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小学校教員を退職した28歳男性の思い

今年の3月末で教員を退職。
自分の中では、思い切った決断ではあったけれども、きっとこれが今の自分にとっては正しい決断だったように思う。

教員を定年まで続けていくことを考えたときに、本当にそれでいいのかなと考えてしまう自分がいた。

教員としての仕事は、必要な仕事だし、誇りある仕事だし、安定もしているし、悪い仕事ではないはずなのに、なぜ教員を続けていくことが自分の中で考えられなかったのだろう。


今の日本の教育について、自分の中ではあまりいいとは思えない。
長時間労働、残業代がほとんど支払われない給特法、はたしてこれは教員の仕事なのかということまでやる仕事内容、働き方改革とか言いながら全然進まない働き方改革、いまだに勤務実態調査とかしてくる行政。

この仕事をやりたいと思ったのは、人の成長に関わりたいと思ったから。
子どもは可愛いし、この仕事いいところはたくさんある。不満なところといいところを考えて、総合的に考えたら、きっとこの仕事はいい仕事だと思う。

でも、この仕事が自分にとってのベストな生き方なのかなと考えると疑問を感じざるを得なかった。

ずっと迷っていた。この仕事を続けていく人生が自分にとってのベストなのかどうか。答えはなかなか出なかった。

だから、SNSで自分で何かを発信したり、今後起業したりして、自分で道を切り開いていけることができるかどうかチャレンジしていた。


最終的に教員を退職するに踏み切った理由は、中途半端な自分じゃいけないと思ったから。

「この仕事が自分にとって本当にベストなのだろうか。」
こんな中途半端な気持ちで今まで仕事をしてきた。中途半端な気持ちで仕事をしているから、仕事内容も中途半端になっていた。

人生の中で、仕事の時間って大部分を占める。
教員時代、1日11時間とか12時間ぐらい仕事をしていたから、1日のうちの約半分は仕事。

それを考えると、これから定年まで人生の半分ぐらいを仕事に当てるとしたら、その時間が中途半端な気持ちで、中途半端な仕事内容で、辞めたいけど辞められないとかっていう気持ちで仕事をするのが本当に正しいことなのだろうか。いや、これではいけないでしょ。


だから、中途半端な自分から、ちゃんと自分がやりたいこと、自分が進みたいと思う道をもう一度しっかりと考えようと思ったし、自分がワクワクしながら仕事がしたいと思ったからこの道を選んだ。


最近、SNSで自分で起業したり、フリーランスになったりと自分の道を切り開いている人が増えてきたように思う。そんな人たちの勇気がすごいと思う。きっと大変な思いをしながらも、自分の進みたい道を決めて、そこに向かって突き進んでいる人たちだと思う。

自分はどうだろう。
教員時代、そんな人たちのことを見て、すごいなと感じていたし、自分も何かに向かってチャレンジしていきたい。モヤモヤした気持ちを抱えながら、今教員としての仕事をしているけれど、これではいけない。そう思った。


だから辞めた。



いざ、教員を退職してみると、時間が有り余るぐらいだ。
非常勤講師として働くまではまだもう少し時間がある。

人生で、こんなにも時間がある時は赤ちゃんの時以来初めてかもしれない。
今まで何かしらやることがあって忙しかったから。


自分がどこに向かっていこうとしているのか、全然分からない。
だけど、多くの人の役に立ちたい思いはある。それをどんな形でやっていくのか。今は毎日考えている。



もしかしたら、また正規の教員に戻る日が来るかもしれない。
でも、それならそれでいい。一年間色々なことをやってみて、そして自分のやりたいこと、進みたいことを考えた上でまた正規教員に戻りたいと思うのであれば、それはきっと正しい決断だと思う。何より中途半端な思いで仕事をしてしまっていたあの頃に自分より全然いいし、きっともっと良い仕事ができると思うから。

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