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長谷川岳議員の報道見て、カスハラや!って騒いでみた

▫️吉幾三さんの動画に対する長谷川議員のアンサー▫️
▫️アンサーに対する違和感を考えてみる▫️

もともとは吉幾三さんの動画から始まって、役所の方が追従する形で告発しはじめて、昨日か一昨日には実際に職員の方に対して威圧的に接している音声も流出しました。

なんかもう長谷川議員、CAさんや役所の職員さんから相当不満持たれてたんだろうな。そう思う反面、本人が謝罪した後にも問題とされる音声が流出してて、もうやめたれよという気持ちもあり…
一連の出来事を見つつ、さて、こういう人が私が働くコールセンターに問い合わせて来た場合、最悪、訪問してきた場合、こちらはどう動くかということは考えました。

多分航空会社のように個別マニュアルは作らず契約解除いただく(航空会社で言うなら出禁でしょうか)方向に持って行きますけどね。

…私そんな権限ないんですけどね。

決裂するんなら上の承認いるけど、私、色々材料揃えて「決裂して良いですか」って聞きます。「いいよ」と言われます。ほぼ確実に。ほぼ確実にすぐ辞めていただく方に舵を切るかなと思います。

だってもう、従業員が辞めるじゃないですか。新人とかが接客したら一発アウトの可能性ありますもん。

なんでそこまで思うのか、ですが、吉幾三さんの告発を経て長谷川議員が出した回答を見て、それを強く感じたんですね。

↓↓吉幾三さんの動画↓↓
https://youtu.be/7tWwg2kV9ao?si=Ovf4CK8JkzgKO6bc
https://youtu.be/Din7Xu6U1MY?si=VvscViWvGXs7QpqK

↓↓長谷川議員の回答(一次回答。このあと別記事で、別の形で謝罪されてます)↓↓


どうですか?この「なんか噛み合ってない」感は。
この「こっちは人間性を問うてるのに、ロジックで返すんかい」感は。

だって…

・言われた私は人格(職業)を否定されたような気になるしナーバスになる
・周りで聞いていた私も横柄に感じて不快に思った

…という見解に対して一切悪びれた様子は見せずに、それとは別角度から発生した論理・価値観(格好良く言うと信念)を説くという、この噛み合ってない感。持論展開に終始して相手の視点をフル無視してる感。
結果、告発者の意見や心情を余計無碍にしている気がするんですよね。

接客・営業されている方はわかってくれるかもしれませんが、世の中こういう人はいっぱいいるし、こういう人の言動を真に受けて仕事ブッチする人もいっぱいいると思うんですね。特に接客経験少ない新人層に多いと思います。
実際に威圧感バリバリでこちらの話を聞く様子なんか全くない方を接客している最中に「うわっ、やべえ、いつ終わんねん(笑)」とか思える人も一定数存在して、でも、そう言う人は大体ベテランな印象です。

▫️顧客のブラックリストを作成した結果、見えてきたこと▫️
▫️ハイブリット型の顧客が一番やばい▫️

昔、今とは別のセンターに在籍していた頃、まだ今みたいに「カスハラ」と言う単語が出回っていない頃、クレーマーのリストアップを命ぜられたことがありました。

目的は経費を削るためでした。
入社半年未満で退職する従業員へのアンケートをとったところ、その理由に「クレーム対応が苦痛」と書かれることが多かったし、いかんせん総務省とか消費者センターとか示唆したり、挙句本社乗り込むぞとか言って金銭的な解決を要求し続ける人らに対して「いくら大事にしたくないからと言って、本当に言いなりになったままで良いんか?」という疑問が上でも出てきたのでしょう。

電話対応してる従業員に直感で「この人クレーマー気質やな」と思う人を都度共有してもらいました。かつ、私も過去のイレギュラー対応(つまり金銭的な解決をしたことがある方や、訪問謝罪をしたことがある方)をリストアップしました。さらにそこから、細かいことは省略しますが、音源を介して顧客の言動・所作をチェックして色々精査した結果、200人くらい残りました。

で、ここで上司のカットインが入るわけです。「顧客を2パターンに分けろ」と。

・感情直結型(感情の起伏が激しい方。言動から威圧感を感じる方)
・持論展開型(ロジックを展開し、反するものや別角度からの意見は受け付けない方)

たった2パターンかよと思ったんですが、言い得て妙でした。綺麗にこのどちらか、あるいは両方に当てはまる方が多かったです。
で、色々わかってきたこともありました。

・感情直結型は50代から上の方が多い
・持論展開型は若年層(〜40代まで)が多い
・ハイブリット型(感情直結型+持論展開型)も50名程度存在する
・3者の中で、一番従業員が抵抗を感じていたのがハイブリット型
・3者の中で、一番イレギュラー対応しているのはハイブリット型

なぜハイブリット型がやばいのか?
恐らく怒気や威圧感は、自身の主張を通すための手段として作り出しているからだと思います。怒っているだけの人や、誰かに持論を聞いてほしいだけの人に比べて大分従業員を(彼らの人格を)軽視してるし、大分計算高いから、従業員は抵抗を感じるし、我々は要望を呑まされる。結構ぼかしましたが、当時はこういった結論を出しました。

長谷川議員はハイブリットされてたんやないかな、と思うわけです。

▫️ハイブリット型への対処法▫️
▫️潮目の変化▫️

散々やばいやばいと書いてきましたが、そんなハイブリット型への対処法は一筋縄ではいかず、その数も多岐にわたると思います。
当時の私が大いに参考にさせてもらったのは、アドラーの心理学でした。アドラー自身が書いている本はほとんどないため、大体はその研究者たちが著した本でした。有名なのは「嫌われる勇気」とか。

しかし私も立場があるからある程度の自己研鑽に励んだわけであり、今時のコールセンターの従業員に休日使ってそういう本読んでクレーマー対策してよとか耐性つけなさいよとか言おうものなら、それこそハラスメントですからね。
だからこういう報道を見ると「実際にこんな顧客に当たったら、それが一般の従業員やったら、どうせえっちゅうねん」とモヤモヤした気持ちになるんです。

とはいえ、幸か不幸か今は少子高齢化社会です。
従業員をキープするのはますます大事になってくるし、その分昔のような「お客様は神様です」「何を言われても我慢します」主義もますます後退していくのではないかと思います。ネットがそれに拍車をかけてる気がしますし。

先に登場した上司は20年ずっとサービス業に従事していた人でした。昔の価値観が変化していくのをリアルタイムで見てきたそうです。
2013年のファッションセンターしまむらの土下座事件で確実に潮目が変わったと言ってました。

過剰な顧客第一主義へのカウンターが始まったのでしょうか。
これが行き着いたら次はモンスタークレーマーならぬモンスター企業という言葉が生まれそうな気がします。時には顧客と決裂する判断を出す側としては、怖いですね。

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