医療的ケア児者の支援を考える会

こんにちは。 医療的ケアが必要な方々の支援について、みなさんと一緒に考え、少しでも目の前の当事者の方やそのご家族、そして社会がより良くなれるように発信していきます。よろしくお願いします。

医療的ケア児者の支援を考える会

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最近の記事

医療的ケア児の特別支援学校における通学支援を考える

 運営の大須賀です。今月は、「医療的ケア児の特別支援学校における通学支援」というテーマで考えます。 (https://youtu.be/z9p5encmKgQ?si=KOevmZXhTFo_T9k5)を基に考察していきます。医療的ケア児の教育問題は、インクルーシブ教育を中心に論じられることが多いです。一方、特別支援学校の教育環境にも課題が多いです。その中でも、通学における課題が最初にぶつかる問題だと思います。  今回、参考にした動画の概要だけ軽くまとめてからいろいろ考えてみた

    • 行楽の秋

      皆様 こんにちは、運営の吉田です。 10月になりましたが、まだ暑い日もありますね。 とはいっても、秋の行楽シーズン到来ですね。 いつもの日常と違うイベント(作業)があると、なんだか心がウキウキしませんか? もちろん、重度の障害や医療的ケアが必要なお子さんや大人の方もきっと同じ気持ちの方が多いのではないでしょうか? 一方で、当事者の方からはイベントへ参加するにも 「人手が足りない」 「外出先に医療的ケアを行う環境がない」 「医療的ケアがあっても安全に楽しめる環境がない」

      • 医療的ケア児の人員配置基準を考える

        運営の大須賀です。今月は、制度論、とりわけ人員配置について考えていこうと思います。昨年10月岩手県立医科大学で小児病棟に入院していた当時19歳の男児の医療的ケアを怠り死亡に至る事故がありました。私がこのニュースを知ったのは今年7月です。こういう活動をしているものとして、悔しい気持ちと同時に情報提供を続ける意義を感じました。 事故自体は、あってはならない事故だと思います。一方で、人員不足で事故に至った側面もあるかと思います。医療的ケア児・者の支援には、多くの人員が必要になると思

        • 医療的ケア児者を抱える保護者の就労について

          医療的ケア児者と保護者 先日、NHKのハートネットTV(2024年7月29日放送)にて医療的ケア児を持つ保護者の就労問題について取り上げられていた。 なりたくてなった職業だけど、やめなくてはいけなくなった。 保護者の方にとって様々な葛藤がある中で、このようあ思いを頂いているのも我々には見えていない事実なんですね。 このように医療的ケア児は本邦において、その人口は年々増加傾向にあります。 それに伴い様々な課題も出てきています、 特に医療的ケア児は人工呼吸器や経管栄養、胃

          医療的ケア児者の社会参加・社会とのつながりのための支援を考える

          運営の大須賀です。今月は、医療的ケア児者の社会参加活動や社会とのつながりについて考えてみたいと思います。 本noteでも、学び・外出・遊び等様々社会参加支援について考えてきました。今回は、総論的な話をさせてください。ここでいう社会参加とは、学習・仕事・余暇等幅広く捉えることとします。本題に入る前に、社会参加の必要性について考えを深めます。人は、衣食住も大切ですが、社会的生き物である人間にとって社会的参加は衣食住と同じぐらい重要だと思います。医療的ケア児者にとっても、社会参加あ

          医療的ケア児者の社会参加・社会とのつながりのための支援を考える

          レスパイト

          医療的ケア児者とレスパイト施設 医療的ケアが必要な方々は、吸引や食事の注入、呼吸器管理…などなど、生活の中で専門的にサポートが必要になります。 そのサポートを身近な支援者である家族が担うことが多いです。 家族は、医ケア児者を中心に生活を送っていることも多いですが、家族にもその人にとって大切な事柄が育児以外にも沢山あります。 また、緊急のイベントが起き、医ケア児者をサポートすることが一時的に困難になる場合も少なくありません。 では、このような事態になった場合、一体、医ケア

          医療的ケア児者を中心とした重症心身障害児者の生涯学習支援を考える

          運営の大須賀です。春になり、卒業シーズンになりました。医療的ケア児も小学校から中学校、中学校から高校、あるいは高校から社会へと変わるタイミングです。卒業というタイミングは医療的ケア児本人や家族にとって成長を感じられるタイミングではないでしょうか。一方で、高校卒業(特に特別支援学校高等部卒業後)の課題が多いことも事実です。今回のnoteでは、医療的ケア児者を含む重症心身障害児者の「生涯学習」について考えたいと思います。 先月5日に、CMUホールディングスが文部科学省から委託され

          医療的ケア児者を中心とした重症心身障害児者の生涯学習支援を考える

          アンケート調査より考えること

          今月は、本会の活動の1年目(2021年)にSNSを通して医療的ケア児・者の支援に関するアンケートを実施させていただき、その結果について簡単にご報告させていただきます。 *なお、本報告に関してはアンケートへご協力いただいた方々から、同意を得ております。また、正式な統計データや学術的根拠はないことをご留意ください。 question 1.結果  ①概要  ②医療的ケア児者に関する認識  ③医療的ケア児者の支援に関する現状  ④医療的ケア児者の支援に関する連携  ⑤今後の課題

          アンケート調査より考えること

          食事や食卓を囲むということ

          こんにちは、運営の吉田です。 今回は、 「食事や食卓を囲む」ことについて少しお話をしていきたいと思います。 医療的ケアの必要な方や重度障害のある方でも食事をすることは、本人やその家族にとって大切なの家族団らんの時間だったりします。 お子さんの摂食嚥下機能(食べる力)の状態に応じて、摂取方法、食形態、介助方法など様々になります。 例えば ・経口摂取(口から食べる) ・経鼻管栄養(鼻から管を通してお腹へペースト食などを流す) ・胃ろう(お腹を食事を流すための入口を作り注入

          食事や食卓を囲むということ

          対談(3)

          今日のnoteは、昨年9月(対談(1)|医療的ケア児者の支援を考える会 (note.com)・10月(対談(2)|医療的ケア児者の支援を考える会 (note.com)に引き続き大須賀と吉田の本活動の想いを過去の記事から対談形式で紹介します。 大須賀:前回は、私たちの原点を話しましたが、今回は各論的部分に話を持っていこうと思います。今回のプロジェクトのテーマに医療的児者の支援渋滞(以下、支援渋滞と略す)という造語を私たちは作りました。しかしながら、支援渋滞の概念がわからないと思

          2024年の医療的ケア児者支援を考える

           運営の大須賀です。皆様、明けましておめでとうございます。今年も本会の活動及びnoteをよろしくお願いいたします。新年一本目として、今年の医療的ケア児・者における制度変化の見通しについて2つのトピックを中心に考えたいと思います。1つ目は、障害福祉サービス報酬改定の医療的ケア児・者関連での記述を見ながら考えたいと思います。2つ目は、通常国会で行われると見込まれている医療的ケア児及びその家族に対する支援法律(通称:医療的ケア児法)の改正について考えたいと思います。  障害福祉サー

          2024年の医療的ケア児者支援を考える

          当時者も支援者も一緒に語った 医療的ケア児者カフェ

          R5年度第一回目のイベントは、 医療的ケア児者カフェ~みんなで話そう、医療的ケア児者の外出~ を開催しました。 当事者のお子さんやそのご家族の方々、また理学療法士や作業療法士などの支援者、福祉系大学生にご参加いただきました。 メインスピーカーの当事者家族や支援者の方々からお話を頂きながら、医療的ケアが必要な方々の外出をテーマにざっくばらんに参加者全体で意見交換を行いました。 支援者側の話だけではなく、当事者の方々のお話を聞かせて頂く中で、我々支援者が見えていない、気付いて

          当時者も支援者も一緒に語った 医療的ケア児者カフェ

          心のユニバーサルデザイン

          こんにちは、運営の吉田です。 皆さんはユニバーサルデザインという言葉をご存じでしょうか? ユニバーサルデザインとは ユニバーサルデザインには7原則はあります。 < ユニバーサルデザインの7原則 > 誰もが公平に利用できる 使う上で自由度が高い 使い方が簡単ですぐにわかる 必要な情報がすぐに理解できる うっかりミスや危険につながらない 少ない力で楽に使用できる アクセスしやすいスペースと大きさ こちらの記事でもユニバーサルデザインについて紹介されています。

          心のユニバーサルデザイン

          イベント情報

           今回は、対談をお休みし12月2日(土)に当会主催のイベントについてお話しさせていただきます。前半は、昨年企画したイベントを紹介します。後半は、今回の規格についてお話しさせていただきます。 日時:2022年3月26日(土)13:00~14:20 場所:オンライン(zoom) 内容:昨年(2021年)9月に施行した医療的ケア児支援法について、実際に放課後等デイサービスを地域で運営をされている方をお迎えして、25分ほど話題提供を頂きました。地元の、医療的ケア児の実数等を含め具体

          第48回日本重症心身障害学術集会 参加レポート

          皆さん。こんにちは。運営の大須賀です。前号では、運営の吉田さんの方から第48回日本重症心身障害学術集会(以下、重心学会と略します)のポイントについて紹介がありました。今号では、大須賀より参加した感想とそれを踏まえて今後の重症心身障害を取り巻く医療・福祉・教育の支援について簡単に考えていきたいと思います。  まず、重心学会の概要について簡単に振り返ります。第48回日本重症心身障害学術集会は、先月(10月)26日(木)より2日間幕張メッセを会場に行われました。(日本重症心身障害学

          第48回日本重症心身障害学術集会 参加レポート

          対談(2)

           9月15日(対談(1)|医療的ケア児者の支援を考える会 (note.com))のnoteに引き続き私たちの対談をお送りいたします。前回は、私たちの考え方について対談しました。 今月は、私たちの原点について2021年10月に書いた記事を掲載いたします。 【原点は何か?】 そのブログ記事の時の対談にて、「支援者になろうと思ったのか」という話があったので今回はそのこと少しご紹介したいと思います。 対談の中でのキーワードがいくつかありました。大須賀も吉田も障害当事者であり支援者側