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米の正しい炊き方
心を米てお話しします。
そんな折に、イギリス🇬🇧(GBR)がTPP, 環太平洋成層提携協定に加盟するという報が(萌芽)ありました。
環太平洋といえばそこいら辺の太平洋ということで、そこに太平洋には面さず大西洋に面するヨーロッパの(といってはもういけないのか?)国が加盟するという今世紀最大級の驚きがあります。
GBR政府はその加盟による本国経済の利点は小さいと述べます、が、これという不利点はないので良いだろうということなのでしょうか?
経済的利点はないということで思い浮かぶことは安全保障、軍事の効用です。というか、経済的利点があってもそうです。
GBRは連合王国(UK)として太平洋に幾つかの旧植民地の同盟国や現植民地を有します。
TPPに加盟するとそれらの国々に関する安全保障の再強化が考えられます。
他にはアメリカ🇺🇸(USA)も太平洋により大きな大きな安全保障の臨在を持ちます。
アメリカはこの二昔来に主に中国🇨🇳との対峙のため太平洋における安全保障の臨在と体制を再強化して来ました。その多くはオバマ政権の頃に行われています。
そのアメリカは当初はTPPに加盟しましたが次のトランプ政権の頃に脱退しています。
これはトランプ政権の基本的政策としての同盟の軽視、自国中心主義の一環という見方が専らです、が、ほんまにそうでしょうか?
アメリカは永らく太平洋のいわば覇権のようなものを持っています。
そのアメリカがTPPに入るということでその覇権を更に拡大しても総量比としては従来とあまり変わりません。
覇権の拡大が良いか悪いかということではなく、もう見るべき変化や新しい意義を望めない程に覇権が完成されている。故にアメリカがTPPに加わる意義は薄い訳です。
寧ろそのように完成されたmannerismの果てにふと或る時に秩序の破壊を含む新しい虞が生じる可能性がある。
そこに以て来ると、GBRという新しい変数がアメリカよりも必要になる。
GBRはアメリカと比べ圧力ははるかに弱いが緩衝に強く、太平洋の触媒になることが望める。その成り行きによってはアメリカが新しい意義を帯びて来るかもしれない。
アメリカの自国中心主義ぽい政策はトランプ政権に特有のものと見做されていましたが多分ヒラリークリントン政権になっていても外交と経済に関しては(社会政策以外ということですね💦。)それがトランプ流の程に露骨ではなくとも同じような政策になっていただろうと考えられます。
逆にクリントン政権なら説得力が下手にあり過ぎてそれがやがて悪い方に流れ出しても後戻りが出来なくなってしまう虞がなきにしもあらず。トランプ政権なら如何にも胡散くさいので方針を変え易い。しかしTPPへの復帰はまだ遠いか或いはないかもしれません。
丁度最近はトランプ大統領の起訴もありました。
目下に続いているロシア🇷🇺の特別軍事作戦は今がクリントン政権でも行われていた可能性が高いと考えられますが、そうだったならば、今の世界やアメリカはどうなっていたでしょうか?
核攻撃が行われる可能性はバイデン政権の今もありますがクリントン政権ならオバマ政権の提唱した核のない世界をという指針が露骨に反故にされて逆行してしまうことも考えられます、知らんけど。
日本🇯🇵の岸田政権はGBRのTPPへの加盟に際し、日本の米の輸出に期待をふっくらとさせています。
成り行きによってはイギリスが米の一大消費国にもなるとかならないとか。
ヨーロッパにおける米の栽培はフランス🇫🇷に僅かに行われるほど。
そういうのも外圧というのかは分かりませんがもしそうなれば日本の農業の構造も変わる。
前置きが長くなりましたがこの記事は米の正しい炊き方のお話。
「正しい」と言うと正解はないとか好みは人それぞれだとかまた面倒くさい声が聞こえて来るかもしれませんが「正しい」という語のそもそもの意味はその他が全て誤りということではなく、最も由緒あるという意味であることはロシアに根づくギリシア正教というのからも明らか。
炊飯器の取扱説明書や米の袋の背面によくある米の炊き方は大体良いですが80点までの炊き方です。
その炊き方とは:
・米を研ぐ。無洗米は軽く洗うのみ。
・釜に入れて米の量に応ずる目盛の線まで水を張る。
・その状態で三十分程置いておく。
・水が澄み渡り、米が一際に白くなったら炊飯器の蓋を閉じ、炊飯の釦を押して焚く。
・四五十分で炊け上がり、米を杓で解して保温を切り、二十分程置いて蒸らす:出来上がり。
それでこんな感じ:
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大体つやつやふっくらとしていて味も良いですがややふにゃっとしており、粘り気と糖質感が強めです。
何故でしょう?
一つは水を釜に張ることにより米が水の重さで圧力が掛かり、焚く間に米が潰れてしまうことです。
それでも定量の水なら著しく変形することはありませんし少しの潰れ具合なら米の弾力で形が戻ります。しかし質感はどうしてもふにゃっとなってしまいます。
上の私のも下のしぶそばのもよく見ると米粒の表面が微妙に粗くなっています。
二つは栄養素の損失です。
林芳正外務大臣がかつて務めた厚生労働省の資料に拠る米の栄養成分は:
米100g当り:
水分 60.0g
炭水化物 37.1g
たんぱく質 2.5g
脂質 0.3g
ナトリウム 1mg
カリウム 29 mg
カルシウム 3 mg
マグネシウム 7mg
リン 34 mg
鉄 0.1mg
亜鉛 0.6mg
銅 0.10mg
マンガン 0.35mg
ビタミンB1 0.02mg
セレン 1μg
モリブデン 30 μg
ビタミンB2 0.01mg
ナイアシン 0.2mg
葉酸 3μg
パントテン酸 0.25mg
ビオチン 0.5μg
それらの内のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムや燐という無機質やビタミンBは水に溶けますが炊飯器の強い熱によりその水が大量に蒸発して排出され(湯気が出て良い匂いがしますがその良い匂いが実は駄目なのです。)、米にはそれらの僅かしか残りません。
炭水化物(糖)もまた水に溶けるので同じく排出されて糖分が控え目になるかというとそうではなく、糖は粘着するので排出されずに米に殆どが残ります。その糖が熱で固まるのが釜の底に残る膜です。
炊飯器の熱は釜の内容物の重量に応じ自動制御され、目盛通りの定量の水ではかなりの重さになるのでそれだけ強熱が出続けます。
すると蓋の排気口を出る蒸気の量も多くなり、排気口の汚れが多くなります。それは表面を掃除することはできても装置の中まで全部を掃除することはできないので漸く汚れが溜まり、僅かながらでも逆流により米の匂いが悪くなったり炊飯器の傷みが早まったりします。
炊飯器の熱力をなるべく少なく短くすることが炊飯器の衛生と持ちを良くし、それにより米を美味しく炊き続けられることになります。
料理は材料よりも先ずは道具。道具が良ければ材料が少しばかり粗末でも料理が美味しくなります。
熱力を下げるには釜の内容物が少なければよい。
一つは米の量を無駄に多く炊かないこと。
そして水の量を少なくすること。
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これでOK, Everyday low level.
しかしこうするためにはその前に一つ仕込が要ります。
但し手間は先述の80点炊きと同じか少ないほどです。
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この笊は炊飯器の付属品ではなくKEYUCAの蒸器としても使える笊で、これで焼売が蒸せたりもします。
その笊に水を流しながら米を研ぎます。
一般に水が澄むまで水を取り替えて研ぐといいますがそこはそこまで徹底する必要はなく、米糠が大体落ちるまで水を流しながら研げば良いです。
研げたら水を切り、このようにして三十分ないしは一時間程置いて米の表面に残る水を十分に吸わせます。
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水を切って置いておくことにより水が埃で汚れたり発酵したりしないので朝餉の米を夜の内に研いでおいて晒して置きっぱでも大丈夫です。一度吸われた水はドライヤーを当てたりしてわざと乾かさない限りは米の中で乾き切ってしまうことがありません。
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米の表面が水ぽくなくなって来たら、米と同じ嵩の水と共に炊飯器の釜に入れます。
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そして急がなくても急速炊飯で焚きます。
米が既に充分に水を含むので熱が通り易くなっており、少ない熱力と時間で一気に炊けるからです。
80点炊きでは急速炊飯で四十分程ですがこの方式では気のせいか自動制御の故か三十分程で終了しています。
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この方式では焚き始めて程なく最高温度に達する。
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終了したら自動で切替る保温を解除し、このように杓で解して十分ないしは十五分程蓋を閉じて蒸らします。
80点炊きでは解すときにこのように米が釜の壁をさっくりと離れず、杓にも貼り着いてしまいます。
しかしこれなら米がくっ着きにくいので膜も出来ないし椀を含め洗うのが楽です。
排気口もこんなにきれい:
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焚く間の湯気がほんの僅かで、炊け上がっても汚れはおろか水さえ殆ど着いていません。
湯気は暖かくなって来ているので目立たないということもあるのかもしれませんがそれにしても著しく違います。
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今回はこれでも汚れが多めです。
80点炊きでは蓋の裏の一面に糖分などの滓が残りますがこれはそれが全くありません。
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粒が立っており、表面も滑らか。
胚芽のないひとめぼれはこんな感じ:
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ほぼ宝石です。80点のと直に⬆️⬇️比べて見ると:
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焦点の合わせ方は同じです。
下のは何となく惜しい感じがあります。
色もよく見ると僅かに黄ばみがあるのは無機質やビタミンの流失により残る糖分が強熱の連続で焼けるからです。
さて、きょうの夕餉はいなだのカルパッチョとなめこ榎茸のみそ汁です。
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甘味を生かすため酢は使わずにオリーブ油のみを塗して黒胡椒を撒く。
下に敷いてあるのは紫蘇大葉。
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