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台湾生活スタート

◆無駄に豪華な家
 今回は台湾生活をスタートしたころのことを書きたいと思います。
 住むところは事務所が手配してくれたんですが、家に行くまで場所も間取りも分からないというなかなかな状況でした。初めての海外生活で何故にそんなに不安を感じてなかったのか、あの頃の自分に聞いてみたいくらいです。相方と二人で暮らす事だけは分かっており、相方との同居なんて日本では考えられませんが、番組が活動を追ってくれたり僕自身中国語話せないということもありそんなにネガティブな感覚はなく受け入れられました。
 そんな感じで到着した建物はまさかの高級マンション。管理人さん常駐、部屋にはシャンデリアと浴槽(海外はシャワールームだけの家が多いらしい)。地下には簡易的なジムがあったり24時間ゴミがすてられたりと、和室で自分の年齢より築年数が古いアパートで暮らしてた若手芸人からしたら考えられないステップアップでした。
 これだけ読むと「おいおい売れない芸人の海外生活なんだからもっとストイックな感じにしろよ」と思うかもしれません。僕も「こんないいところに住んでいいのか?」と不安に思ったほどです。ただこのパッと見高級なのがなかなかに厄介だったんです。
 番組で自宅紹介しても盛り上がらない。豪華だけど男二人には狭い部屋。さらに家賃を払うのは自分達で収入の半分が毎月家賃で消えていました。立地は台湾来たことある人なら分かるかもしれない林森北路。台湾の歌舞伎町なんて言われている場所で、日本人向けのキャバクラや居酒屋が並んでます。住人は夜のお店の人が多く、エレベーターは香水の匂いが充満し、タクシーで家の住所を言ったら「日本人エロいねー」みたいな顔をされるようなエリア。一回で四日分の食費が飛ぶので近所の居酒屋にも行けず、毎日酔っぱらってキャバクラの女性と歩いてる日本人をただただ見てる日々。あの頃は日本人は酔っぱらってエロくなってるやつしかいないのかとどんどん日本人が嫌いになっていきました。

◆物価問題
 アジアは物価が安いというイメージを持ってる人も少なくないかもしれませんが、台湾の場合は日本と比べて安い!と言い切れるものではなく物によってかなり差が出ます。台湾料理と交通関係は確かに安く、魯肉飯なら150円くらい、タクシーも初乗り300円しない感じで台湾旅行が人気の理由の一つなんだと思います。ただちょっとしたカフェに入ればコーヒーは500円以上したり、パスタも1000円近くしたり、お酒を飲みに行けば日本と同じくらいのお金がかかる。その他生活必需品も日本と比べてもそんなに安いこともなく、かなり厳しい節約生活を強いられました(でも家が豪華だから伝わらないという地獄)。
 日本で節約をすると言ったら自炊したり電車使わず歩くとか方法が思いつきましたが、先ほども書いたように台湾料理と交通はとにかく安いんです。なので自炊したほうが高くついたり歩いて水買ったりしたらそっちの方が高くなったりと節約の仕方さえ分からない状態でした。何をどこで買えばいいかを把握する事が必須事項となりました。
 食材は市場で買う、極力台湾製品を使う、水筒を持ち歩く(台湾はいろんなところに給水機があります)、U-bikeと言うレンタサイクルを使う(最初の30分20円くらい)なんてことを覚えて行って徐々に台湾でどう生活をしていくか理解していった感じです。
 最初の頃の昼は毎日50元(約200円)のお弁当を毎日買って食べてましたが、台湾人ですら鮮度や品質を心配する安さで、確かに台湾来て8年であそこよりやすい店をまだ知りません。お腹下したりしなかったのであのお弁当屋さんには今でも感謝です。

 冷凍水餃子買ってきて茹でて食べるとか、1キロ数十元で売ってる乾麺に適当なタレかけて食べるとか、駐在さんや旅行で来る人にはなんの必要性もない知識も結構身に着けた一年目の台湾でした。

 今回は自分の家の話がメインになってしまったので、次回は台湾で暮らし始めて感じた日本との違いを書いていきたいと思います。


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