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インドネシア各地の生産拠点


各地の生産拠点について

たくさんの島々からなるインドネシア。
島ごとに自然環境も文化も違っていて、同じようにコーヒー豆も個性豊かです。
私たちは高い品質のコーヒー生豆を栽培・精製するために、インドネシア各地に生産拠点を持っています。
そのうちのいくつかはエキスポート・ハブとしての機能を持っており、EVC(EXPORT HUB VARION COFFEE)と呼んでいます。
今回は、インドネシア各地にある私たちの生産拠点を紹介します。

EVC 01 (ジャワ島 西ジャワ)

EVC 01

西ジャワは私たちの創業の地です。
ジャワ島は首都ジャカルタがある島で、東西に細長い形をしています。
島の中心に火山が連なり、その麓にはコーヒーの栽培に適した高地が広がっています。
ジャカルタから車で2時間の所にバンドンという街があります。標高が高いため避暑地として人気があり、土日など休日は渋滞がひどくて2時間の道が7,8時間かかることも!!??
そのバンドンから更に高地へ登ったパンガレンガンにEVC 01があります。

病気に強く、収量も多く、品質の高い生豆を作るために、
苗の生産から取り組んでいます

ジャワ島はコーヒー栽培の歴史が古く、サビ病で壊滅的な被害にあった時代もありましたが、今ではかなり回復しています。
私たちも苗の品種を工夫することで、病気に負けないコーヒー栽培を目指しています。
ジャワ島は「ジャワティー」でも有名ですが、ジャワで栽培されたコーヒーもお茶のような豊かな香りを感じる、さっぱりとした味わいのものが多いようです。

EVC 02 (北スマトラ)

EVC 02

マンデリンで有名なスマトラ島の北部にEVC02があります。
スマトラ島は赤道を挟んで南北に横たわる大きな島で、中でもトバ湖周辺は高品質なマンデリンの産地です。
EVC02はそのトバ湖の北西、メダンという大きな街の近くにあります。

ここでは主にマンデリンの生産を行っています。
コクがあり、独特のアーシーさから世界中に多くのファンがいるマンデリン。
粒の大きさや欠点豆の数を元にしたグレードが、G1〜G7くらいまであることをご存知ですか?
私もG5の豆を飲んだことがありますが、雑味が多くイマイチでした。やはりG1は美味しいんだな、とよく分かりました。
でも、グレードが低い豆でも捨てるわけではなく、きちんと加工され、庶民的なコーヒードリンクの材料として広く親しまれています。
反対にG1の上のグレードの「ゴールデンマンデリン」もあります。
ゴールデンマンデリンは通常よりも多くハンドピックを行った粒の大きな豆で、豊かな香りと深い味わいを楽しむことができますが、日本ではあまり流通していないようです。

EVC 03 (スマトラ島 ガヨ アチェ)

EVC 03

マンデリンの産地よりもさらに北側のアチェ州ガヨ地区にEVC03があります。
アチェ州ガヨ地区は高品質のスペシャルティコーヒー豆が栽培されており、インドネシア人からも国内で一番おいしいコーヒー豆が作られている地区と認識されています。
近年のインドネシアCOE(Cup Of Excellence:コーヒー豆の品評会)ではガヨ地区の生産者が入賞することが多くなりました。
マンデリンにも通じるしっかりとした味わいを感じる豆から、発酵感が爽やかな(良い意味で)インドネシアらしくない豆まで、個性豊かな豆を楽しむことができる地域です。
一人ひとりの生産者が工夫を凝らして、自信を持って生産に取り組んでいます。

EVC 04 (東ジャワ)

EVC 04

ジャワ島の東部スラバヤという街の近くにEVC04があります。
ジャワ島東部はブロモ山、イジェン山などの火山が有名で、山地ではコーヒー栽培が盛んです。
街から高地へ向かうと、途中まで広々とした田んぼが広がっていたのに、ある高さから田んぼがなくなり、柑橘やコーヒー畑に切り替わっていくのがよく分かります。
中部ジャワにはシンドロ山があり、その麓で栽培されている豆はインドネシアらしいしっかりとした風味がありつつも、多くの人に好まれるスッキリとした飲みやすさを持っています。

EVC 05 (スラウェシ島)

EVC 05

スラウェシ島はインドネシアの真ん中にある「K」の形をした島で、赤道が島の真ん中を通っています。そのスラウェシ島南部エンレカンにEVC 05があります。
スラウェシ島はトラジャコーヒーの産地で、日本でも人気ですよね。
しかもスラウェシ島はトラジャだけでなく、島のいたるところで高品質の豆が栽培されているのです。
EVCがあるエンレカンはカカオの栽培も盛んです。
余談ですが、北スラウェシはダイビングポイントとしても有名。
私はまだ行ったことがない、憧れの島でもあります。

生産拠点:バリ島

バリ島
シェードツリーに柑橘が使われています

バリ島にも生産拠点を持っています。今はEVCを設置する準備をしているところです。
バリ島はキンタマーニ高原がコーヒーの産地として知られており、酸味の強い爽やかなコーヒーが作られています。
今、私たちはここに「教育」をテーマとした宿泊型農園を開設しようと準備中です。
コーヒー生豆が栽培される様子を農園で観察したり、農園での作業を体験したり、コーヒーの2050年問題などをディスカッションできる宿泊施設を作るつもりです。

生産拠点:フローレス島

フローレス島
水田がある地域から少し登るとコーヒーの栽培地域です

フローレス島を「奇跡の島」と私たちは呼んでいます。
バリ島の隣にある目立たない島ですが、とても香り高いコーヒー豆が作られています。
ユニークなのは自然のサイクルだけでコーヒーが栽培されていること。
森の木々の隙間にコーヒーの木が植えられているので、森の木が自然のジェードツリーになり、ジェードツリーの落ち葉や農園で飼われている家畜の糞が肥料となり、環境のバランスの良さから病気や害虫の影響が出にくいので、農薬や化学肥料を使う必要がありません。
ただ、あまり効率の良い栽培ではないし、収量をどんどん増やせる環境でもありません。
でも、自然のバランスの中にちょうどよくコーヒーの木が存在しているこの島の状況を、私たちは大切にしたいと思っています。

彼の糞も大事な肥料

インドネシアに広がる個性豊かなコーヒー

たくさんの島々、広い国土をもつインドネシアは、個性豊かなコーヒー豆がたくさん栽培されています。
それぞれの地域に合わせた栽培方法を確立し、品質を高めるために私たちの生産拠点では農家と協力して取り組んでいます。

まだ日本には少しの種類の豆しか持ってきていませんが、これからこの個性的な豆を皆さんに紹介していきたいと思っていますので、ぜひご期待ください。

よければ私たちのHPもご覧ください。


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