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オリンピック後の日本経済を占う:無駄な仕事の観点から

 前の二つの記事には正常性バイアスの観点からオリンピック後の日本経済を占いました。
 正常性バイアスは人間にとり必要なものであり、それを何に振り向けるかが大切。正常性バイアスの否定が日本の経済社会や文化をして同じ間違いを繰り返しめています。
 ここに記す無駄な仕事というものもその正常性バイアスの否定と関わりがあります。いわゆるリスクを取れということはリスクを取らないという正常性バイアスに対する反(アンチ)ですがそれだけ有象無象の無駄を増すことになります。リスクを取ることにより利益が増したかというとそうではなく経済社会が撹乱されるだけになっています。
 低成長になる程に残業が増えるという現象もそういうことでしょう。
 単純にいえば、残業を増やすことにより収益を得る機会の増大を期待する、ワンチャン狙いで、しかし、その機会は何処にも見つかりはしません。大事な業務は朝の内に片づいているので夜に良い話をくれる客がいる筈もないからです。
 それもまた第一次低成長時代の’70年代の間違いの繰り返しです。
 昭和を知らない平成生まれ(今時の若者)や物心が着いたら既に’70年代になっていた’60年代生まれ(今時の支配層)は戦後や高度成長期を知らないので働き詰めで儲からないという世相が既定の設定になっており、それが昭和だと思っています。大阪万博の頃から何か様子が変わって来たが彼等はお父さんやおじさん達の当時の姿は昔からそうなのだと思っている。すると儲かるためにはそれよりもっと何倍も働き詰めなければならないという発想になる人々と何か楽をして儲かる道は何処かにあるだろうしそれを見つけるべきという発想になる人々に二分します。何れも極端な発想なので政治もどこか極左臭いネトウヨとどこかネオリベ臭いパヨクの両極端に二分する(中には両者を兼ねる謎のAIのような人々もいる)訳です。
 昭和とは年数の長さもあり、何でもあった時代で、これが昭和だというようなような物語や昭和を代表する思想や風習というものは存在しません。

 高度成長期の日本の労働者は然程に働き詰めてはおらず、ブラック企業というようなものもあまりなかった。
 何かやれば必ず儲かるくらいの高成長の時代に長時間残業をすることもなく、儲かるのに残業代が出ないことはまああり得ない。
 良くも悪くも通勤圏が狭く、近場の人しか来ないので通勤の時間は短くて乗車率も低い。今時も’70年代以降に広くなった通勤圏が再び狭くなる傾向にあるのは当時とは理由が違い、通勤手当を出したくないからです。
 高成長でなければ生きてゆけないというのも困りものですが高度成長期や’80年代が何かおかしくて低成長がまともというような見方は少なくとも過去の事実には反します。

 過去の傾向を見る限り、高成長ほど無駄がなく低成長ほど無駄が多い。

 ここからのお話しはワンチャン狙いでブラックというようなこととは違うような感じのことですが陰に陽に結びつくようなところのあることです。

 箸、袋に紙切れといえば何?

 コンビニエンスストア(便利な店)やスーパーマーケット(合成市場)などの小売店。

 コンビニやスーパーにおいては三種の神器といわれる箸、袋とレシート。
 それが要るか要らないかということよりも、要るか要らないかを尋ねることは要らないというお話しです。

 近年はそれらに加えポイントカードや駐車券も加わり、レジがバトルロイヤルの様相を呈しています。
 「箸は大丈夫ですか?」
 「レジ袋は大丈夫ですか?」
 「東急カードか楽天ポイントカードはお持ちですか?」
 「駐車場の御利用はございますか?」
 しこしこ…
 「ウィーン。」

 それらの質疑応答に平均で五秒が、長ければ十秒もの貴重な時間が費やされます。
 「大丈夫ですか?」て、それはてめえの頭だろうというくらいに言葉だけを見てもおかしい。‘Chop sticks okay?’, ‘Members’ bag okay?’て、全然意味が分かりませんね。
 一組の客につき五秒は、百組なら八分、千組なら一時間半もの時間がそれらの謎の合言葉に費やされており、歴然たる無駄です。
 その八分でお手洗いの掃除が一回、一時間半なら十回もできます。
 尤も、それに気づいていて改善を模索しているらしいのはAEONで、レジゴーというスマホ形の端末による自動収銀が導入されており、最近まではあまり普及していないようでしたが最近からは半強制的に普及を図っているようです。私もほとんどはそのレジゴーを使います。
 スマホかタブレットPCがあると端末を借りずに自前の端末で使うこともできます。
 コンビニにも自動収銀は一部に導入されていますがスーパーよりも更に普及率が低く、AEON系のミニストップはコンビニ業界では最も力を入れているようですが宣伝やUI設計のかなり痛々しい程の下手さからか鳴かず飛ばずなようで、ファミリーマートもほとんど利用されていません。最大手かつ北海道以外では事実上代替の不可能な唯一のコンビニである7-11と無能経済界の走狗であるローソンは何故か自動収銀を導入していません。

 ポイントカードや駐車券となると更に無駄な時間が増します。
 これは箸や袋についても同じですが、ポイントカードを持っている人や車で来る人なら訊かれなくても出すに決まっています(偶に金額が少ないし急いでいるので出さないこともありますがそういう時なら尚更に時間の無駄になります。)。
 ポイントカードや車を持っていない人からすれば、そのような質疑は持っていないことを何やら潜りかとでも見られているかのような印象になります。
 私はかつて利用していたファミリーマートで一々「Tポイントは大丈夫ですか?」、(あなたの頭こそ大丈夫ですか?)と訊かれるのがまじでうざいのでわざわざTポイントカードを作りに関内のTSUTAYAに行きましたがファミリーマートはもはやほとんど行くこともなくビデオも借りないのでいつの間にか行方不明になっています。
 この記事は主に時間と付加価値における無駄を説くものでありポイントカードやレジ袋などの存在意義について説くものではないので、それについてはお察し下さい。

 箸、袋、ポイントカード、駐車券やレシートなど、皆自己申告制にし、客が頼まなければ何も言わないようにすべきです。要る客は頼むに決まっているのですから。
 そういうものについて中国🇨🇳も真青の人海戦術で一々訊くのは広報宣伝やUI設計の観点が日本企業には恐ろしくないからです。
 ネトウヨが日本人は中国人化しているというのはそういう意味でなら本当だと思います。

 そしてレシート。

 何だ?このゴミみたいな紙切れは。

 そう思うのが普通だと思います。

 レシートでは経理が精算してくれない、ちゃんと領収書を貰う。
 それが激動の昭和をしても変わらずに来た世間の常識です。

 レシートは無効なのですから、無効なものを貰う意味は鉄オタ以外にはあり得ません。
 領収書は頼まないとくれないので、自己申告の原則にも適います。
 しかし、日本の第三次産業とやらは頼みもしないのにレシートなどというゴミを勝手に出し、それを無視すると「レシートは?」などともの凄い犯罪者扱いをします。
 因みに日本が第三次産業を主力とするようになったのは共産党系の美濃部亮吉東京都知事の政策からで、平成日本も第二次美濃部都政の時代です。石原慎太郎都知事が何か右翼ぽい振りをしていても終始パヨクだということは昭和の常識でしたし(そういう昭和史を開封して学んだのは私がアラ成になる平成になってからですが、)。

 そのような主客の認識のずれは企業という実社会がレシートは無効とするにもかかわらず税法という空理空論がレシートを必需品と定めているからです。
 尤も、法は領収書とレシートを差別することはできないので、レシートを合法的証憑書類とせざるを得ないことは理解できます。
 しかし民間の伝統知に基づく良識からすればレシートは到底に信認するべきものではなくゴミに過ぎません。
 そんなものを日本の第三次産業とやらは「ゴミだからってバカにするな!」とばかりにしこしこと出し続けています。単純に馬鹿です。
 日本の税制はレシートを添付すると損金になって得をするという歪な税制をエヴォリューションしてアップデートして来たため、そういうパヨクじみている自営業者にとってはレシートが尾崎豊の如き必需品だった訳です。
 お役人さんはこんなちびた紙切れをも受け入れて下さる、安倍マリアのようにあり難い方々だ:それが平成を経ても微動だにしなかった日本の悪しき実態です(そういう意味でなら昭和も悪いです涙。)。

 きょうも一日何の価値をも生み出さない無駄な仕事のためにお疲れ目様させられている我が国の労働者がそんな無能な自営業者等のためにレシートを貰わないことで犯罪者扱いされていることにこそ、値上げや賃上げよりも前に怒らなくてはいけません。値上げだけして賃上げしないのもラーメンとかザーメンとかの無能な自営業者ですね。

 ということで、内緒ですよ。7-11とセイコーマートだけに教えてあげます。

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