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怪談23「高額なアルバイト」

 この話は「無い」と一般的にされていますが、当時、父が実際に「行ったことある」と言ってますし、親戚にはそれが原因で精神を病んだ人がいると言ってます。

 あった・・・という人と「医学的にまずありえない」という意見があるものですので、私も半信半疑ではあります。

 なので「どうせ作り話だろ~」と思って読んでください。

 父がまだ若いころの話ですが、父はかなり悪い部類だったので、さまざまな怪しい高額アルバイト?の話が転がり込んできたそうです。
 (まあ、時代が時代で、しかも地方の田舎の地域ですから、どんなものがあっても不思議ではありませんが・・・)。

 その中に「遺体のホルマリン?漬け」のアルバイトがあったそうです。

 ただ、これに関しては詳しい話は聞かされてないので「あくまで液体はホルマリンだろう」と思ってるだけだと話してました。

 当時、怖いものはないというか無謀な若い年齢ですから、友人たちと早速応募。
 すると、すぐ採用が決まったそうです。
 指定されたところに夕方に行くと、車が来て乗せていってくれる。

 ついた先はどこかの施設っぽいところだったそうです。
 そして服を汚れても良いような白っぽい作業着に着替えさせられ、案内される。

 その先にプールのような場所があり(25mプールとかではなく、もっと四角い感じのプール)、そこで説明を受ける。

 「各自1人づつ、プールの面に立ち、プールに浮いてくる遺体を竹の棒でやさしく沈める」という内容だったそうです。

 そして、それを朝6時まで作業するという流れ。
 父曰く「明かりは各自の頭の上付近に1個ずつ」だそうです。
 しかも当時の明かりですから、ボヤっとした電球が1個頭の上にある感じだそうです。
 そしてぼーっとしていると遺体らしきものが浮いてくるので、それを竹の棒で崩れないようにゆっくりと沈める・・・だそうです。

 「おい、知ってるか?適当にやると棒が「ズブズブ」入っていくんだよ。だからかなりゆっくり慎重に沈めるんだよ」と父親は言ってました。

 「プールはほどほどの広さだから、会話しようとすれば会話できるけど、そんな光景の前だから、そんな気起きない」とも言ってました。

 そして、1週間の契約でしたが、3日目で断ったそうです。

 その時の日給が「1万円」だったそうです。
 当時の金額だからかなり高額ですよね。

 でもですね。
 ホルマリン漬けの話は都市伝説だと言われているわけですよ。
 なのに父親は「間違いなくした」と言う。

 大学病院?かなにかの施設でそのアルバイトはあったのか?と聞くと「いやわからん。そもそも若いころだからいちいち道もおぼえてないし」と言ってました。

 ただ、どこかの施設だなというのはわかる建物だったそうです。
 
 ということで「はいウソ」と言っていたわけですが、そうすると母親が顔をつっこんできて「なにいってんの?親戚にそれで頭おかしくなった人がいるのに」と言い出しました。

 「は?」と聞くと、当時、大学生になったある親戚は、お金欲しさにそのアルバイトを2ヶ月頑張ったそうです。

 ですが、その結果「精神異常」になり、病院行きになり、ずっと入退院を繰り返していたという話でした。

 「そういう人が多くなったせいか最高2週間までって決まったという話は聞いたよね~、そして最後は医学を目指す学生しか、アルバイトしてはならないってなったって聞いたけどね~当時」と言ってました。

 と、いうことで、今でも都市伝説なのか本当にあった話なのか私の中では判断できないわけです。

 でも、怪しいものって結構あるんですよね。
 たとえば、一時期、ものすごく治安の悪いアパートに住んでいた時に、ポストにハガキサイズの紙きれで「治験のアルバイトしてみませんか?1週間の泊まり込みになります。つきましては080-✖✖✖✖-○○○○、080-✖○▽✖-○○○○にご連絡ください」というチラシが入ってました。
 それも手書きをコピーしたものです。

 そしてそのあたりのおばあちゃんなどの家にそのチラシが入ってるか聞いたことがありますが、そのチラシは明らかに「治安が悪いアパートか、大学生が多いアパート」のみに入ってるということが確認できました。

 ・・・・とっても怪しいですよね。
 まあ、治験の元締めがいて、そいつらが小遣い稼ぎしているだけかもしれませんが・・・不気味です。

 それ以外でも、裏を探すと、さまざまなアルバイトが当時からあったわけです。
 今みたいに「詐欺」要素が強いものではなく、確実に怪しい団体などが募る「裏バイト」が・・・・・。

 となると、実はホルマリン?漬けのアルバイトは存在したのではないでしょうか?
 ただ、それはホルマリンではなかっただけで・・・。

 そもそも、父親は「臭い」についてあまり記憶がないそうです。
 マスクらしきものはしていたそうですが、もしホルマリンならそんなんじゃ防げないぐらいはずです。
 なのに目の痛み等もなかったわけですから、その液体はホルマリンではないということになりませんか?

 あくまで遺体=ホルマリンで保存という観念が存在しているからホルマリン漬けという認識になるわけです。

 で、ホルマリンを25mプールにみたいな話だから、常識的に「んなバカな」となってウソ話になり、最後は都市伝説になったのではないでしょうか?

 な~んて考えたりもしています。

 ただ「都市伝説」にされているということはなにか隠したい「事実」があるのかもしれませんね・・・。

 なお、治安の悪いアパートや学生が多いアパートにピンポイントでチラシ配れるか?についてですが・・・可能です。

 昔、知り合いがヤ○ザから頼まれたチラシデータの編集作業ができなくて、私のところにお願いが来たわけですが、その人が「なぜだかしらんが、ヤ○ザって誰がどこに住んでるかとかある程度の名簿持ってるんよね~こえ~」と言ってました。

 あの手、この手で情報仕入れているんですよ、裏も表も・・・。

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