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普通の笑顔

おれの人生の中でいつからか笑顔になるとか笑うということとは、

コント・お笑い番組とかの現実にはありえないような狂った状況をみてケタケタと狂ったように笑うことだけになってしまっていた。

いつからか自然にニッコリと笑うということがなくなってしまっていた。

コント・お笑い番組は頭のおかしい自分の心の一部を表現してくれていて、
その狂ったことを演じている人達の様を客観的にみて笑うことで頭のおかしい自分がなんだか世界に受け入れているような気がしていた。

思春期を迎えて今まで25年間そういうかんじでずっと笑ってきた。


でも最近、
猫に話し掛けたり猫を撫ぜながら普通に笑っている自分がいることに気付いた。

『ってか猫撫ぜながらおれ普通にわろてるやん!』と客観的に自分をみて笑ってしまった。普通に笑えてる自分に普通に笑えた。
いつの間にか狂ったことでしか笑えない自分ではなくなっていた。


元々庭にいた野良猫が、身籠ったこどもを産むためにおれの部屋の中に入ってきて5年が経つ。

おれの部屋に土足で勝手に上がり込み、撫ぜろ、膝の上に乗せろ、エサを入れろとおれの生活を土足で踏みにじる。おれの閉じ切った心を勝手に土足で踏みにじり無理矢理こじあける。

ほんま、おれの心はお前らの肉球の跡だらけやで〜。


普通の笑顔、見つかりましたよ。


おれの顔に少し似たあのシャクレ兄やんも

そう言うてくれてるような気がします。

2021年も素敵やん。

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