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読書#15-2「BRAIN DRIVEN」著:青砥瑞人

この記事の位置づけ

「BRAIN DRIVEN」の読書録。以下の続き。ストレスの章の気づきを書く。

気づき(ストレス)

ストレスは敵じゃない

自分で自分のストレス反応を俯瞰的に捉えることは、自分自身の身を守るため、より高いパフォーマンスを発揮するため、他人とのコミュニケーションを円滑に行うためにも欠かせない

BRAIN DRIVEN

 ストレスと聞くともう敵、何が何でも排除するものと考えてしまうが、この本では、使いようによっては、集中力を高めるためのポジティブな効果をもたらすという。

 それはそうかもしれないけれど、私達、と勝手に読者を巻き込んでしまうが、私達が日頃受けているストレスはたいてい回避したい類のものだ。職場の上司の腹の立つ言葉であったり、パートナーの心無い態度であったり、手際のわるい店員であったり、自分のふがいなさへの失望であったり。

 正直、私としては、これらのストレスがポジティブに作用するとは思えないし、もしも仮にポジティブに転嫁できてしまったら、それはストレスを与えてきたむかつく奴らのおかげということになるので、仮にポジティブな作用があったとしてもやりたくない。

 我ながら、ものすごく心の狭い考え方であるが。

 幸いなことなのかどうかわからないが、この本でも、その類のストレスが力になるとは言っていない。大前提として、自分がやりたいと思っていることについての話だ。その過程で、挑戦に対するストレス、努力のたいへんさのストレス、などは集中力を高めることとなるらしい。

 なるほど、と思ったのだけど、そもそも好きなことをやっているときにストレスなど感じるだろうか。たぶん、このときに感じるストレスを私が気づいていないのだろう。今度から注意深く自己観察してみようと思う。

ストレスに気づく

ストレスがないと言い続けている人のほうが、うつ病になりやすい傾向があると考えられる。

BRAIN DRIVEN

 好きなことをやっているとき、ストレスに気づきにくい。これはわかる。さらに、ストレスを感じるのは軟弱だと考え、ストレスを無視して生きている人もいるように思う。

 元気な人が急にぽっきりと折れてしまうというのはよく聞く話だ。

 つまり、ストレスに耐えるとか、軽減するとか、解消するとか、いろいろ対策はあるけれど、その前にどのくらいストレスを感じているのかを自覚するのが大事だということ。

 これはモチベーションの章でもあったのだが、何にどのくらいのストレスを感じるのかを観察する必要があるという。確かに、もやもやとしたストレスを感じるけど、これは何が理由かと分析することは少ない。それでもやらなくちゃと身体に鞭打つのが常だ。

 その前に一度立ち止まって、今自分は何にストレスを感じているのかと冷静の分析してみるのはどうだろうか。

成功したときに失敗を見返す

プロセスの果てにある成功体験に至ったときこそ、そのプロセスで感じたストレスや辛い体験を思い返してほしい

BRAIN DRIVEN

 ストレスを見返すのはいいのだけれど、タイミングも重要だという話。失敗したこととかネガティブなことを見返すのは嫌なものだ。ネガティブな気持ちのときに見返すと、自分はどうしようもなくだめな奴に思えてくる。ほんと、膝を抱えて泣きたくなる。

 だから、ポジティブな気持ちのときに、失敗を見返すといいらしい。できれば、失敗の果てに成功したときがいい。その成功体験に失敗やストレスを紐づけることで、ストレスへの耐性が得られる。このストレス、失敗を乗り越えれば、あの成功があるとがんばれる、かもしれない。

 嫌な記憶を嫌な記憶として残しておかない。嫌な記憶は、良い記憶に紐づけて置く。と、言うのは簡単だけど、これ、難しいよね。

日頃からストレスをコントロールする

ストレスが慢性化、過剰化した時点で慌てて対策したり探したりするのではなく、日ごろから心理的安全の手助けとなる情報を脳にストックしておくことが重要なのである。

BRAIN DRIVEN

 ストレスに耐えられなくなってから対処しようとしてもうまくいかないようだ。これは、言われてみればそうだ。ストレスに対処するのは脳で、ストレスによってバグっているのもまた脳だからだ。

 ストレスで動けなくなる前に、常日頃から、どのくらいストレスを感じているかを自問して、ちょっと溜まっているなと感じたら、発散する。こまめに。

 発散する方法は人それぞれあるだろうけど、やはりこうなると大事なのは、ストレスに気づくことだ。いろんな本で自分を観察する、ということが推奨されているけれど、やっぱり難しいものである。ストレスなんかは、漠然と感じてはいるのだけど、これの原因が何か、耐えられるかどうか、なんて客観的にはわからない。

 やはり訓練するしかない。まずは、観察しようと思うこと。私達は、ここで観察した方がいいことを知ったのだから。まずは一歩だ。


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