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極めし者 ~バイドゥ創業者ロビン・リーに学ぶ~

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1.ヒストリー

幼い頃はオペラが好きな少年。中学生から勉強に力を入れる。
高校生のときに陽泉市内の入試でトップの成績を収める。

北京大学(情報管理系学部)入学。
卒業後渡米し、ニューヨーク大学にてコンピューターサイエンス修士号取得。
その後日本で3ヵ月のインターンシップをパナソニックで経験する。
ロビンは「この3ヵ月は私の将来のキャリアを形成する上で重要な役割を果たしました」といった。

アメリカのウォールストリートで働き、金融情報システムを作成。
ウォールストリートを離れ、シリコンバレーの検索エンジン会社infoseekで働く。

1999年中国のインターネット環境が整ってきたのを見計らい、中国に帰還。

2000年には「ハイパーチェーン分析」というシステムを開発し、特許を取得
同年、出資を受けバイドゥ設立

2001年には世界で2番目の検索エンジン会社になる。

その後も順調に成長するバイドゥ。

2013年には自社に人工知能(AI)の研究所をつくる。

2015年には国に「中国の頭脳」確立することを提案し、国家レベルで人口知能という技術革新をさらに推し進めていくことがいずれ中国の核となることを提唱する。

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2.学ぶべきポイント

 ロビンは2018年の中国国際ビッグデータ博覧会に参加した際、

「AIの究極の理想は、人間に取って代わるものではなく、忠実な技術で人間に奉仕し、人間の生活を改善することだ」

といった。
 ここ最近テレビやスマホの画面上でも「AI」に関連した情報を耳にし、コンテンツを利用した事がある人は多いはずだ。我々の日常生活で「AI」は生活を豊かにしてくれるイノベーションの1つであるが、「シンギュラリティ」(技術的特異点)などでAIが人間を支配するなど、少し恐ろしいイメージを持った人もいるだろう。しかしそれは単なるイメージであったり、話が飛躍しすぎたことに過ぎない。ロビンの発言の通り、「AI」は人間の生活をより豊かにするもので、人間にとってかわるもではない。確かに、「AI」の進歩により作業効率は飛躍的に向上し、人間の手を必要としないことは増えてくるであろう。しかしAIを管理、制御したり、新たに人間が着手しなければいけない事もでてくる。
 ロビンはAIの発展に尽力している人物だ。ヒストリーではまとめきれないAIに関する発言をすることや議論の場に参加することが多い。つまり彼のAIに関する言動を我々が注視していればAIに関する情報は多く得られるだろう。
 つまり、これから我々人類と密接な関りを持ってくる「AI」に対して鈍感な行動を取るのは得策ではなく、どんな未来が来るかを予測し、AIについて考えてみることが彼の歴史から学ぶべき事である。

3.考察する価値観

 ITに特化したスーパーエリート。我々がエリートと聞いてイメージする人物は、まさにロビンのような経歴を持った人物かもしれない。
 ではなぜ「IT」の分野を極めているのだろうか。それは将来ITが世界を席巻するする時代がくると悟ったであろう。また、シリコンバレーなどで働いていれば、ITに敏感にならざるおえない状況ではあったはずだ。しかし彼は「IT」の中でも「AI」に対しての関心が高いように伺える。学ぶべきポイントでも書いた通り、「AI」は人間の生活を豊かにするものであるとロビンは言っている。これはあくまでも主導権は人間にあることが示されている。

 このようなことから、時代をリードしてきた人間の「イノベーション」が人類の進歩を加速させるエンジンであり、「AI」はそのエンジンの中枢を担うとロビンが考えていることが考察できる。さらに人間の生活をより良いものすると確信しているだろう。
 ロビン・リーという「IT」を極めし者は「人類の進歩」と「AI」という価値を大切にする価値観を持った人物かもしれない。

4.まとめ

 前回に引き続き中国4大企業BATHのバイドゥ創業者ロビン・リーについて書かせていただきました。いやーエリートITスーパーマンですね。
 たびたび中国では前回紹介したジャック・マーと比較されることが多いらしいです。読んで頂ければ分かると思うのですが、ジャックは学生時代から決して優秀な訳ではありませんでした。対してロビンは絵にかいたようなエリート。それの2人が中国のITを支え、ライバル的な存在になっているのです。漫画みたいですね。
 そしてバイドゥには最大のライバルがいます。Googleです。これも比較の対象になるのは目に見えていますよね。バイドゥはアジア諸国周辺にシェアがあり、Googleとはすこし違う特徴があるのです。これ是非調べてみてください。
 そしてGoogle創業者ラリー・ペイジについても書かせていただいているので是非読んでほしいのですが、この人も超エリート。奇しくも2人のITスペシャリストは検索エンジンを作りそこからいろんな事業を展開しています。しかしラリー・ペイジはCEOではありません。今後、バイドゥとGoogleがどんな道を歩んでいくのか楽しみです。
 今回私が書いた内容で学ぶことや、得られる事があれば幸いです。ぜひご自分の価値観と照らし合わせてみてください。ではまた。

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