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真実は本人にしかわからない(「春に翔ぶ」凪良ゆう著読書感想文)

「汝、星の如く」を昨年読んで、
人を愛するということはどういうことか
考えて、読後しばらくその余韻で動けなくなった。


その続編ということで、
「星を編む」
を購入した。
「星を編む」には、短編が3つ入っている。

その中の一つの
「春に翔ぶ」
を読んだ。

研究者としての才能はあるけれど、
両親がいい人すぎるせいで
その犠牲になり、
不本意にもお金のために教師になる北原先生。
そこで教え子と出会う。

教え子には、
世界的に活躍する恋人がいる。
でも、家が大金持ちの医者の家で、
交際を隠している。

教え子の苦悩と自分の苦悩を重ね合わせ、
お金があっても無くても
どちらも
親のために悩まされているということに
気づく。

教え子は恋人の子を妊娠してしまう。

だが、恋人の才能のために、
一人で育てる覚悟でいた。
しかし、親に妊娠がわかってしまう。

早産になり、
とっさに主人公がついたうそ。 

子どもは亡くなったと聞かされた教え子は蒸発してしまう。

赤ちゃんの父は自分であるとうそをつく北原先生。

うそを真実のようにして
隠したまま、
生まれた子どもを育て
主人公は暮らしを続ける。


このあと、どうなるのか
続きを自分で思い描いてみる。

子どもの母である教え子が現れる。
そして、
主人公と一緒に暮らし始める。
そんな想像をしてみた。

もしかしたら、
世の中にはこうした真実がかくされたまま
この主人公のように生きている人がいるのかもしれない。

自分ではこれが正しいと
信念をもってしていることは、
だれにも言わないのかもしれない。

「汝、星の如く」の中に
この先生は登場する。
北原先生優しい先生がいたという記憶が残っているが、詳細は忘れてしまった。

もう一度読み返したくなった。



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