東京は子供の住みにくい街。
不動産の東京一極集中について要因を調べるため、今回は、人口基本台帳の年齢別転出入をまとめてみました。東京都の2022年の人口の自然増減(出生数から死亡数を減じたもの)は、▲4.8万人と7年連続の減少でした。これを埋め合わせるのが、転出入(社会的移動)です(データ時点が異なるので合計値は東京の人口増減に合わないので注意)
新たに大学生や社会人になった人が東京へ流入するため、15~29歳が大幅にプラスなのはイメージどおりです。しかし、驚いたのは、0~14歳がマイナスだったことです。田舎から東京に来た人が40~50歳や、定年後に田舎に帰る状況は過去からも見られた傾向です。
2022年はコロナの影響があったとは言え、上の表が物語っているのは、30歳以上になって子供が生まれると、東京から出て行くという構図です。やはり東京は子育てにはコストが高く、育てにくい街と言って良いでしょう。人の集まる東京が子育てがしにくいとは、人口減少の問題はここにあると考えます。
下のグラフは、人口動態統計に基づく都道府県ごとの女性の未婚率と出生率の関係です。右下の赤い点が東京都です。東京は女性の未婚率(男性も同様に高い)が高く、出生率も極低位です。ここに若い女性が移動してくるのが現状です。注目すべきは、地方は出生率が高い点です。
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