見出し画像

ガンになりたくなければコンビニ食をやめろ!/医療設備よりも宿泊環境が重視された医療インバウンド

+++

■貧弱で旧時代的な日本の医療設備


旧民主党の菅直人政権時に医療ビザを発行し、海外から30万人前後の患者を受け入れるという「医療インバウンド計画」が行われたが全く成功しなかった。

医療インバウンド計画は短期では3ヶ月、長期では1年間の医療ビザを設けた上で、日本で治療を担当するというものだったが、外国人患者が日本で死亡した場合の対応や搭乗する飛行機内で患者が悪化あいた場合、どちらの国が責任を負うかなど、詳細が決められていない状態で実施された。

計画を実行する際に大手旅行会社の社員2人を一時的に内閣府に出向させ、公務員待遇とした上で医療インバウンドのテストリサーチを実施した。まずは外国人資産家の患者を日本で一番権威があるとされる大学病院で治療を行ったのだが、結果は失敗に終わった。

何故なら大学病院には外国人資産家をもてなすための貴賓室のような病室が存在しなかったからだ。

以前吉野さんはインドネシアで医療インバウンドが行われている医療施設を見学したことがあり、その施設は全12階建ての総ガラス張りのビルで、最上階がオーシャンビューになっていた。

病室を見学してみたら、その広さは高級ホテルのスイートルームの2倍以上、応接室やキッチン、患者の家族や知人が過ごすためのリビングや住み込みのメイドが住む部屋とメイドのランドリー、病室のベッド以外の寝室が設けられており、12、13人ほどが住居可能というものだった。

しかその部屋は施設内では「2番目に良い部屋」で、最高施設は利用中で見学不可と言われた。

これに対して日本の病院は最上級の病室ですらホテルの一室程度の広さだ。前述の外国人資産家の場合、日本病院の設備のみすぼらしさに嫌気が差したのだろう。

日本の総合病院の設備は非常に貧弱で、レントゲン室の前に患者が並ぶ際、背もたれがない昔の駅のベンチのような長椅子に座らされるという光景を未だに目にする

この失敗を受けて政府側は比較的設備が良い個人病院で医療インバウンドを行う方針に転換した。吉野さんの元にも外国人患者を当時の医療法人で受け入れてくれないかというオファーが届いたが、結局計画は立ち消えになった。


応援ありがとうございます(*^-^*) この応援資金で今後の活動資金に当てさせていただいて、より充実した記事の作成を頑張らせていただきたいと思います。