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日本を原(たず)ねて 心の健康 ストレス解消 【小堀遠州】

14 小堀遠州(1579~1647)
茶道名言集 井口海仙著 講談社
  春は霞
  夏は青葉がくれの郭公鳥(ほととぎす)                (ほととぎす=夏を知らせる鳥といわれ)
  秋はいと淋しさまさる夕の空                  
  冬は雪の暁                       35ページ

日本の四季を表して自然をありのままに表現し、日本古来の生活感情をあらわしている。

図説茶道体系7 茶に生きた人々 下 角川書店
  遠州は古田織部の弟子、徳川将軍の茶道師範。桂離宮の造営と関連。
                           59ページ
         
 遠州の故郷である江北の地は、山水の風景に恵まれていたし…近江の猿楽は幽玄を主とする特徴を誇っている。幽玄の境地は、茶道の詫び寂びと相通ずるものをもっており、そのような生活環境のなかから遠州のような大茶人が出現したことは、ゆえなしといえない。        59ページ                           

江月(1574~1643)は昭乗(1582~1639)とともに茶を小堀遠州に学んだといわれ、江月と遠州との茶のうえでの交渉は深い。遠州は江月、沢庵(1573~1645)に師事し、また江月の師であった。春屋宗園(しゅんおくそうえん1529~1611)にも師事して禅を学んだ。      118ページ                          

江月は、狩野探幽(1602~1674)と交わりが厚く、…1625年(寛永2年)後水尾天皇(1596~1680)から大梁興宗の禅師号を受け、…大徳寺が今日あるのは、江月の大梁興宗という禅師号さながらの活躍によったものが多い。…大徳寺と茶とのゆかりを不可分離のものにまで深めたのは、これまた江月の力によったものといえよう。 119ページ

沢庵は小堀遠州とかねてから深い交わりがあり、…沢庵の茶道観、茶の湯は天地中和の気を本とし、…皆是山川自然の水石を一室の中に移して四序(春夏秋冬)雪月花の風景を翫ひ草木栄茂のときを感じ、…松風の颯々たる釜の中に聞て世上の念慮をわすれ…迦葉微笑…是則天地自然の和気を翫ひ、山川木石を炉辺に移し、五行備る、天地の流水を汲て風味を口に味ふ、大なる哉、天地中和の気をたのしむは、茶の湯の道なるべし。(『万松祖録』所収)                        121ページ

沢庵、小堀遠州と禅、茶の深い交わりによる沢庵の茶道観から遠州は、日本古来からの生活感情をあらわしている



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