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カナダの小学校の宿題が日本と違いすぎる件 解けば分かるさ。

2020年5月12日の算数の課題 ~グレード4(9歳の宿題)~

日本の小学校では、休校時の課題としてプリントが配布されているようですね。娘が通うカナダの小学校4年生の課題は、毎日メールで国語・算数・理科・社会・音楽・アートから、3つぐらい選択されて課題が届きます。

今日の算数の課題:

「新型コロナウイルスのパンデミック状況下で小学校の授業を再開する場合、最適な教室のレイアウトを考えなさい」

です。具体的にはコチラ↓

Math:
Answer the following word problems:


1) If a classroom has a length of 30 metres and a width of 10 metres, what is the area of the classroom? (A = l x w)

教室の長さが30メートル、幅が10メートルの場合、教室の面積はどのくらいですか? (A = l x w)



2) What is the perimeter of this same classroom? (P = 2l +2w or add up the side lengths)

この同じ教室の周囲の長さは何ですか? (P = 2l + 2wまたは側面の長さを合計)


3) If a desk has an area of 1.5 metres, what might the side lengths be?

デスクの面積が1.5メートルの場合、一辺の長さはどのくらいでしょうか?


4) If a teacher’s desk and an EA’s desk are 2 metres squared when pushed together to make one rectangle, what might the side lengths be of the new rectangle?

教師の机とEAの机を2メートル四方に押して1つの長方形を作る場合、新しい長方形の辺の長さはどのくらいでしょうか?


EAは補助の先生のことだよ。何の略かは知らない。


5) If our classroom back at school had the round table removed and extra desks could be stored elsewhere, how many desks could be put in the room?

学校に戻った私たちの教室で円卓が取り外され、余分な机が他の場所に保管される可能性がある場合、部屋には何台の机を置くことができますか?

*there are 300 square meters available to put student desks and the teacher/ EA rectangle.
*there must be 2m between each desk in all directions.

*学生用デスクと教師/EAの長方形(のデスク)を配置するために利用できるのは300平方メートルです。
*すべての方向で各デスク間に2m必要です。

娘が作った回答(合っているかは不明)



理論的には机は置けても、ドア付近には座りたくないですね。

まとめ

いかがでしたか。日本の小学校の宿題は単純計算や、漢字の書き取りが主なものだと思います。カナダの宿題は実践的なものが多いです。

カナダは広いし先生の裁量もあるので、カナダ全体に対して言えるわけではないですが、少なくても子供達の学校の宿題は極めて実践的です。

キンダーの宿題には、「家族全員の靴の数を調べて足し算する」といった感じです。

市販のドリルを使わないで先生が問題を手作りする分、タイムリーな事柄を扱えて、より子供が興味を引く宿題になっている、というわけです。

今回ご紹介した教室のレイアウトを考えさせる問題について、悪く言えば、先生や教育委員会がアイディアを募っているだけ、という気もします。

万が一、授業を再開して生徒がコロナに感染してしまった場合、「こういう意見が最も多かったから多数決で決めたのよ!」って、責任を回避したいからという立場的な意図もちらほら。

それはさておき、カナダの教育方針は、”計算は電卓やレジがする”、”スペルミスはパソコンが修正する”、の傾向が強く、そんな機械にまかせられることよりは、”社会に出て本当に役立つ教育”を優先的にしようっていうことだと思われます。

もちろん、先生は生徒を評価する際に、計算力やスペルの正しさを考慮しますし、厳しく教育される ハイエデュケート な子供も沢山います。

このようなわけで、優先順位として、

1.自分の意見を伝えられる

2.読解力

3.調査能力

4.ITスキル

を、単純計算やスペルの書き取りより優先しています。日本では譲れなさそうな内容も切り捨て、あえて時代に即した教育しているところがスゴイです。

優先的に

世界と時代が必要とする能力を身につける

という考え方、日本でもマネして欲しいものです。ポイントは

親が受けた教育と子供が受けるべき教育は違う

ということですね。自分が受けてきた教育をあっさり捨てられるカナダに拍手!

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