読書記録〜夜明けのすべて〜
こんど松村北斗くんと、上白石萌音ちゃんで映画化されるという帯を見た瞬間、完全にその2人で脳内された物語。
映画はじまってないけどぴったりでした。
自分の体なのに
自分の心なのに
上手くコントロールできない
上手くコントロールできないまま日々が続いていく
自分は病気じゃないし、ちゃんと病名を診断されたわけじゃないけど、このことがすごくよくわかる。
そして
それの克服の仕方がわからなかったり、
うまくいく予感がしなかったり、
回復の目処がたたないことへの絶望
20代後半に差し掛かって
これらの気持ちに対する悲しさががより浮き彫りになっていたところ、この物語がそっと寄り添ってくれた。
リズムをもたらしたり、考えを形に変えられる仕事の尊さ
いろいろなことを遠ざけたくなるかもしれないけど、好きなことまで諦める必要はないこと
できないことがあるけど、手段や方法を少し変えてしまえばいなんだってどうにかなること
彼らの悲しみに共感ができたことが1番よかったことかもしれない。
自分のメンタルをコントロールできなくて病むことをあまり外にだせないし、
外に出してる人も見かけなくなった今、
どうしたってうまく立ち回れない、治すのに時間がかかりそうな悲しい気持ちを
彼らが代弁してくれたおかげで
シンプルに自分だけじゃないんだなと思えた。
病名をもらってない自分もなぜかただ共感できるのは物語がそうさせてくれるのか、自分の共感能力のバグさか?
そんな彼らが
「自分を憐んでいても、なにもはじまらない」と、
歩み始める時、自分も勇気が湧いた。
どうしてこんな考えちゃうんだろう。
どうしてできないんだろうって。
どうしても自分の内側に矢印が向きがちだけど、どうにか外に、向けられないかな
そして一歩外のことに目を向けて考えられたらいいなと思う
言うなれば、
下向いてたけど、顔が少し上を向けるきっかけになるような、
小さな光が灯るような本でした。
ありがとうございました。
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