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季節ごとに「ありがとう」の気持ちを込めて

いよいよ4月に突入!春らしい穏やかな陽射しが心地いいですね。

さて、こうして季節が移ろうように、実はバカンスのショッパーも時季に合わせてデザインがさまざまに変化しているのをご存じでしょうか?
いつもインスタグラムでサラリとお知らせしている、こんな紙袋のことです(写真は今年のバレンタインの限定デザインです)。

過去のデザインのものを持ち歩いてくださっている方を街で見かけたり、作家の岸田奈美さんもX(旧Twitter)で取り上げてくださったり(ありがとうございます!)。ありがたいことに、たくさんの人に親しんでいただけているように思います。

私たちらしさを見事に汲んでデザイン&形にしてくださっているのは、大阪に本社を置くネクスタ株式会社さん

実はデザインのオーダーはおまかせにもかかわらず、毎度想像を超えるステキなアイデアをご提案してくださるネクスタさん。バカンスを支える陰の立役者でもあると言っても過言ではない営業部の丸山さん&デザイナーの坂本さんにお越しいただき、バカンスのパン職人たちと共に製作の裏バナシに迫ってみることにしました。

パンを運ぶ “バカンスの顔”

もはや紙袋としての役割を超えて、バカンスの顔となっているショッパー。ネクスタさんとバカンスの職人が集まったこの日は、ショッパー誕生のきっかけから話がどんどん膨らんでいきました。

ー全員、今日が初対面ですか?

村本:僕は2回目です。

追中:実は今日がはじめましてなんです。

3月某日、ちょうど春のショッパーが完成する頃。
テーブルの上には春らしいさまざまなデザイン案が。

丸山さん:1号店のバカンスにいきなり飛び込み営業をしたのがきっかけでお付き合いが始まりました。私たちは紙袋や資材などをはじめトータルでパッケージを扱う会社なのですが、最初は冬のシュトーレンの箱をご依頼いただいて。箱を入れる袋もご提案すると気に入っていただき、「季節ごとにやってみましょう」という流れになったんです。

追中:2022年の、冬のシュトーレンでしたよね。

しんしんと降る雪とバカンスのキツネがモチーフ。シンプルで大人っぽい印象です。

ーデザインはすべて坂本さんが担当されているそうですね。イラストレーターさんは別にいらっしゃるのかと思っていたのですが、まさかお一人で手がけられていたとは…!

坂本さん:デザインでいうと、かなり力を入れていると思います。多くの取引先さんではすでに決まったデザインがあるのですが、(バカンスは)すべておまかせしてもらっているので。

バカンスを担当する営業の丸山さん(右)とデザイナーの坂本さん(左)

ーなるほど。自由に自分の表現ができるという意味では、デザイナーとして楽しいですか?

坂本さん:それはもう、楽しいですね。デザインしているというよりかは、作品を作っているような気持ちに近いかもしれません。

追中:季節ごとに4案くらい提案してくださって。毎回どれもテイストが違っていて、頭が上がらないです…。しかも必ず「これや!!」ってピンとくるものがあるので、もう僕らは変なことを言わずにおまかせした方がいいと思ってます(笑)

春のラインナップに込めた想いは?


ー春のショッパーはどんな想いでデザインされたのか伺ってみたいです。

村本・追中:気になる!!!

坂本さん:はい。この案はパターンのように見えますが、お花畑の柄の中にキツネが潜んでいるようなデザインです。昨年の春に提案して好評だったものに磨きをかけて、また新しく作り直しました。

キツネだけではなく、バカンスのロゴもこっそり潜んでいます。
「今までになかった感じ!」「パティスリーバカンスの箱にしても良さそう」と、全員お気に入り。

追中:四季を問わないし、配色もいいですよね。パッと見たとき「どこのお店のやろ?」って気になる感じ。

村本:あと、これも気になる。これはどういったイメージで作ったんですか?

坂本さん:こちらの案は、袋のサイドまでぐるっと一枚の絵に仕立てています。昨年の梅雨の時と同じような作り方ですね。梅雨バージョンではキツネが「雨の中お待ちしています」というイメージだったんですけど、今回はキツネが広いお花畑を歩いていたら迷い込んでしまって、知らない道を歩くうちに気づいたらバカンスに着いちゃう…っていうストーリーなんです。

ストーリーが込められた紙袋に驚き!

村本:えーっ!そんなん聞いてもたらもう……全部いいやん!!

一同:(笑)

ちなみに、こちらが昨年の梅雨のもの。ベーカリーバカンスの店の前にキツネがいます。

村本:みんなで集まる会議で4案から一つに絞るんですけど、こんなに盛り上がる会議は他にないくらい熱気がすごいんです。みんな、この袋の代表か!ってくらいに大声で自分の推しを必死でアピールするので(笑)

追中:自分で作ったんか!?っていうくらいにね(笑)

※これが問題の会議のワンシーンです。

坂本さん:大切にしているのは、ステレオタイプな季節のモチーフはなるべく入れずに、いかに季節感を出せるかという部分でしょうか。今回はトータルのテーマとしてはお花なのですが、4案ともあえて桜は使わないようにしました。

パンと同じぐらいのこだわりをデザインにも

村本:どのデザインもテイストは違うけど、いつも絶妙にバカンスっぽさが表現されてますよね?

坂本さん:バカンスに限らずですが、その会社やブランドらしさを表現することを意識しています。具体的に「こうすれば表現できる」というのは無くて、フィーリングの部分が大きいのですが…。

追中:坂本さんは感受性がすごいですよね。

坂本さん:そのフィーリングをより強くするには、やっぱり実際にお店に足を運んでみることは必須ですよね。

ーバカンスに実際に来店されたとき、どんな印象を持ちましたか?

坂本さん:実は、ハードパンというものをちゃんと食べたのはバカンスが初めてだったんです。丸山と初めて行った帰りに買って帰って。もう、おいしすぎて。

村本:えぇ〜、ありがとうございます(照)

坂本さん:クロワッサンの方も何度かお邪魔させていただきましたが、種類の多さに驚きました。お気に入りはクイニーアマンです。
両店ともに素材へのこだわりなど、パンへの想いの強さを感じました。なので、デザインも同じくらいこだわりを込めたいなと思って手がけています。

ショッパーを通して伝えたいこと

村本:パンを買ってもらえることが当たり前と思ってしまっているパン屋も多いけど、当たり前じゃないと思うんすよ。この紙袋があることで「お客さんはこういうのが喜ぶんじゃないかな?」っていう会話も定期的に自然と生まれるし、感謝を伝えられるツールにもなっているというか。自分たちの姿勢を改めて正すきっかけにもなっている気がします。

追中:それは本当にそう思う。これからも続けていくべきやなと思います。

村本:6月、8月と2店舗の周年が続くから、夏は周年を絡めたデザインもいいかもね。

追中:ほんまや、それはアリやな。

村本:「いつもお店まで足を運んでくれてありがとうございます」の感謝の気持ちをアピールできるようなショッパーが作れたらいいなぁ〜。

バカンスの二人の構想は膨らむ一方。丸山さん、坂本さん、これからもどうぞよろしくお願いいたします!!

そして春のショッパーは一体どのデザインが採用されたのでしょうか?
その答えはぜひ、店頭やSNSでお確かめいただけたら嬉しいです。

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