見出し画像

「植物に死はあるのか」稲垣栄洋著 読書感想文

光村図書中学校1年生の教科書に載っている
「ダイコンは大きな根?」
の筆者の最近書かれたものである。

筆者のエッセイ本のいつもの趣とは違っている。
筆者の現実の話と物語の要素が一体となっている。
新しい試みであるように感じた。

ある大学生の生徒からの素朴なメールでの質問に答えるという形式である。

植物学を中学生ぐらいから大人まで
わかりやすく体系的に書かれている。

それが植物の分野だけに限らず、
地球の歴史にも関わり、
ダイナミックに書かれている。

この本をすべての中学生に読ませたい。
すると、理科が好きになるに違いない。

私は1度読んだだけではもったいないような気がして、
これからも何度も手に取るだろうと予感している。
そんな本である。

例えば、
植物の細胞の中にある葉緑体は、
元々別の細胞であったものを
飲み込んで、
植物の細胞の中に入ってきたと説明されている。
ミトコンドリアもしかり。
ここで、目を覚まされたような気がする。
高校のとき生物を選択していたが、
この本があればもっと楽しんで学習できたのにと思う。

また、木の年輪の部分は細胞が死んでいるもので、
外側は細胞が生きている話なども興味深かった。

前に「ダイコンは大きな根?」の授業をしたときの様子です。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?