ジェノスと昆布
時間が合わない先生のためにセールに来たジェノス。
予定していたものをすべてカゴに入れ、レジへ向かおうとすると
「利尻産、昆布 7割引 タイムセール」
と言うポップを見てしまった。
「先生は海藻の効果を頑なに信じているが迷信だ。しかし先生の喜ぶ顔が見たい」
ジェノスはふたつだけカゴに入れた。
この昆布をどう料理しようかと考えながらアパートへ戻る。
アパートの入り口で偶然サイタマと鉢合わせした。
「おー、俺の用は終わったぞ。買えた?」
「買えました。先生、昆布も安かったので買ってきました。」
「そりゃありがたい。いやジェノス。昆布は効かないっつーこと言ってなかった?」
「別の効果があるので」
「なんの効果?」
俺が先生の笑顔を見ることができる効果だ。
心の中でそう思うと、わずかに顔を綻ばせるジェノスだった。
終わり
お金が欲しいです。