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読書#15-3「BRAIN DRIVEN」著:青砥瑞人

この記事の位置づけ

 「BRAIN DRIVEN」の読書録。以下の続き。クリエイティビティの章の気づきを書く。

気づき(クリエイティビティ)

クリエイティビティを育む

いかにクリエイティビティ脳を活用し続けるか、脳の創造プロセスを活用し続けるか、それらを継続し続けるかがクリエイティビティを高める。

BRAIN DRIVEN

 クリエイティビティといえば、才能の類だと思われがちだ。しかし、神経科学の見地から言うと、クリエイティビティの大部分は後天的に得られるものだという。

 信じられんのだが。

 と思われる方もいるかもしれない。私もだ。ただ、信じた方がこの先の人生に希望が見える。ので、素直な心で読んでみる。

 神経科学的には、クリエイティビティといえどシナプスの発火の具合に依るもの。とすればクリエイティビティをつかさどる脳領域をちゃんと使ってシナプス結合を鍛えてやれば創造性豊かな人間になれるというのである。

 こう聞けば、確かにとも思えてくる。

 つまるところ、脳みそというものは筋肉と同じ使えば使うだけ強化されるらしい。要は定期的に使うことだ。使わなければ失われる、使えば得られる。脳活は一日にしてならずである。

無意識で考える方法

デフォルトモード・ネットワークは覚醒しているが休息状態であり、外側の世界ではなく自分の内側にある世界に注意を向けた状態と説明される。

BRAIN DRIVEN

 クリエイティビティというのは、意識的な部分で行われるものではないらしい。これは言われなければ気づかないことだが、思考というのは認知されないものの方が多い。クリエイティビティは認知されない領域で行われる。

 それがデフォルトモード・ネットワークというもの。名前はなんでもよいが、無意識の思考である。そんなもんどうやって制御せいっちゅうねん、と思われるかもしれないが、そういうものがあると知ることが第一歩らしい。

 意識的でない、逆の状態なのだから、単純にぼーっとする。これでいいそうである。何か考えていないと落ち着かないという方もいるだろう。私もその一人だ。しかし、意識的な思考だけでなく、無意識的な思考にゆだねることで脳を最大限使用できる。

 これは、実はオードリー・タン氏も著書の中で言っていた。彼は寝る前にありったけの情報を詰め込んで、寝て、起きると答えが出ているらしい。読んだときは、何だよ、ただの天才かよと思ったが、まさに無意識の脳領域をうまく使っていたわけだ。

雑談によるクリエイティビティ向上の可能性

大事なのは、いい話をしよう、格好良い話をしようと考えず、脳の中で未来を鮮明に思い描き、感情的な要素などもふまえて脳に情報処理をさせることだ。

BRAIN DRIVEN

 脳領域をめいっぱい使っておくことがよいらしい。その一つの方法として雑談が効果的らしい。

 雑談の際に、過去の記憶を引っ張り出してきて、ありのままを話し、そのときの何を感じたのかも思い起こし、できれば未来につなげる。この一連の流れが脳のクリエイティビティをつかさどる領域を使う広げることになるらしい。

 雑談というと、ほんと時間の無駄だと私などは思う性質だ。実際、時間の無駄のような雑談もある。特に知っていることを延々と話されるといらいらする。知らないことだと少し意味がある気がする。これは新しい知識を得られるからだ。けれども、脳活のためと思うと、別の意味としてとらえ直すことができそうだ。

根拠のない自信が必要

真の意味で新しいアイデアや想像は、その根拠をサポートする情報が十分とは言えない。

BRAIN DRIVEN

 ほんと、言われてみれば当たり前なのだけど、新しいアイデアに、確かな根拠なんてあるはずもないのだ。だって新しいんだもの。

 そのアイデアを作り出すためには、根拠のない自信が必要だ。過信とは少し違う。きっとおもしろいものが得られるという自信。何だろう。うまく言語化できないが、少なくとも既存の知識の積み上げという意識的な思考では、豊かなクリエイティビティを得られない。

 そのためには、周囲の環境も必要らしい。アイデアを出しても、そんなものだめだと全否定されてしまうような環境だと、脳は報酬を得られなかったとして、その脳領域を閉じてしまう。

 アイデアを出して、それいいね、と言える環境。そういうところにクリエイティビティは育まれる。いけいけ社長の職場のみんながみんな褒め合っている職場を想像してほしい。正直、きもいと陰キャな私は思ってしまうけど、神経科学的には創造性を高める環境というわけだ。

 まず始められることとしては、他人に承認してもらうのは難しいかもしれないので、少なくとも自分くらいは自分のアイデアを褒めてあげてはどうだろうか。何か思いついたとき、それいいね、自分で言ってみる。まずは一歩。一歩ずつである。

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