ロキ シーズン1 かなり正直な感想
皆さま、ご機嫌よう。
今回は、今後のMCUの超重要作品。
魅力的なMCUドラマ『ロキ』について話していこうと思います。
不思議な世界観
このドラマはアベンジャーズ1で捕まったロキが、別空間にワープして逃げるところから始まります。
この時点で大分尖ってますよね。
これは、エンドゲームで描かれた展開の一つでした。
この時からロキの構想を考えていたのかと思うと、もう凄すぎますね。
ロキが飛ばされたのはモンゴルのゴビ砂漠。
まんまとしてやったりなロキですが、そんなロキの前に謎の集団が。
有無を言わさず、連行されるロキ。
そこで彼は、何を目にしたのでしょうか。
TVAという組織
はい、彼が目にしたのは、TVAなる組織です。
『時間』と『空間』を管理する組織ですね。
今までで最もヤバい団体に、ロキは捕まってしまいました。
TVAは何というか、レトロフューチャーとアナログが掛け合わされたようなデザインで大好きです。
例えるなら、ゲームのフォールアウトのような。
アメリカ50年代の雰囲気が漂うデザイン性ですね。
製作者インタビューを見てみると、
『TVAは未来的な組織だが、ただ映像的にハイテクノロジーというだけでなく、過去も未来も織り交ぜた『浮世離れ』した組織として魅せたかった』
とのこと。
この上なく成功していると思います。
TVAのビジュアルで一気にドラマに惹き込まれましたから。
これはまた、とんでもないものが始まったなと思わせてくれました。
アニメーション演出
TVAの魅力は、留まることを知りません。
アニメーション演出も魅力的でした。
アニメーションで演出するというのもフォールアウトっぽいですね。
今から大事な話をするよとばかりに、実写から突然アニメーション演出に切り替わります。
何とこれまでのMCUの出来事は、『神聖時間軸』の中でのみ起こっていたということを、短いムービーで説明してくれます。
それを守っているのが『TVA』だと。
そうきたかと。
全く、型破りなことをしてくれます。
所々に登場するミス・ミニッツもかわいかったですね。
昔ながらのアニメーションで動く姿がとても良い味出してます。
何というか、ドラマ『ロキ』は全体的にちょっと狂気を感じるんですよね。
LOKIのロゴとか、エンディングの曲に至るまで。
明らかに普通ではないというか、正に『浮世離れ』した映像体験です。
インフィニティ・ストーンの扱い
はい。これは賛否あるとは思いますが、やっぱり触れないとですね。
これまで世界の命運をかけて繰り広げられてきたMCUの最重要アイテム『インフィニティ・ストーン』が、TVAでは文鎮代わりに扱われてます。
この演出には度肝を抜かれましたね。
これまでのインフィニティ・サーガの軽視ともとれる演出に、ファンの間でも賛否巻き起こった映像でもあります。
しかし、
この映像が真に伝えたかったのは、新たなサーガが幕を開けるということ
だと思います。
これまでのMCU以上のことがこれから起こっていくぞということを、一瞬の映像で圧倒的な説得力をもって伝えようとした演出なんですね。
同時に、この不思議なTVAがどれだけヤバイ組織なのか視聴者に一瞬で理解してもらう。
この演出には、そんな狙いが込められていたのではと思います。
自分とのラブストーリー
これからどれだけ破天荒なドラマが始まるんだと期待していた第1話。
度肝を抜かれることが次々と起こりますが。
話数が進んでいくごとに、だんだんとロキのラブストーリーに。
相手はなんと、自分。
いたずらの神であるロキらしい展開力に思わず笑ってしまいます。
え、何見させられている?
と思わされる自分とのラブラブさ加減が面白かったですね。
ロキの成長の物語
このドラマを通して、ロキはどんどんと成長していきます。
冒頭では、アベンジャーズ1のどうしようもないロキでした。
しかし、TVAにてエンドゲームで自分が死ぬ映像を見せられたことで、ロキの精神はエンドゲームで死ななかった自分というところまで一気に引き上げられました。
これはとても味な演出でしたね。
エンドゲームで死んだロキを安易に生き返らせることはせず、その魂を継いだロキを主人公にしていく。
正に、今作の肝である『変異体』という考え方にマッチしている手法だと思います。
ヒーローになるロキ
エンドゲームの自分の結末を疑似体験しているロキは、自分はどうすればそのような最期を遂げなくて済むのかを自問しています。
傍らには、かつての自分と同じような考え方のシルヴィがいて、彼女を自分と照らし合わせながら、ロキは宇宙を守るという決断を下しました。
いたずらの神であるはずの宇宙などどうでもいいと思っていたはずのロキが、最後にはヒーローのような言動を口にするようになります。
それを理解できないシルヴィ。
生い立ちが違うとはいえ、彼女もロキです。
なぜ自分なのに分かってくれないのかというやり取りがまた、ラブストーリーとしても切なくて良かったですね。
ジェットコースターのようなドラマ
ドラマ『ロキ』の魅力は、展開力です。
どの話数を切り取っても一定の展開力というわけではなく、
緩急をつけたジェットコースターのような展開力がとても素晴らしいです。
前回あれだけ進んだのに、今回は全然話進まない。
前回進まなかったから今回も進まないんでしょと思っていたら、度肝を抜くレベルに話が進む。
この、視聴者の期待を良い意味で裏切っていく展開力が、ドラマ『ロキ』の大きな魅力です。
正にこのドラマの本質を良く捉えている進行ですね。
毎週追わずにはいられなくなる、そんな見る人を惹きつけて離さない魅力が詰まっているんですね。
笑える要素
このドラマは、笑えるところが多いです。
時間と空間を扱うというものすごくヤバいテーマを扱っているのに、毎話毎話ギャグが散りばめられています。
怒涛の展開の連続の中でシリアスになりすぎない笑える要素が点在していて、物語へより惹き込んでくれます。
大量のロキ
ロキが大量に出てくるのも魅力ですね。
これも、変異体という考え方を視聴者に見せるために重要なことです。
女性のロキ、年を取ったロキ、子供のロキ、ワニのロキと、様々なロキを出しています。
頭の良い奴も、脳筋な奴も、はたまた間抜けな奴もいます。
これは、今後のMCUにとって非常に重要になるものだと思います。
カーンの存在
はい、最後に出てきた謎のおじさんですね。
変異体という考え方が重要になるのは、今後この男が出てくるため。
このドラマの全ては、このカーンを説明するためのものです。
征服者カーンは、30世紀に生まれた未来人です。
そのため、圧倒的な科学力を有しています。
こいつが、今後のMCUのサノスに続くラスボスだと言われています。
カーンは多次元宇宙『マルチバース』を認識していて、その『変異体』が徒党を組んで襲ってくるというヴィランです。
MCUをよく知らないでこのドラマを見た人には、ロキに出てきたこのおじさんが誰なのか分からない作りになっていました。
俳優ジョナサン・メジャースがカーンを演じると分かっている人か、コミックを知っている人しか彼の正体に気づけない。
なかなか尖ったことをしますよね。
まあ、MCUにある程度興味ある人じゃないとこのドラマは見ないか。
それ自体が重要な問題なのですが。
まあその話はまた別の機会に。
ドラマの最後で、なんかすごいおじさんであるカーンの変異体『在り続ける者』がシルヴィに殺され、今まで開いていなかったマルチバースとの繋がりが解放されました。
『在り続ける者』が、MCUの時間軸を『神聖時間軸』として切り離し、無数の自分から守っていたという設定ですね。
このドラマ『ロキ』は、MCUのマルチバースサーガの始まりを告げる超重要ドラマなのです。
征服者カーンを説明した功績
このドラマは、カーンを説明する作品という話をしました。
ドラマ『ロキ』の功績としては、最初に視覚的にカーンの生きる世界観を魅せたことが一番大きいでしょう。
彼にとって『時間』と『空間』は障壁にはならず、多次元宇宙ですら認識して本来多くの『自分』と繋がっている。
そんなサノスとは比べ物にならないほどにヤバイ存在を、TVAという『浮世離れ』した組織を描くことで視覚的に説明してくれました。
異質なアニメーションを使ってマルチバースの説明をしてくれたのも、分かりやすくて自分は妙に腑に落ちました。
狂気を思わせる世界観を魅せることで、明らかな異色さを見る人に感じさせ、これまでのMCUにはなかった価値観を演出する。
まさにトリックスターのロキを主人公にしたドラマだからこそ、新たな次元の物語を視聴者にスムーズに受け入れさせながら描くことが出来たのだと思いますね。
最後に
ドラマ『ロキ』は、これまでのMCUドラマの中でも色んな意味で最も印象深く、今後のサーガに向けて伝えたいことの多い作品だと思います。
作風はかなり尖っていましたが、今後のMCUの可能性を示してくれた作品として、自分は大好きなドラマになりました。
ロキのドラマではなんでもありと思わせてくれる演出、たまらなかったです。
ただ。
MCU映画本編でここまでなんでもありをやってしまうと、見方によってはシュールさが目立ってしまうなとも思います。
いい塩梅で、マルチバースという無限の可能性を秘めた壮大なテーマを組み込んで欲しいと思いますね。
マルチバースを扱うことは、本当に難しいことです。
アニメのWhat ifで、マルチバースの世界の無限の可能性を示してくれもしました。
本当にどんな世界もありえ過ぎて難しいとは思いますが。
MCUならば、最終的にインフィニティ・サーガに勝るとも劣らない新サーガを作り出してくれると信じています。
そんな『ロキ』は、現在シーズン2が配信中です。
1話、2話と続々配信されていますが、早速ぶっ飛んでますね。
カーンの像はそういう意味だったのか。。。
『ロキ』はシーズン1で完結しきらなかった分、どういう展開になっていくのか楽しみで仕方ありませんね。
シーズン2に関しては、終わったら記事をまとめようと思っています。
他にもマーベル関係の記事はこちらにまとめていきますので、よろしければ見ていってください。
ドラマ『ロキ』、やっぱり面白すぎます。
文字通り次元の違いを見せつけられる、そんなドラマでした。
それでは、マーベルスタジオの今後ますますの発展を願って。
とわに時を、いつでも。
ではまた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?