推し活のために海外に行く話(準備編)
はじめに
11月にインドネシアに行きます。目的はいろいろありますが、目玉はやはりIndonesia Comic Con (ICC) と、hololive STAGE World Tour ’24 Soar!です。久しぶりの海外に浮き足立ちますが、準備段階からいろいろ大変なこともあったので、準備編から書き始めよう、と思いこれを書いています。
またイベントが終わりましたら「イベント編」、その他渡航中に起きたことは「旅行編」として書こうと思います。
事の発端
既に過去の記事で何度か言っていたように「せっかく海外の友達が日本に来てくれているのに、自分は海外に出ることはほとんどないのはなんだかな……」ということを考えていました。今年の春頃、友達たちが海外旅行をしようか悩んでいることを知り、せっかくの機会だし僕も行ってみよう、ということになりました。
学生の方も居ましたので、候補は台湾や東南アジアなど比較的近場を挙げました。また、貯金をしたり、社会人組が休みを取ったりするため、10月〜11月あたりを決行日にしました。その後、ワールドツアーの情報が発表され、インドネシアがちょうど良い時期に行われることもわかったため、インドネシアに行き先が決定したというわけです。
すぐに旅行計画用のDiscordサーバを作り、現地の知り合いも招待しつつ計画をスタートさせました。
ライブチケットの購入
まず初めに、ワールドツアーのチケットを購入せねばなりません。これができなければ今回の旅行の楽しさが半減してしまうほど個人的には大事なところです。無事にチケットを買うことができましたが、やはり日本の常識は通用せず……かなり翻弄されてしまいました。
本項では、いかに我々がカルチャーショックを受けたか、いかに翻弄されたかを書きます。
チケットの販売はホロライブではなくICCが行う
ホロライブJPのライブであれば、基本的にカバーが販売を行います(厳密には代理店など経由していると思いますが)。カバーが作った公式サイトにチケットの情報が書かれていて、そこからローチケやイープラスなどの購入サイトに飛びますよね。
しかし、今回はチケット購入においてカバーの公式サイトを見ることは、結局ありませんでした。情報は全てICC側から出されます。しかも、公式サイトは全然更新されず、一番速報性のあるメディアは彼らのInstagramアカウントです。ここでまずカルチャーショックですね。
これは憶測に過ぎませんが、おそらくカバー的には現地でライブをセットアップするほどの能力は未だなく、ICC側に全部お任せ、って感じだったのでしょう。ワールドツアーなので無理もないです。代理店も入ってるでしょうしね。もちろんこれに関して不満はなく、そもそもワールドツアーを開催してくれただけでもう感激です。
ちなみに、チケットの値段は一般販売だと66万ルピアです。とんでもない単位ですが、日本円だとわずか約6,600円。安いですよね。そして事前販売だとその半額の33万ルピア(約3,300円)です。また、VIPチケットというのもあり、こちらは110万ルピア(約11,000円)です。VIPチケットを買うと、グッズがもらえたり、席がステージのどまん前になったりします。
突然発売日が発表されるチケット
去年のICCのチケット発売時期などを鑑みて、おおよそ9月ごろにチケットが出るのではないかと予想しておりました。しかし、8月5日……突如、Instagramに以下の投稿がされます。
これ、間違いなく8月5日に投稿されたものですよ。そして、スケジュールに「チケット事前販売は8月10日」と書いてあります。もちろん抽選ではなく先着です。5日後に販売ってマジ?となりましたがまぁ想定内です。日本だとまずあり得ないですが。
販売場所はTipTipと呼ばれるインドネシアのプラットフォームです。もちろん日本語はありません。基本的にインドネシア語で、一部英語です。アプリもiOS版はリージョンロックがかかっていてダウンロードできません。Androidはなぜかダウンロードできましたが。
そして、実際にTipTipで何かを購入してみた日本ニキ情報によると、日本発行のクレカは弾かれることがあるらしいです。代わりに、プラットフォーム内で使える通貨を事前に買っておくと安心とのことで、チケットの値段分購入しておきました。やはり手持ちのカードが何枚か弾かれましたが、無事に購入できました。
ちなみに、この時点では発売日こそ発表されていたものの、時間はアナウンスされていません。いや、時間もはよ出せよ……と思っていましたが、みんな考えることは同じようで、Twitterの公式アカウントに大量のリプがついていました。そして、前日の9日になってようやく販売時間がアナウンスされます。
お昼の12時なので、日本時間だと14時ですね。深夜0時(日本時間で夜中の2時)だと思っていたのでだいぶ救われました。
事前販売当日
そして迎えた事前販売日。同行者たちと1時間前にVCを繋いで、アカウントの情報やコインの残高などの最終確認をしました。
そして14時になり、サイトを操作して無事に購入画面まで漕ぎ着けました。しかし、コインを使って支払おうにも、通信エラーや決済エラーが連発します。何度かリトライしていましたが結局買えないまま売り切れとなってしまいました。あまりにも速い……!事前情報では「すぐ売り切れることはまずない」と聞いていましたが、やはり事前販売ということで販売数をかなり絞っていたようです。
仕方ないので、次の一般販売で買おうということになりました。そもそもこの時点では、その一般販売がいつかすらわかりませんでしたが……
一般販売はいつ?
もちろんアナウンスはありませんので、次の更新を大人しく待つしかありません。そして8月21日、TipTipのサイトがサイレント更新されます。そこには「Tiket bisa dibeli dalam 1 hari(チケット販売はが購入できるようになるのは1日以内)」と……。えぇ?明日?明日買えるようになるってこと?慌てていると、数時間後にこのツイートが公式から投下されました。
ニュアンス的に「まだスケジュール決まってないんだから慌てんなよ……何かあったらすぐ更新するから安心してなw」って感じですが、いやいや……サイト閉じとけよwと言いたくなりますね。まぁ、文句を言っても仕方ないので、とりあえず明日じゃなくてよかったと思うようにしました。その後のツイートもなんだか呆れる感じですが……
「webサイトはまだ更新されてないけど、24日に延期される可能性が高いよ」とのこと。なんともガバガバですが、とりあえず24日まで待つことにしました。
結局、買ったチケットは……
24日まで悩む時間がありましたのでいろいろ考えました。事前販売で安く買えなかったので、もういっそVIPのチケットを買ってしまおうか?VIPとはいえ日本円だと1万円程度……日本のチケットを鑑みると、一般チケットとさほど変わらず、VIPにしてはかなり安い部類でしょう。せっかくだし、ちょっとだけ奮発してしまおうか……と思い、VIPチケットを買うことにし、VIPチケット代金と事前販売チケット代金の差額にあたる値段分のコインを追加でチャージしました。
そうして迎えた24日。一般販売はVIPのみでした。CAT1(通常チケット)は事前販売の第二弾として売るようで、値段は55万ルピア(約5,500円)。現地時間の正午……つまり日本時間の午後2時に再び販売が開始しました。今回は前回よりも繋がりやすく、無事にVIPチケットを購入できました。よかったよかった。
フライトの予約
実は、チケットの予約をする前にフライトをどれにするか、といった話はすでに進んでいました。
同行者に学生の方がいたり、僕自身も大きな出費をするタイミングと被っていたため、ちょっとお高めの直行便ではなく、乗り換え前提のLCCにしました。降り立ったことのある国の数を少しでも増やしたい、という気持ちもあります。
便の選択、そして予約
少しでも長く滞在できるように、夜中に日本を出発する便と、明け方に日本へ到着する便を探していました。その結果、行きは羽田発・ホーチミン経由、帰りはハノイ経由・成田着のベトジェットエアのフライトが良い、ということになりました。行きは7日の深夜(8日の未明)に出発して、8日の昼過ぎに到着、帰りは13日の昼に出発して、14日の朝に到着です。
Google フライトであらかじめ当該区間の料金をトラッキングしていましたが、いい感じに安くなってきたあたりでVCで話し合いながら予約をしました。8月10日の出来事です。
ベトジェットの予約サイト、UXが最悪すぎる
VCで話し合いながら予約をしていると、どうやら他社のサイト経由ではなく、ベトジェットの公式Webサイトからの予約が一番安いことがわかりました。サイトに訪れてみると……なんとも古めかしいUIが登場です。デザインもかなり安っぽさを感じます。文化の違いか、日本語フォントのせいなのか……。
この時点でもう嫌な予感ですが、他にもとにかくひどかったです。まあ、LCCなんてこんなもんでしょうか。安かろう悪かろうということで、無事に送り届けてくれるだけ感謝しよう、と思いながらも、やはり言いたいことはたくさんあります(笑)
言いたいこと1:ローカライズがあまりにも中途半端
まずはこちらをご覧ください。
このページだけでなんと3つの言語が使われています。左のメニューや「会員番号」などは日本語、「Phone」は英語、そしてそれ以外はベトナム語です。流石にベトナム語は守備範囲外なのでさっぱりわかりません。必要に応じてGoogle翻訳で突破していくほかありません。
言いたいこと2:パスワードが数字6文字しか使えない
ビックリしました。iPhoneのパスコードか?いや、iPhoneのパスコードも設定によっては6文字以上使えたはず。しかも二要素認証などは無いようです。電話番号と6文字のパスコードさえわかればログインできてしまいます。なんとも恐ろしい……
言いたいこと3:途中で通貨が変えられない
フライトを検索する時点で、最初に自分の通貨を選択しておく必要があります。初期設定はUSDなので、JPYに変更してから進めましょう。もし途中で通過を間違えたことに気づいた場合は、トップページに戻ってやり直しです。何度このミスをしたことか……。
言いたいこと4:AMEXが使えない(?)
「どのカードで決済するか」は、フライトの予約時に気をつけたいことのひとつです。なぜなら、カードによっては「付帯保険」がついており、旅費をカードで決済することで自動的に旅行保険が付帯されることがあります。僕が持っているカードで最も付帯保険が手厚いカードはAMEXブランドでしたが、なんとカード番号を入力するやいなや「このカードは使えません」と表示されます。まさかのAMEX非対応……!
仕方なく、AMEX以外で付帯保険が次に充実していたVIEWカードで決済をしました。Suicaのチャージにしか使わないカードなので会計が面倒くさくなりますが仕方ない……。
そして、この記事を書きながら再度チェックしたのですが……あれ?
使えるの!??!?!?!?
理由は全くわかりませんが、どうやらAMEXも使えるようです。最近使えるようになったのでしょうか。それとも、僕の持っているカードだけピンポイントでダメだったのか……わかりません。USDやVNDならAMEXでも行けるよ、とか条件付きなのかもしれません。もう過ぎた話なので調べる気にはなりませんが。
ちなみに、スマートフォンでチケットを表示できるようにアプリを入れたのですが、プッシュ通知が全部ベトナム語でものすごく邪魔です。
数週間後、突如ベトナムから電話が
UX最悪なWebサイトで無事に予約を終え胸を撫で下ろしていると、数週間後……
めちゃくちゃベトナムから電話がかかってきました。
多分ベトジェットだろうな〜と思ってメールを見ると、フライトの内容が変更されたとかなんとか書かれているではありませんか。でも、見てみると便名や行き先などはすべて同じで、席の場所だけが変わっているだけです。指定した座席が取れなかったことを伝えたかったのかな?と思い、スルーしていると……
嘘でしょ?!?!?!?
大慌てで変更後のフライトを確認すると、ホーチミン (SGN) からジャカルタ (CGK) に行くフライトが1日後になっていました。つまり、このままではホーチミンで26時間待たされることになります。おそらく僕らが予約した時点でかなり空席が目立つ状態だったため、航空会社側でキャンセルされたのだろうといった感じです。
さて、振り出しにもどってしまいました。僕らが考えた選択肢は……
羽田発のフライトも1日早いものに変更して、1日早くジャカルタに行く。
8日の夕方に成田からハノイに飛んで、ハノイで一泊してジャカルタに行く。
同日のエアアジア(羽田発・クアラルンプール経由)のフライトに変更する。
1については有給が1日増えてしまうので、社会人組には辛いところです。そして返金はベトジェット内で使えるクレジットに返金されるそうで、3を選択する場合は行きの便の返金分は使えないままになります。ということで、2が現実的な選択肢かと思い始めたところ……
帰りのフライトが変更できることに気づきました。預け荷物のために「デラックス」で予約していたため、フライトの変更ができることをすっかり忘れていました。
というわけで、旅程をまるまる1日前倒しにし、6日の深夜(7日の未明)に羽田を出発し、ホーチミン経由でジャカルタに行き、12日の昼過ぎにジャカルタを出発し、こちらもホーチミン経由で成田に行くフライトに変更しました。成田着は朝8時ですので、この日は半休で午後から仕事をしようと思います。成田エクスプレスで爆睡をかまして帰りましょう。
その他の準備
チケットとフライトでかなり翻弄されましたが、残りの準備は順調でした。
ホテル
ホテルはジャカルタ市内の駅チカな場所にしました。空港まで1本で行けますし、市街地やライブ会場へのアクセスも問題なしです。3つ星ホテルなので清潔度は十分ですし、ものすごく安いです。ツインルームで5泊予約したのですが、約520万IDR……日本円にしておよそ5万円です。もちろん朝食つき。それなりにキレイなホテルが1人5000円で泊まれちゃいます。物価の違いに驚きですね。
グッズ
もちろんライブグッズの準備も万全です。とは言っても、荷物が増えるのは嫌なので今回は最低限のシャツ・タオル・ブレードだけです。
VISA
日本人なら昔はVISAなしで入国できたインドネシアですが、最近は必要になりました。30日未満滞在の VISA on Arrival (B1) を申し込みました。名前の通り入国時にも申請できるようですが、オンラインで先にやっておいたほうが後々楽でしょう。
ちなみに経由地のホーチミン(ベトナム)は45日以内の滞在であれば日本人はVISA免除です。
WISE
以前、海外でも使えるプリペイド型のカードとして「MoneyT Globalカード」を持っていたのですが、あいにくサービス終了となりました。代わりに、最近なにかと話題の「WISE」のアカウントを作成しました。
詳しい説明は調べれば出てくるので省略しますが、なかなか便利です。入金は銀行振込すればOKで、WISEアカウント同士で同じ通貨での送金は手数料がかかりません。バーチャルカードは手数料無料で作成でき、もし不正利用の被害にあえばすぐに捨てられます。物理カードも発行可能で、ATMから出金も可能です。
物理カードの発行手数料は1200円ですが、なんとここで裏技があります。この発行手数料は「最初のカードとして物理カードを発行するとき」にのみかかり、物理カードの再発行は640円です。つまり、最初のカードとしてバーチャルカード(無料)を発行したあとに物理カードを発行すれば、再発行扱いとなり640円で済んでしまいます。なぜこんな仕様に……?偶然、バーチャルカードを先に発行したため気づけましたが、そうでなければ絶対に気づかない仕様でした。
やはり不正利用が怖いので、現地では基本的に現金か、このWISE物理カードを使おうと思います。
その他……
まだ完了していませんが、他にも次のことをやる必要があります。
税関申告
飛行機の中で書けばよいかと思っていましたが、電子化されているなら先にやっておいたほうが良いでしょう。
健康状態と渡航歴の申告
サル痘(エムポックス)対策のためこちらも必須です。
他にも、現地のタクシーでぼったくられないように、配車アプリのGrabやGojekを入れておこうと思います。このあたりはインドネシア大好きな同行者のgaatoさんがいろいろ調べてくださってます。自分だけでは手が回らなかったので大変感謝です。
おわりに
久々の海外旅行ですが、渡航前からいろいろありすぎて早くもこんな長い記事ができてしまいました。現時点でおよそ7400文字です。誰が読むんだ……?
いよいよ渡航は来週です。初めての地域で、初めての海外イベントでなかなか緊張していますが、しっかりとレポートが書けるように目一杯楽しんできます!3月のEXPO/fesのように、イベント編とイベント以外の出来事編で2本記事が上がる予定です。ホロライブの海外イベントについて知りたい方や、インドネシアの雰囲気を感じたい方はぜひお楽しみに。
本noteでは、普段は海外ニキと一緒にホロライブを応援している経験を活かし、海外ニキの推し活事情、推し活を通して英語を勉強するノウハウなどをお届けしております。ホロライブ以外にも海外文化についてや語学に関する記事も書いておりますので、よろしければフォローしていただけると幸いです。頑張って1ヶ月に1本は更新するようにしております。先月、記事の公開忘れにより連続更新記録が止まってしまいましたが……また1から頑張ります。
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