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はじめての、その先へ #7 石垣島の「ウラ」

昨年の今頃に、石垣島北部にあるランチ有名店に行って以来、北部を訪れたのは年末に東京の友人が遊びに来たとき一度きりになる。ニワトリのお世話作業などで家を空けることができず、車で片道1時間の北部ドライブなど、よほどのことがない限り行かなくなってしまった。

石垣島では島の南部に位置する市街地に人口の95%以上が集中し、大きな病院、スーパーなどは全て南部にある。市街地から離れると、コンビニはもちろんなく、郵便局は川平に一つだけ、スーパーの代わりに共同売店がぽつりぽつりとある程度。吉幾三の往年のヒット曲「オラこんな村イヤだ〜♪」が頭の中に流れてきそうで、島の人が北部のことを「ウラ」と呼ぶのも、なんとなく分かる気もする。しかし、そんな不便を良しとして敢えて北部に移住してくる人々も少なくないようだ。

確かに、米原ビーチ、明石ビーチなどのきれいな珊瑚礁が見られるスポットは北部に点在しているし、商業施設や町の明かりが少ない北部地域で見る夜の星空は本当に素晴らしい。一年を通じて青々と草木が生い茂り、様々な昆虫、野鳥も見ることができる。それも全て、人間の活動が少ないからこそ維持されている。

郊外での運転は野生動物に気をつけて


今のところ私の知る北部に住む人々は、生活の利便性を犠牲にすることを受け入れた上で圧倒的な自然の中に身を置くことを選んだ人々という印象だが、この先はどうなるだろうか。勝手な願望を言わせてもらえれば、あまり変わらず、素敵な秘境であってほしいというのが正直なところだ。

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