雨音が弾けるひととき
雨は嫌い、です。
夏の雨は突如として、シャワーを一気ひねった量が降ってきます。それで涼しくなるわけでもなく、暑さに湿度を加えるおせっかいをかけてきます。
あと、濡れるのもベタついてイヤですね。
雨という天候は嫌いですが、雨自体は好きです。
さっき書いた雨の嫌いなところは、雨が降ったことによる悪影響のことです。やれ蒸し暑くなるやら、濡れたくないやらは、雨という天候のことを指しているだけです。
雨が嫌い。これを正確に表すと、
「雨という天候がもたらす悪影響が嫌い」
となります。
雨と嫌いの間に、「という天候がもたらす悪影響」が省かれています。その結果、雨 = 嫌いという等式が成り立って、共通項として存在しています。
巷で人気(ですよね?)な、ASMRや作業用BGMの108番として、雨音BGMがあります。
ちょうどよい雑音や不規則な音が、リラックス効果や集中力の向上に寄与しているそうです。
さらには、雫をかたどった雑貨なども人気です。
私たちは、雨が嫌い嫌いといいつつ、雨を好いている節を持ち合わせています。
雨が落ちて何かに当たったとき、傘の形のように雫が弾け飛びます。
そのひとときを目にしたとき、果たして「雨なんか嫌いだ!」と言えるでしょうか。心が浄化されて、気持ちが和むはずです。
雨は好き、です。
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