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これは・・・。スターウォーズファンが『アコライト』1,2話を観た正直な感想

皆さま、ご機嫌よう。
さて、今回は待ちに待った『アコライト』について。

このアコライトについては、完結してから感想を記事にしようと思っていたのですが。

正直これは…と思うところが多かったので、この滑り出し1、2話公開のタイミングでの感想を正直に記事にしていこうと思います。

まず初めに。
私は、生粋のスターウォーズ好きです。

・スターウォーズ映画:全て10回以上鑑賞済み
スピンオフ映画:視聴済み
アニメシリーズ:視聴済み
ドラマシリーズ:視聴済み

まさに子供の頃よりスターウォーズに育てられたと言っても過言ではないほどのスターウォーズファンです。

この作品に関しては特別思い入れが強いため、時折口調が強くなるかもしれませんが、どうかお許し願いたい。


ジェダイの描き方が凡庸

それではまず1つ目。
ジェダイの描き方が凡庸。

そもそもジェダイとは何なのか?

ジェダイとは、いわゆる宗教団体です。

ジェダイは言うとすれば武僧に近い集団で、高い見識と戦闘力を兼ね備えている宗教組織です。

それをなんだか、あまりにもコミカルに描きすぎていると感じます。

若いパダワン同士の掛け合いが見れるのは映像としてはスターウォーズ映画でも多用していたやり方でもあり、見やすさはありますが、それはあくまでエンタメ映画としての魅せ方であって、本来のジェダイを描く手法には適さないなと思っています。

別段コミカルを粒立てているというわけでもないのですが、根っこにキャラクターの親しみやすさをアピールしようとしているのが見えるんですよね。

ジェダイとシスを描くにあたっては、

・結局あいつらは何だったんだろう?
・本当に正義の集団だったのだろうか?

と深く考えさせる描写が必要不可欠。

せっかくドラマシリーズでジェダイ健在の時代を描き、ジェダイの光と闇に焦点を当てて描くチャンスなのに、今のところ若干コミカルなパダワン同士の絡みと謎に死んだ10年瞑想ジェダイしか印象にないですね。

心を封じていて、その力が故に光にも闇にもどちらにもなり得る危なげな存在こそがジェダイ。
今のところアコライトに出てくるジェダイには、そうした危なげの見える魅力あるジェダイはいないですね。

コミカルなジェダイがいるのは別に構わないですが、それだけでは描写が物足りない。

ジェダイが宗教色強めな厳かな集団であるところを、もっと深堀りして濃い目に描いてほしいなぁと思うのは正直なところですね。

シスが主人公と銘打っている作品なのであれば、もっとシリアスさを前面に押し出したジェダイの描き方をしてもいいのになと思います。


ストーリーがつまらない

次、ストーリーがつまらない。

これは一番の致命傷とも言える問題ですが、1、2話見た段階の感想としてはこの作品面白くないです。

ありきたりな別々に育った双子設定に、謎のシスっぽい存在をちらつかせるだけの雑なストーリーライン。

ドラマ1、2話で、キャラの魅力を色濃く描いて、続きの話数でストーリーに惹き込んでいくのがヒットドラマのセオリーです。

今回のアコライトでは、1、2話が終わった時点でまだどのキャラにも魅力を感じれていないのが現状です。

これはドラマ作品の描き方として、根本的に大きな問題だなぁと思います。

今までに取り上げたことのなかったジェダイ時代を取り上げた皮切りの作品として、もっとダークで大人の心に刺さる作風にしてもよかったのではないかと思います。

新規層の子供を取り込むという意味では、これくらいでもいいのかもしれませんが、大人がこの作品をきっかけにスターウォーズを見ようとは思えないレベルの作品ということは確かですね。

新しい時代を取り上げているからこそ、作風の方向転換も今までよりもスムーズに行えたはず。
そう思うと、新たなスターウォーズの可能性を示すこのアコライトがなんとも言いにくい作風で制作されたことが残念でならないです。

このようなストーリーでは、大人の心は動かせないんですよね。

今のスターウォーズは、失速しつつあるマーベルにも遥かに劣っていると言わざるを得ない。

スターウォーズという作品はレトロフューチャーが舞台な分、よりダークな作品としても描きやすい題材だと私個人としては思うのです。

マンダロリアンシーズン1はなかなかうまいことやっていましたしね。

シスが主人公となるこの作品では、クライムサスペンス風のミステリー作品として仕上げて欲しかったというのが正直なところです。

自分が理想として期待していたのは、ダヴィンチコードのような謎めいたどこか神秘的なサスペンス映像表現。

まあ流石に高望みかとも思いますが、スターウォーズならいつかやってくれるんじゃないかという期待も捨てきれないでいます。


映像がなんかダサい

続いて、映像がなんかダサい。

これは先程触れた子供向けの作品というところにも関わってくるのですが、映像の魅せ方が全然シリアスじゃないんですよね。

なぜそう思うのかについて考えてみたのですが、全体的にヒキの画が多いからそう見えるのではないかという結論に達しました。

シリアスな作品は、大体ヨリの画を上手く使っているんですよね。

ここぞという時にヨリでキャラクターを映すカメラワークでキャラクターの心情を描き、緩急をつけた場面の移り変わりで物語に惹き込んでいく。

それが魅力的な映像の作り方だと思うんです。

この作品を通して見てみると、なんだかヒキが多いように感じます。

ヒキを使うときは、全体的な印象を映したい時。

つまり、ヒキは世界観を強調したい時に使うものです。

今回はスターウォーズというSF作品なので、世界観を大きく強調するためにヒキの画を多用した方がファンが喜ぶんじゃないか?

そんな意図が映像から見える気がしています。

別に世界観を強調してくれるのは良いのですが、その意図によって肝心のストーリーの根幹に関わる場面もなんとも言えないアングルで撮られているのはやっぱり違和感を感じます。

世界観を強調させるために色を鮮やかに強調するフィルターが使用されているのも相まって、映像が安っぽく見えるんですよね。

ファンは別に、この世界にキラキラしてて欲しいわけではないんです。

マンダロリアンシーズン1のような、ヨリを上手く使った殺伐としたカメラワークの方が映像に緊迫感を出せます。

監督の意図が、ファンの求めるものとちょっとズレていると感じてしまったのは正直なところです。


アクションはなかなか良い

さて、ここまで割と酷評してきてしまいましたが、良いところが一つ。

それは、殺陣は今のところかっこいいということ。

ジェダイがあのローブ姿でジャッキーチェンのような全身を使ったカンフーを披露し始めたらどうしようかと考えていましたが、ここは一安心。

ジェダイが最小限の動きで攻撃をいなすところには熟達したジェダイを感じましたし、戦闘において簡単にはライトセーバーを抜かないのもしっかりとジェダイの思想をリスペクトしているなと思いました。

こうなると注目どころは肝心のライトセーバーバトルですが、この殺陣が見れるのであれば期待できるのでは?

と今思っているのが正直なところです。

これまでにないかっこいい殺陣見せてくれないかなと少し期待しています。

ただ、繰り返し言いいますが殺陣はいいのに映像の魅せ方がそれに追いついていないのは悲しいところですね。

もう一つ。

最近、ジョージ・ルーカスが表現した物理法則を多少無視した舞うようなジェダイの動きが見れなくなっているのは悲しいところ。

ジェダイが他とは一線を画した存在であると見せる描写が、最近のスターウォーズには乏しいように感じます。

泥臭い白兵戦が見たいから、スターウォーズを見ているわけではないんですよね。

ジェダイの特別感をもっと演出しないと、その存在ひいては作品自体が凡庸なものに見えてしまうなとは感じています。


今後のスターウォーズについて

ここからは今後のスターウォーズについて思うことを綴っていきます。

少なくとも、ナンバリングを掲げたエピソード7〜9でファンは大きな失望を味わいました。

これは紛れもない事実です。

そうした背景もあって、スター・ウォーズという作品のIP自体がさほどファンにも期待されていないのが現状だと思います。

もうディズニーにスターウォーズが渡ってから何年も経ちます。

ファンはもう、スターウォーズの続編やスピンオフが出てくるというだけで喜ぶほど悠長に構えてはいないんですよね。

『スターウォーズ』という大きな歴史を、平凡でつまらないものにしてしまうのかの行く末を、真剣に見守っている段階なんです。

だからこそ、声を大にして言いたい。
スターウォーズをこのままにしていいのかと。

こんな映像もストーリーも面白くもなんともない作品の連発で、
まあひどくはないから、いいんじゃない?
と妥協点を探していいものかと。

正直、絶賛されているアソーカも、ジョージ・ルーカスの作り上げた映像効果の革新的な作品『スターウォーズ』という意味では水準に届いていません。

マンダロリアンは、初めは上手にシリアス路線で展開していたものの、シーズン2以降は徐々に勢いを失ってしまいました。

そんな状態で公開される、初のジェダイスピンオフ『アコライト』。

映画で描かれていないジェダイ時代を描く記念すべき最初の作品として、今作にはファンの心に残る、映画化待ったなしの伝説の作品になってほしかったというのが正直な感想です。

しかし、今のところその高い期待値には遠く及んでいませんね。
今後も及ばない可能性が高いのは、映像の見せ方で悟ってしまったのは悲しいところです。

ただこれは正直、最初に見せたポスターがあまりにもカッコ良すぎたのも悪かったなとも思います。

このポスターでは、どうしてもこれまでと違う革新的なスターウォーズが見れると期待してしまう。

そりゃあ期待値も上がってしまいますよと。

まだ終わってないのにここまで書くのは正直どうかとも思いますが、おそらくはここから急展開で面白くなることはないんじゃないかなぁと思います。

なので、アコライトで注目すべきは殺陣。

今の段階の『アコライト』をまとめると、こんな感じ。

・脚本は微妙
・ジェダイがなんだか凡庸
・シリアスを描ききれていない
・殺陣は期待できる

総評の点数に関しては、流石に全て完結してから出そうと思います。

今後『スター・ウォーズ』の未来はどうなっていくのだろうか?

それを考えながら、残りのアコライトも真剣に視聴していこうと思います。

では皆さま、フォースと共にあらんことを✨

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