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コロナ禍における海外からの帰国の旅路レポート

先日コロンビアから帰国し、絶賛二週間の自宅待機中(日本国曰く、「隔離」ではない笑)である住所不定のデザイナーNaoです。

コロナ禍のご時世での帰国は非常に大変で面倒なものでありましたが、中々貴重な機会ができたので、備忘録として記録に残しておきたいと思い筆を取りました。

1. 新型コロナウイルス検査 in コロンビア

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現在、日本政府は日本国への入国者に対して、「出国前72時間以内に検査を受けた新型コロナウイルス陰性の検査証明書の提出」を課しています。

検査方法についても、有効な検体採取方法(鼻咽頭ぬぐい液等)が指定されており、さらに厚生労働省からは検査証明書について所定フォーマットの利用を強く推奨されています。

過去には、この日本政府の要求する条件が満たされていなかったため、日本に到着しながらも入国が認められずに、出発国に送還されたなんていう笑えない話も聞いており、スペイン語で正確に依頼をできるか非常にナーバスに。

が、幸運なことに、僕の帰国便の出発する都市であるコロンビアの首都ボゴタに日本人医師の駐在するクリニックがあり、日本語で依頼することができました。

日本円で9000円程度を支払い、後は日本語のやり取りでとんとん拍子に進み、検査の結果も問題なく「陰性」。

出国の1日前(24時間前)に検査証明書(日本語とスペイン語の証明書両方)を取得することができました。

(ちなみに、乗り換え時にその国に入国をする必要がある場合は、乗り換え便の搭乗時間が72時間の起算ポイントとなります。アメリカなどは要注意。)

2. コロンビア出国

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ボゴタのエル。ドラド空港発のエールフランス便を予約。

パリ経由の総移動時間約27時間(乗り換え待ち時間含む)で、航空券はおよそ6万7千円、割とお得な便を確保できました。

空港では、チェックインカウンターにて検査証明書の提示を求められ、ドヤ顔で見せて問題なし。

機内にて、搭乗率はパッと見て8〜9割。

予想以上にパリに移動する人が多くて意外でした。

隣の席に座っていたコロンビア人の親子に話を聞くと、フランスに2ヶ月程度バケーションに行くとのこと。

フランス入国は、ワクチン接種証明書または陰性証明書をすれば隔離(日本でいう「待機」)はないとのことでした。

3. フランスで乗り換え

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本題には関係ありませんが、パリのシャルル・ド・ゴール空港の建築は美しいですね。

乗り換え時間は6時間程度、カフェで時間を潰しましたがフランスの物価の(コロンビアと比べて相対的な)高さにびっくり。

ちなみに、カフェでは陰性証明書またはワクチン摂取証明書を提示しないと商品を購入できません。

再び、チェックインカウンターにて検査証明書(日本語の証明書)を提示をし、さらに日本政府指定のweb入力フォームに入力した後に発行されるQRコードを提示して搭乗。

乗客率はおおよそ半分ほど、まあ二週間の待機が求められる国にわざわざ訪れる外国人はあまりいませんよね。

ちなみに搭乗手続きの時にちょっと会話したコロンビア人は、日本の労働ビザを取得しこれから群馬の自動車工場にて働くとのこと。このご時世に大したものですね。

4. 羽田空港で入国検査

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羽田に到着し、航空機から降機したのちに案内に従い空港内を進むとまずは、感染防止に関する各種の書類(質問票・誓約書・活動計画書等)を受け取り、記入を求められます。

次に、特別ブースにて新型コロナウイルス検査(唾液採取)を受けます。

そして、係員の指導により、感染防止状況確認のための2つのアプリ(入国者健康居所確認アプリ(MySOS)、接触確認アプリ(COCOA))のスマホへの登録をします。

その後、待合ブースにて待機の後、検査結果が発表されます。

無事に陰性と判定されると、各入国者が五人程度のグループに分けられて、係員の引率の元に入国審査と関税検査そして機内預かり荷物の引き取りを行います。

なお、現在、日本国指定の「水際対策上特に懸念すべき変異株などに対する新たな指定国・地域」からのすべての入国者が、検疫所長の指定する場所(検疫所が確保する宿泊施設)での待機が求められています。

国により、入国後翌日から起算して3日、6日、10日間の待機が求められますが、コロンビアの場合は3日間となります。

入国後、空港側が用意したバスに乗り込み、検疫所が確保する宿泊施設に移動。

羽田到着からここまでの所要時間は約2時間半。疲れた。

4. 指定場所で待機(三日間)

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僕が割り当てられた待機施設は、新横浜のAPAホテル。

費用は、宿泊施設・1日3食の食料含めて全て国が負担。

民間のホテルチェーンに委託して、コロナ禍で大幅に売り上げが減って困っているホテル業界を少しでも救済しようとしているのですね。

部屋は6畳程度の広さで、待機中、一切部屋の外に出ることは禁止されています。

窓からの景色は、ちょうど四方をビルに囲まれた殺風景なもので、窓も開けることができず中々劣悪な環境でした。

朝食の例。

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昼食の例。

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夕食の例。

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待機期間中は、仕事をしたり、映画を見たり、読書をしたり、運動をして過ごしましたが、太陽を浴びずに狭い空間に閉じ込められて軽い鬱状態になりました泣

最終日の朝に再度新型コロナウイルス検査を受けます。

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昼頃に検査結果が知らされて、無事陰性の判定をもらい、午後2時ごろに指定のバスにて再び羽田空港に戻り、解散となりました。

5. 空港でワクチン接種

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日本国内に住民票を有しない海外在留邦人に対して、日本への一時帰国中に、成田空港または羽田空港において、ワクチン接種を実施しています。

大使館からこの情報をもらい、特設サイトから予約を入れて、羽田空港で早速ワクチン接種(ファイザー社製)をしてもらいました。

ちなみに、2回目も羽田空港での接種となります。

6. レンタカーで空港から実家に移動

ワクチン接種後にようやく、自由の身となります。

とはいえ、日本国は入国後14日間(到着当日は含まれない)の待機期間を設けているので、残り11日間の待機を消化しなければなりません(しつこいですが「隔離」ではありません)。

待機場所は、自宅や宿泊施設など他者との接触が(限りなく)ない場所を指定されているので、僕の場合は幸い実家が埼玉県のため、実家を選択。

羽田空港から実家までの移動について、公共交通機関(電車、バス、タクシー、航空機(国内線)など)の利用を禁止されているため、レンタカーを借りることに。

乗り捨て料金も含めて、費用はおよそ1万6千円。

コロンビアのPCR検査と合わせて、帰国に伴いコロナ絡みで発生した費用は2万5千円泣。

7. 自宅待機(←イマココ)

現在、埼玉県の実家にて絶賛自宅待機中です。

この期間中は、飲食物の買い物や医療機関への問診などの最低限の外出以外、不要不急の外出は自粛するように伝えられます。

また、待機期間中、登録した入国者健康居所確認アプリ(MySOS)を介して、毎日、健康状態や(事前に誓約書に登録した)所在地情報の報告を行います。

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さらに、1日一回、抜き打ちでMySOSによるビデオ通話の着信があり、居所の確認が行われます。

これは、AIにより30秒の顔画像と背景の確認が行われるものですが、1日一回限り(コールバックもできない)の着信であり、なおかつ、いつも同じ背景が条件となっており、着信を逃すまいと常に緊張が求められます(かつ前日と同じ背景の場所を即座に思い出す)笑

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以上の条件を満たし、14日間の待機が終わると、晴れて「自由に」移動をすることが可能となります。

今回の一時帰国中、(感染防止のプロトコルに従い)秋の美味しい日本を楽しもうと、自宅待機の中画策している毎日です。


そんな国内外をフラフラする筆者の日常はこちら(YouTubeチャンネル)になりますので、よかったら御覧ください。

住所不定のデザイナーの活動記録

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