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対談(3)

今日のnoteは、昨年9月(対談(1)|医療的ケア児者の支援を考える会 (note.com)・10月(対談(2)|医療的ケア児者の支援を考える会 (note.com)に引き続き大須賀と吉田の本活動の想いを過去の記事から対談形式で紹介します。
大須賀:前回は、私たちの原点を話しましたが、今回は各論的部分に話を持っていこうと思います。今回のプロジェクトのテーマに医療的児者の支援渋滞(以下、支援渋滞と略す)という造語を私たちは作りました。しかしながら、支援渋滞の概念がわからないと思います。私は、このプロジェクトのテーマを考えた時、医療福祉(教育)連携の渋滞を表している言葉として作りました。吉田さんの言葉のイメージとしてはどんな感じでしょうか?

吉田:医療的児・者の支援渋滞という造語についてですが、そうですね連携の渋滞も一つあるかとは思います。
ただ、根底にあることとして医療的ケアを必要とする児者やそのご家族が望んでいる、もしくは必要とされている資源や支援を利用できず何も変化していない、つまり進んでいない(渋滞)ということなのかと思っています。
その原因に法制度や資源の不足、支援者側の連携などが課題としてあるのかなぁと考えていますがどうですかね。
大須賀: ありがとうございます。吉田さんの視点もすごく重要だと私は思います。吉田さんが言うように、「法律整備の支援渋滞があるのではないか」と言うことは、根底にあるのは理解の浸透不足だと思います。また、資源不足は二つあると考えています。一つは、普通に言う物理的な資源の方です。これは、私は語弊があると思いますが、対策はいつからでも出来るのではないかと思います。もう一つは、「人材」としての資源だと思います。私は人材を物だと言っていないです。ヒト・モノ・カネとよく言いますが、ヒトという資源は作るのには、時間がかかると思います。
吉田:なるほど。物理的資源と人的資源ですか。確かに、法整備以外にも物理的資源では公共の場に医療的ケアやバギーや車椅子などでも利用できる環境があることは社会参加のハードルを下げるのには必要ですね。
また大須賀さんが言う人材という人的資源は、もっと社会が関心を持つことも必要なのかもしれないですね。教育課程のなかで障害がある人もそうでない人も共存できる社会、当たり前の社会になっていけるのがいいですね。
今回のまとめです。今回は「資源」というキーワードを掘り下げてディスカッションをしました。物的資源の整備も重要だと思います。しかし、それを使える「人材」という資源を整備しないことには、この問題は解決しないと改めて考えました。


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