「やっぱ世の中はゼニだわな……」
「富(お金)」は言うまでもなくとても大切で、かつ絶えず「本音と建て前」が交錯する絶対価値観の代表例でもあります。ちなみに、どうして私たちはもっと素直に「ゼニがすべて」と言えないのでしょうか?
それに関連して、以前ある女性の漫画家さんのコラムを拝読し、夜中にひとりで大笑いした経験があります。
彼女の実家は敬虔なキリスト教の信者(むしろ神父とか牧師といった、「布教する側」のお宅だったと記憶しています)なので、毎度食卓を囲む際には神へのお祈りが欠かかせなかったそうです。
ある日彼女が、久しぶりに実家に戻った時のことです。いつもの神への感謝のお祈りの後に、その日の食卓にのぼっている料理を前にしてお母様がボソッと、こう呟いたそうです。
『やっぱ世の中はゼニだわな……』
先ほど私は大笑いしたと書きましたが、誤解のないように付け加えるならば、もちろんそれは抱腹絶倒の面白さと言うわけではなく、むしろ「目から鱗が落ちた、そんな気分を味わった」と言うのが正確です。
「なんて自分の気持ちに正直なお母さんなのだろう…」
数ある価値観を表現している単語から、自分の絶対価値観を現していると思われる言葉選びを進めて行くと、やはりある程度の国民性というものが見えてきます……(づづきは↓本書で)
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