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本との出会い方「人生の短さについて」

私は人から聞いたり、何かふと「その本読みたい」と思った瞬間に、Amazonのカートの「あとで買う」にいれるか、市立図書館で蔵書検索して予約します。
会社員時代はいつもAmazonで買っていましたが、断捨離以後、なるべく買いたくない(どうせ捨てるし、結構開かない)と気付き、本当に良い本だけを買おうと思うようになり、最近は基本、市立図書館を利用しています。

もちろん最新のビジネス書や人気の本はなかなか読めませんが、もう数年も前に流行ったものであれば結構すぐに読めます。(「7つの習慣」は半年以上待ったのですごい人気ぶりだなと思いました笑)

そして最近読んだ本は、セネカ「人生の短さについて」

これは数年前から私のAmazonカートに入っており、買う気が起きないからずっとあったわけですが、「じゃあ図書館で読もう」と思って読んでみましたが、またこれもすごい本でした。

結局、我々が生きていて悩むことや感じることというのは、もう2000年以上前となんら変わっていないのだなと思いましたねぇ。。

この「人生の短さについて」、私は光文社文庫のものを読んだのですが、「人生の短さについて他2篇」となっており、他2編は「母ヘルウィアへのなぐさめ」「心の安定について」です。

「母ヘルウィアへのなぐさめ」は、コルシカ島に追放された息子の不運を悲しむ母へあてられた手紙で、物事の捉え方、視点の持ち方、ポジティブな見方について触れられています。息子が母をなぐさめまくってます。ちょっとコーチングっぽい。

「心の安定について」は、セレヌス君という政治への大志を抱く青年のセネカ先生への悩み相談で、とても現代に通ずるお話です。セネカは「心の安定を乱す欠点」について触れ、自己嫌悪に陥るメカニズムをとてもわかりやすく説明しています。
(これは中澤務さんという訳された方のセンスなのかもしれませんが…めちゃくちゃわかりやすいです。)

セネカ先生の思想の背景には、ストア派哲学の影響の大きさがあるとこの本の解説に書いてあります。ストア派哲学といえば「禁欲主義」と世界史で習ったなぁ。
「ストイック」という言葉もここからきているそう。なるほど。

私が受け取ったメッセージとしては、

「しょうもない自己嫌悪に陥ってないで仕事をしなさい、仕事に目的を持ち、義務を果たしなさい」
「ただ「時間が流れている」だけと、「生きている」ということはちがう。生きなさい」

などなど。で、じゃあ結局セネカの言う「生きて」る人って?
というと、ゼノン、ピュタゴラス、デモクリトス、アリストテレス、テオフラストスなど、リアル賢者の方々が挙がっていて、
凡人の人生はただ時間が流れちゃうってこと~?とも思ったんですけど、時代を超えても語り継がれ、尊敬されるようなものを残せるかは置いておいて、こういうリアル賢者が周囲に与えている影響として、

・人から何かを奪うことをしない、むしろ与える
・人の人生の年月を無駄に使わせない、むしろ人へ年月をつなげる

と書いてあって、なるほどなぁ、そういうことはなんか凡人でもできそうだなぁと読んで感じておりました。

そしてつくづく、本って自由ですよね。その本から何を受け取るかは本当に自由。映画もしかり。
ここに書いた解釈も、周辺知識や哲学知識が全くなく、ざーーっと流し読みした私の主観なわけです。「ちゃんと基礎をおさえて理解すべき」という考えもありそうだけど、私はこのななめ読みぐらいでちょうどいい(どうせわからんし笑)と思っている。
でもありがたいなぁと思う。自分の仕事にも、人生にも役立つ。

久しぶりの投稿でしたが、やはり「発信に向けて書く」という作業は、自分のもっているものを人に還元するために磨く作業に近い感覚があっていいですよね。note、いいなぁ~笑笑

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