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#67 第9か国目!ギリシャ、アテネ観光!民主主義発明の地🇬🇷

6/18 アテネ観光!ハドリアヌス図書館/ローマアゴラ/古代アゴラ/ケラメイコス

午前5時、アテネ中心部・オモニア駅の近くでバスは停車した。外はまだ暗い。幸いにも今夜の宿までは約1.5kmのところでバスは止まってくれた。バックパックを背負ってアテネの早朝を歩いてみた最初の印象は「治安悪そうだ」ということである。壁はペインティングの落書きだらけで、ホームレスが何人も彷徨っていたり、座り込んでいたり。危険は肌で感じ取るものだ。まあ簡単に襲われはしないと思うが、そうなった時はバックパックを背負いながらでも逃げ切る自信と体力はまだある、かかって来いや。ともかくも、周囲に気をつけながら進んだ。

何とか無事に宿の前に着いたが、例の如く入り方が分からない。
近くの建物から出てきた若者たちに住所を確認してもらったが、ここで間違いないという。宿のスタッフと連絡を取るためにWi-Fiがどこかで使えないものかと、アテネ考古学博物館の北にある公園に入ったり、カフェを探してみたりしたが公園近くでは見つからなかった。
朝6時、宿の近くまで戻ってくるとハンバーガー屋が一軒だけ開いていた。Wi-Fiもあるとのことで、朝食を兼ねてアボカドラップを2.9€で注文した。味は良くなかったが、腹の足しにはなった。ホテルにメッセージを送ってみたが、朝だから連絡はなかった。ドアの場所だけはサイトの画像と照らし合わせて分かったので、こうなればドアの前で待つしかない。

アボカド🥑


玄関前について3分もしないうちにスタッフの一人がタバコを吸いにドアから出てきたのは幸運だった。
「ここがホステル?」と問うと「そうだ」という。オーナーは今シャワー中だから少し待てと言われた。しばらくして降りてきたオーナーにパスポートを渡してチェックインできた。時間はまだ相当早いが、ベッドに案内してくれたのはありがたい。ありがたかったが、そのベッドは廊下に置かれていて、コンセントは近くに無い。Wi-Fiはあるがすごく遅い。掃除はされておらず床はベトつき、トイレには手洗いがなかった。この旅を通して今までで一番汚く、南京虫に噛まれないよう、念のため長袖長ズボンで横になった。
12時まで寝て、体力回復してからアクロポリスを目指し徒歩で南下する。車は歩行者などお構いなしに飛ばしてくるので注意が必要だ。
モナスティラキ駅近くにある「ハドリアヌスの図書館跡」が現れた。標識には30€の共通チケットがお得だと書いてあった。これを買うと5日間のうちに7ヶ所の遺跡に入場出来るらしい。無論、自分は古代ギリシャの歴史に興味があるのでさっそく購入した。

共通チケットがお得🎟️
5日間のうちに。入れるのはそれぞれ一回だけ。
ハドリアヌス図書館

歴史にそこまで興味ない人も、「アクロポリス(パルテノン神殿)」とその眼下にある「古代アゴラ」の2ヶ所には入っておいて損はないと思う。その他は柵外からでも見れるからだ。一日で全て回るのは大変なので、今日は「ハドリアヌス図書館」「ローマンアゴラ」「古代アゴラ」「ケラメイコス」の4ヶ所を回ろうと思う。
高校時代、世界史の授業を受けた中で一番得意だったのが「古代ギリシア」の章だった。資料集の説明は今でも思い出せるほどだ。

古代アゴラ全景
へファイストス神殿🏛️

古代アゴラに入場する。アテネの平民男子はこの場所で一日中政治談議をしていたらしい。左側の建物は博物館になっていた。オストラシズムという、クーデターを起こしそうな人の名前を記入して、一定の数を書かれてしまった者は、むこう10年間アテネに出入り禁止になったというオストラコンの欠片がかなり印象的だ。有名どころでは、サラミスの海戦で見事な勝利を収めギリシア世界を救ったテミストクレスが追放の対象になった。多数決民主主義の弊害はこの時代からあったというわけだ。ともかく、このアテネポリスの政治体系が、現在に生きる我々が享受している民主主義の原点としてあったということに深く感心する。

ユーモアを感じさせてくれたのは「ソクラテスと孔子、偶然の出会い」という題の銅像だ。ユーラシア東西の雄が出会った瞬間を像にするなど、かなりセンスがあると思う。観光スポットではWi-Fiが飛んでいたので、日本から送ってくれた子どもたちの試合動画を、大理石に腰掛けて休憩している間に観る。旅に出てまだ2か月だが、皆とても上手くなっていた。同時に、多少のホームシックを感じた。

オストラコンに「テミストクレス」の名前
ソクラテスと孔子
亀がいた笑

ギリシャに来て高く付くのは食事だ。レストランに入れば一回10€(1500円。円安キツいね。)は必ず飛んでいく。かといって水とパンだけで凌ぐだけというのも、異国に来ている手前、栓の無い話だ。費用を抑え、加えてその土地の料理を楽しむことを両立するには、レストランに入るのを一日一回とし、他はパンをかじって凌ぐのがバランス良いと思う。今日はオモニア駅横のテラス席レストランでナポリタンを頼んだ。

結構ボリュームあって嬉しい

ギリシャの地方への乗り継ぎや交通状況については、ネットの情報が少なく実際に行ってみないと分からないということが多くあった。明後日からペロポネソス半島に行こうと思っているのだが、アテネに比べてホステルが充実していないとみえてどこも高いし、交通接続状況が読めない。とりあえずシュリーマンが発見したミケーネ文明だけは訪れようと決め、お会計8.4€を払ってホステルに戻った。

(追記)
自分以外の日本人の女の子がこのレベルの低いホステルに文句も言わずに泊まっていて感心した。

古代アゴラ解説

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