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アメリカでもっとも影響力のある女性、テイラー・スウィフトと大統領選

「現在アメリカでもっとも影響力のある女性は?」と聞かれたら、100人中100人が、昨夜のグラミー賞で史上最多である4度目の最優秀アルバム賞を受賞した『テイラー・スウィフト』と答えるでしょう。彼女は、ハーバード大学をはじめ米国各地の大学で、彼女について学ぶ授業が開講されるという前代未聞の実在アーチストなのです。

親日家でもあるはテイラー、明後日、7日から10日まで東京ドームで4夜連続のコンサートを行う予定で、グラミー賞授賞式でも、東京公演に向けて仲間と楽しく準備している発言をして、私達日本人を喜ばせてくれました。

一方、11日にラスベガスで行われるNFLのスーパーボウル(米国の国民的行事アメリカンフットボールの王座決定戦)に彼女の交際相手であるトラビス・ケルシー選手が出場予定。そのためテイラーがスーパーボウルに間に合うのか、がこちらの大きなニュースにもなっていました。
それに対し驚くことに、ワシントンの在米日本大使館が「テイラーは10日まで東京公演を行うが、時差もあるし、ラスベガスに余裕を持って到着できる」と異例の声明を4日に公式X(旧Twitter)で発表。
声明には、テイラーの楽曲名をあえて盛り込んだ粋なもので、大勢のテイラーファンを取り込んだ日本の外交手腕に座布団3枚でした。

それはさておき、彼女の一挙手一投足がなぜここまで注目を集めるのか?
実は前回の大統領選(バイデンVSトランプ)で、民主党候補を支持し、セクシャルマイノリティの権利やジェンダーの平等の獲得、人種差別の撤廃などに向けて戦う意向を示したからなのです。テイラーの政治的発言後のわずか24時間で、6万5千件もの新規有権者登録があったとされ、彼女はまぎれもなくアメリカを動かした一人なのです。

今年の11月の大統領選で大きく揺れているアメリカ。米誌ニューズウィークなどが有権者1500人に実施した最新の世論調査によると、なんと回答者の18%が「次の大統領選でテイラーが支持する候補に投票する」と答えています。
そんな中、支持率が低迷するバイデン政権の民主党は、テイラーの人気にあやかる算段とみられていますが、共和党のトランプ前大統領の支持層は、テイラーの交際相手であるトラビス・ケルシー選手の所属チームが勝ったのは、民主党が試合を不正に操作したとする陰謀論を展開。

YouTubeやX(旧Twitter)、TikTokなどで「捏造された現実」が存在するこの世の中。何が正しくて何が正しくないかも私達には見えにくくなくなっています。
今の自分には、戦争はもちろん政治的分断ではなく、民主主義の存続を心より願うしかありません。


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