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『大木』

2023.03.22
桜が満開に咲き誇る快晴の日。コロナが落ち着きマスクを外せるようになり、多くの人に祝福されながら僕は4年間の学生生活に幕を下ろした。久々に会った人達から、『なんか雰囲気変わったね』『明るくなったな』と言われるほど4年間特に4年生の1年間は濃いものだった。

2023.03.22 卒業

しかし、4年前の大学生活スタートは決して良いものではなかった。
ただここまで明るく、ポジティブになれたのは本当に多くの人や環境に助けてもらえたからだと思う。この4年間の成長を『大木』で表していきたいと思う。


絶望の嵐のような19年春

 僕は現役で大学に行くことができず、1年間浪人していた。当時の僕は弁護士や検察官に憧れており、どうしても法学部に進学したいと思い、浪人生活を送っていた。しかし、結果は全敗....行きたい大学にも学部にも『合格』の2文字は存在しなかった。ここで僕は心がポキッと折れてしまい、もう何もかもが嫌になった。『親不孝者』『人生負け組』『失敗作』そう自分自身思ってしまい、4日間部屋に閉じ籠り、いっそこのまま消えたいと感じてしまうほど.....

 木は途中で折れても『土壌』が腐らず『外的要因』がなければそう簡単には死ぬことないらしい。そして、自分をその『大木』と表すなら、外的要因(気象害)は『大学受験』と『不合格の文字』であるならば、命を繋ぎ止める上で重要な『土壌』は、『両親』だった。

 親はどんなに辛くても、しんどくても最後まで味方でいてくれたし、だからこそ本気で怒ってくれた。そのおかげで僕はなんとか根元が腐らずに持ち堪えることができ、なんとか後期日程で今の大学に拾ってもらうことができた。しかし、凄く嬉しかった反面、この時の僕の自信は完全に無くなってたし、人を信じることが出来なかった.....

嵐のような2019年春

突如現れた太陽の存在

 それでもなんとか楽しみを見つけようと学祭委員会や部活動に所属するも、心の奥底はまだまだ腐っていた。どうせ俺なんて....

 そんな腐りかけて折れた木を成長させるために必要な『太陽』が照りつけてくれた。そう、それが僕の第一のターニングポイントである『株式会社レジェンドプロモーション』である。

4年間お世話になった派遣会社


元々、長期アルバイトが見つかるための小遣い稼ぎで登録したから、すぐに辞める予定だった。しかし、何回か現場に入ってその度に、社員の方から『今日の現場どうだった? 楽しかった?』と電話をもらううちに、心なしか安心感が芽生え始めた。こんななんの取り柄もない自分を心配してくれる人達がいる........大袈裟に見えるかもしれないが当時の僕にとっては、青空を明るく照らす太陽そのものだった。だからこのイベント現場の仕事をやりがいに感じ、どんなに早い集合のイベントにも参加していたし、時には地方にも案件で移動した事もあった。
 そして、それが伝播して学祭委員会や部活のモチベーションも上がり、大学生活1年目は心から楽しむことができた!正直大学1年の思い出は、このレジェンドプロモーションとのスタッフや社員が大半を占めていた。

太陽の光で成長する大木

太陽を隠す突然の暗雲と隙間から見えるわずかな光

これからもっと明るくなって成長しよう!そう決めた途端現れた暗雲。そう世界中にも猛威を奮った『新型コロナウイルス』である。これによりイベントは悉く中止。部活動も活動中止、授業も全てオンラインに切り替わり、完全に家に閉じこもることに。。。

 『家に閉じ籠る』

 それは僕にとって、凄く辛い過去を思い出させるトリガーだった。また、あの時の腐った自分がでできてしまう。。。

 そして、その状況下でスタートしたのが、大学の特別プロジェクト『三学部横断ゼミナール』(第二のターニングポイント)である。

三学部横断ゼミナール 最終報告会


 企業のCSR報告書を学生の視点で作成、報告するというプロジェクト。本来ならば対面でチームが集まり、ブレストを繰り返していくのだが、zoomでの話し合いに。自分の殻を破りたくて、学部リーダーに立候補したものの、リーダーという責任感や人に頼れないという自分の弱みで、一人で抱えてしまう日々。でもその時の仲間の言葉が、考え方を変えてくれた。

『一人で抱え込まず、もっと頼ってほしい。チームなんだからさ』と。

その言葉を聞いて以来、一人で抱え込まず、何かあれば人を頼ることを意識することができるようになった。暗雲の中から差し込む光のようなわずかなでも大きな成長をすることができた。

本当にあの時はありがとう!!

 コロナ禍によって色々辛いことも多かったが、逆にコロナがあったからこそ、出会えた場所がある、、、それが『UNIQLO』である。先程も話したが、僕は一年の時イベントの派遣会社でしかアルバイトをしていなかったため、コロナによって収入源が減少していた僕は新たな場所を探してた。そこで出会ってのが『UNIQLO』だった。元々洋服に興味があり、洋服屋で働くことに憧れたので、新たな挑戦として前向きに臨んだ。

マルイファミリー溝の口店

 勿論初めは覚えることが多く、ついていくのが大変だったが、レジェンドで培った前向きに取り組む姿勢と横断ゼミで変わった報連相を意識したことで、たった3ヶ月でMVPを獲得することができた。このUNIQLOで本来できるはずだった『自己成長』をすることが可能となった。

暗雲の中見える日差しと新たな成長要素

一年間に及ぶ先の見えない霧

 コロナが流行してはや一年。部活動もそろそろ新入生を獲得しなければと思い、活動を再開。大学も少しではあるが、対面が戻りつつあった。しかし、この時の僕はみんなに会える楽しみがありつつ、人生最大の分岐点に立たされた。そう『就職活動』(第3のターニングポイント)である。21年間ほとんど上手く行ったことがない自分にとって、これが人生最大の人生選択だろうと思っていた。だからこそ、最後こそ自分の望む結果になりたいと思い、早期から取り掛かった。ここから先が不安定な長い長い霧模様が続く。

 夏は時間のほとんどを就活に勤しみ、秋は弓道の初段審査やリーグ戦、ゼミ大会と並行しながらの活動で、モチベーションが下がることも。。。
でもなんとか食らいつき、21年の年越しを迎えた。

 『こんなに早くやっていれば問題ないっしょ』

当時の僕の考えはあまりに浅はかだった。ただこの時の僕はこの後くる嵐の再来をまだ知らなかった。。

嵐の再来、、、

年を越し、大学の期末テストを終えた二月。いよいよ就活も本格期に突入。当時の僕は、ありがたいことにとある賃貸の会社から内定を頂いていた。今まで努力が上手く実らなかった分、この内定の2文字は僕にとって希望の二文字だったし、ものすごく有頂天だった!

『やっと努力が報われるんだ!こんだけやったんだ!大丈夫だ!』

そして、本気で行きたかった企業の一次面接を控えた前夜。僕はそう感じていた。しかし、望み虚しく、結果は『不合格』。。。

は?? なんで?

僕の脳は落ちた現実を受け止められずにいた。。
そして、これを機に追い討ちをかけるように、書類落ち、一次面接落ちを繰り返していく.....

それでもなんとか多くの社会人の助けもあり、なんとかモチベーションを保って就活を進めて行った。しかし、5月の初め。最大の絶望が待ち構えた。3日連続で行きたかった企業から『不合格』通知の嵐。。。。。

完全心が折れてしまった。面接官の顔が鬼に見えてしまい、数週間鬱になり、閉じこもってしまった。家族にも色々当たってしまう毎日。結局4年間何も変わっていないじゃないか....

不採用の嵐 ヒビが入った心

支えの元再び立ち上がりそして、、、

 でも実際には変わっていたのだ!以前は家族だけが手を差し伸べてくれたが、今回はもう一人差し伸べてくれた人がいた。

それが某通信会社で勤務をされているIさんである。この方とは就活支援アプリ『matcher』で出会い、色々相談に乗って頂いた方である。その方から突然LINEが来て、最近の近況を尋ねられた。

その人に全て洗いざらい話して、もう辞めたいとこぼした。そしたら、普段親切だったその人から

『君には失望した。そんな簡単に諦めるんだ。そんな弱い人だったんだ。あなたの人生だから、俺がとやかくいう資格ないが、今後20年、30年つまんない人生送りたい、負け組として生きたいなら辞めたらいいと思うよ』と。

家族でも友人でも僕なんかのためにここまで言ってくださるなんて....その言葉を聞いて、もう少しだけ頑張ってみよう。そう思えるようになり、結果行きたかった業界の行きたかった会社の一つに入ることが可能になった。

来月から働く本社ビル

この就活を経て、かなり自分に自信をつけることができた。勿論一人でこの結果を出したわけではないが、それでも最終的に面接官と対峙したのは自分であり、それで勝ち取った結果だったから大きな自信に繋がった!そして、今は恩返しを込めて就活支援のボランティアもしています!

支柱になってくださったiさん

快晴の元で大きな成長を

そこ以降の僕は、周りからもわかるくらい明るくポジティブになったし、毎日が楽しくなった。
そして、その時に出会ってのが、LES WORLDが主催する『無人島100fes』である!小学校からの知り合いに誘われて参加したが、本当にあの時期に参加できてよかったって思えるくらい、素晴らしい仲間に出会うことができたし、その後に参加した、『Raise Your Flag』でも素敵な仲間達と出会えた。

無人島100fes
RAISE YOUR FLAG

95人の前で歌ったり、自分から1から企画したワークショップやイベントを企画したり、周りから心配されるほどポジティブ人間に変わることができた。そこからの半年間はあっという間で、このメンバーと旅行に行ったり、イベントに参加したり、これ以外だと、アルバイトでも積極性が高まりわずか一年足らずで、二段階昇格してもらえるほど本当に全てがプラスになっていった。(恋愛にだけは伝播しなかったけど笑笑)

そして、2023年3月22日。ついに卒業。コロナで久々に会った人達もいて、みんなに言われたことは

『一瞬誰かわからんかった笑笑。そんな奴だっけ笑笑』

『なんか雰囲気変わったな。前は暗ーい人だったのに笑笑』

会う人に会う人にそう言ってもらえて、本当にこの4年間は辛いことの方が多かったけど、凄く濃密な4年間だったなーって思えることができた!

そして、本日から社会人のスタート。色々不安なことでいっぱいだけど、この4年間で培った経験や出会った人達からもらったことを糧に頑張っていこうと思います!

改めて、この4年間出会ってくれた人々に感謝申し上げます!!


ここまで大きく成長できました!

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