評価をまとめました。
特に3年部と話をすると、評価は受験にかなり影響するため、いろいろな情報を得ることができました。
受験だから…といって、安易に評価が変わることはありません。
しかし、評価について生徒や保護者と話をする機会は多いです。
また、その内容は小学校と比べるとより詳しい話をすることになります。
そこで、評価について学んだことをまとめてみます。

【知識・技能】
全ての学びの土台となる観点。
効率良く身に付けることができるようにすることがポイント。
中学校ではワークやプリントで練習させたり、小テストを実施したりしています。
オンラインのドリル練習やKahoot!などアプリの活用も視野に入れたいところ。

【思考・判断・表現】
身に付けた知識・技能をどのように生かすかが大事な観点。
中学生ともなると、広い視野で思考したり、深く思考することが求められます。
また、文章で表現することが多いのですが、文章を書くことが苦手な生徒も取り組みやすいようにタブレットの活用は進めていきたい。
この観点が伸びづらく、成績でもAが少なく、BやCが多いのが現状。
ピラミッドの階層で考えると、知識・技能の上にある観点なので、知識・技能において確固たる定着が図ることができれば、この観点も伸びてくる。

【主体的に学習に取り組む態度】
学習における「調整力」「粘り強さ」がポイントとなる観点。
そして、一番評価することが難しい観点。
教科のガイダンスにおいて、どのように評価するか事前に伝えておくと、教師も生徒も納得できます。もちろん、保護者も。
1学期の指導や評価を通して考えたことは、「いかに生徒を理解することができるか」がポイントであるということ。

・課題を解決するために既習事項を確認したり、友達と意見交流したりして、粘り強く学んでいた。
・前の学年の学習内容と関連付けながら課題を解決しようとした。
・身に付いた力を生かして、発展的な課題に挑戦しようとしていた。

簡単な例ですが、調整力・粘り強さが見える瞬間を逃さないように授業では生徒を見たり、関わるようにしています。
また、章ごとその生徒の努力や変容を記録し、校務パソコンに記録しています。
担任の先生がその記録を見ることで、普段は見ることのできない良い姿を共有することができればと考えています。


小学校での勤務のときも指導とともに評価を意識していました。
しかし、中学校での勤務ではよりその精度の高さを要求されているように感じます。
この経験は必ず小学校にも生きるはず。
学習の評価、2学期以降もこだわって取り組みたい点です。


机間指導

これは、巡回しているスクールカウンセラーからのアドバイスです。
この方は、以前は現場の教員で、いろいろな面でお世話になっていました。

ある授業で、課題に対して生徒がそれぞれちょっとした作業をしながら考えている瞬間がありました。
具体物を操作しながら考えることで、ちょっとした思考のズレが生まれます。
あるグループでは、そのズレが話題になり、少し盛り上がっていました。
数学が苦手な生徒が、なんだか楽しそうに話をしながら考えていたので、寄り添いながら会話に入りました。

その姿を見たカウンセラーからのアドバイスです。
「机間指導のときは、どの生徒のところにも行った方が良い。」
「うたういぬ先生があのグループで話をしているとき、その様子を気にして見ていた女子生徒がいたよ。」
という内容でした。
ある場面で楽しそうに盛り上がっているとついつい教師も近づいて、その瞬間をともにしようとしてしまいます。
このこと自体は良いと思いますが、
「自分のところには先生が来なかった。」
と不満を感じる生徒もいるそうです。
特に女子生徒はそのあたりがシビアだということです。

机間指導では、どの生徒の学びにも寄り添うようにしています。
もちろん、生徒によってこちらの対応を少し変えることもあります。
・声を掛けて励ます。
・良いところを褒める。
・ヒントを出す。
・具体的な声は掛けないが、その子が分かるように見守る瞬間をつくる。

言語だけでなく、非言語でもコミュニケーションを図ることで、信頼関係をきちんと築くことが大切であると感じました。



夏休みは時間がたくさんあるように感じます。
いろいろな本を読んだり、話を聞いたりすることで、たくさんのインプットができます。
その分、アウトプットをしなければ次のインプットにはつながりません。

学んだことを同僚と話したり、noteにまとめてアウトプットをしたりすることで、次のインプットにつなげます。

拙い記事ですが、いつも読んでくださりありがとうございます。
また、中には「スキ」ボタンを押してくださる方もいらっしゃいます。
本当にありがたいことです。

読んでくださる方が、良い夏休みを迎えられますように。

【「えがお」を大切に  焦らず、誠実に、前向きに】


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